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『超効率 耳 勉強法』読書アウトプット・読後メモ  上田渉著  2022年7月25日

「言葉で思考する時、聴覚が働く」
本を読む時にも同様の現象が起きている。

1.脳科学から読み解く

本を読むときの流れは、平たく言うと
① 文字を目で見る
② 文字を頭の中で音声に変換する
③ 言語として理解する
として内容が脳にインプットされます。

つまり黙読して読んだ文字情報であっても、脳内で一度「音声情報に変換されてから」言語情報として処理される。文字情報単体だけでは言葉としては成立せず、言葉として認識される「音声」があって初めて言葉が成立する。

確かに 読書が苦手なころって 、 目で一字一句の文字を追いながらの黙音読。頭の中で音が響いていたから時間がかかった。(そのうち速読で、1段落・1ページなりの映像で捉えるようになっていったけれども)

読書が苦手なころよりも前、赤ちゃんがどうやって言葉を話すようになるかというと、多くの言葉を浴びる中で赤ちゃんの脳が学習して、そして初めて言葉を使えるようになる。脳内では話される言葉の音声情報を聴覚野が処理し、言語野が言葉を理解し、話すための情報を学習している。

 脳内の活動でみると
①文字を目で見る
②脳内の視野野で文字情報が認識される
③聴覚野で文字情報が音声 として変換される
④言語野で音声が 言語情報として処理される
 
 ここまで同じ内容を三度 繰り返して言ったようなものですが、結局一番重要なのは、「 言葉は 音声情報として脳内で処理されている」 ってこと。

こう考えると脳への負担は、リーディングよりも リスニングの方が小さいというのが十分に理解できる。

2. 耳読書の活用

以前にも CD とか カセットなどの 音声 活用システムはあったが使ってもこなかった。 ここ数年 2015年16年ぐらいからスマホ アプリ が発達発展、サブスクサービスもできてきた。

活用の仕方も 人それぞれで、色々な使い方があるようです。 
・本の要約 ものなどは、一通り内容を聞いて、読みたいものはじっくりと文字の本で読むという選書の役に立つ。
・オーディオブックを聞きながら同じ本を読む。単なる読書だけの時よりも 読解力が上がる。補助輪付きの読書で、文字を目で見て 音声に変換するという作業を 脳が行わずに済む。
・認知症予防トレーニングにもなる。
脳への刺激が減少し 認知症へと向かわせる一因となる可能性はあるものの、 高齢者になればなるほど目を使うことによって生じる 疲労は顕著になり、 読書による学びが年々困難になる。耳勉強によって、目を酷使するほど 文字や映像を見たりしなくても、生涯学習が可能になる。計算 課題と同等の 脳血流 反応が認められ、慣れや 飽きによる効果の低下も 起きにくい。
・「 運動中に聴く」のもいい。  
ランニングなどのトレーニング中 あるいは 散歩中でも、運動中は 脳血流量が上がることが知られており、それが影響して運動をしていない時に聴くよりも記憶への定着率が高まったり、深い思考ができたりするようです。
・そして 安眠・快眠の睡眠導入効果も。
聴いていると余計なことを考えなくなり、高ぶっていた気持ちも静まって、心配事が気にならなくなるから 。またナレーターの声で人間の体 が f 分の1ゆらぎを感知すると眠りやすくなるから。 「いつのまにか 聞き終わる前に寝てしまう」、「子供を寝かしつけようと一緒に 聞いてるうちに、 こちらが先に寝てしまう」となるそうです。

3. 1日の8分の1を占める 耳のすきま時間


  著者が測定してみると、視覚・ 聴覚 ともに空いている時間は1時間だけ。 ただし 聴覚 だけ が空いている時間をとらえてみると 9時間。そうすると1日の約1/3が、耳のすきま時間に該当する。
1ヶ月平日が20日間と考えて、1ヶ月でなんと160時間もの聴覚のすきま時間が生まれている。これを無駄にしてしまうのはもったいない。ながら聞きを用いた耳 勉強法が有効。

4.全部聴かなくても全く問題ない


「気負わなくてもいい。」
  一言一句完璧に聴くのではなく、聴き流すくらいの感覚でいい 。全部聴き流してみて 頭に入ってこなかった内容はそこまで重要ではなかったんだと考えればいいそうです。

遅まきながら 私も利用しない手はない。


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