ありにょん

九大卒(法学修士)のOLですすす/歴史と旅とロマンを愛している陰キャラです/動物やゆる…

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九大卒(法学修士)のOLですすす/歴史と旅とロマンを愛している陰キャラです/動物やゆるいものも好き/面白きこともなき世を面白く…(趣味100%🍵) 【メール】arinyon.times@gmail.com 基本的にnoteでは誰でもフォロバしてまする

最近の記事

【感想】直木賞候補 坂上泉「インビジブル」(後半のみネタバレあり)

【この本のみどころ!!】 ・デジタル化や、ソーシャルディスタンが叫ばれてる令和の時代に、松本清張を思わせるミステリーが読めるだなんて!! ➡舞台は昭和30年代、キーワードは"満蒙開拓団!" ロックすぎます! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【この本を読むのにおすすめな人】 ・ミステリーが好きな人 ・松本清張作品が好きな人 ・近現代史(特に、第二次世界大戦や戦後の動乱に関心)がある人 ・裏社会やノンフィクションに関する書籍が好きな人 ・「丸山ゴンザレスさん」(T

    • 【超短編小説】通勤電車のあの人

      通勤電車のあの人 彼女は綺麗だ。初めて見た時から何か特別なものを感じた。具体的に何とは分からないけど、彼女を見ると自分が癒されていくのを感じた。 自分は毎朝D駅から電車に乗る。毎日同じ時間に。まるで摩擦ゼロで動き続ける振り子のような生活をイメージしてもらえばよい。 D駅を出発して12分するとC駅に着く。 C駅に向かう車内のアナウンスが聞こえる。何だか、必要以上にスーツのポケットの中を確認したくなる。万年筆は恋人から貰ったもので、名刺入れは両親から贈られたもの。それらを丁寧

      • 【感想】 直木賞候補 加藤シゲアキ「オルタネート」

        【所見】圧倒的な透明感、常にサイダーを飲んでいるかのような少し甘ったるい清涼感を感じた。 また、多くの登場人物がいながらも彼ら彼女らを丁寧に(時には残酷に)描きつつも、最後は音楽のように美しく重なり響きあう、素晴らしい小説だった。 最後のフィナーレがとてもよすぎる!!!!!! みんな読むべき!!!!!! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【著者について】 著者は、加藤シゲアキさん。 1987年生まれ、大阪府出身。 ジャニーズのアイドルグループNEWSのメン

        • 【感想】宇佐美りん「推し、燃ゆ」 芥川賞候補

          すごかった。 現代の取り留めのない不安と孤独をこんなにも鮮明に描き出せる人がいるのかと驚いた。 著者は、宇佐美りんさん。 1999年静岡生まれ。 三島由紀夫賞を最年少で受賞した今話題のルーキーだ。 恥ずかしい話、私は彼女を知らなかった 書店の目立つところに彼女の本が並べられていたが、タイトル「推し、燃ゆ」と、現代の高校生が好みそうな毒々しい表紙が相まって、なかなか手に取る気になれなかった。 このように、この本は私にとって、流行りの本として片付けられるはずで、通り過ぎる本

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