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女性審査員による「美酒コンクール」入賞酒発表と審査の舞台裏。

こんにちは、安井郁子です。
記事を読んでくださる方、応援してくださる方、いつもありがとうございます。
今日は、9月28日に審査が行われた日本酒のコンクール「Japan Women's SAKE Award  美酒コンクール」についてと、発表された金賞、受賞酒についてです。

美酒コンクールとは

Japan Women’s SAKE Award~美酒コンクール~(通称:美酒コン)とは、
「日本の伝統文化の継承」「地域経済の活性化」「女性が活躍する社会の実現」を基本理念とし、日本の國酒である日本酒を、酒類資格を保有するテイスティング能力のある女性が厳正に審査を行うという、今年初めての国内コンクールです。

通常の日本酒審査は、特定名称酒での分類で、「純米酒」「純米吟醸酒」「純米大吟醸酒」「本醸造酒」「吟醸酒」「大吟醸酒」のように分類されての審査になるのですが、こちらのコンクールは、以下のような6部門に分かれています。

審査カテゴリーの6部門とは


今回のコンクールは、一般消費者にも伝わりやすい香味特性の違いに特化し評価を行うということで、独自の以下のような部門で、審査がなされました。

・フルーティー部門
香り華やかなもの/フルーティーな香りのもの/含み香がフルーティーなもの。(純米大吟醸酒、純米吟醸酒、大吟醸酒、吟醸酒に、代表されるようなタイプですがその限りではないとのこと)

・ライト&ドライ部門
香り穏やかなもの/味わいはすっきり軽快/淡麗辛口/甘味の少ないもの。
(普通酒、本醸造酒、特別本醸造酒、生酒、生貯蔵酒、生詰酒、樽酒に、代表されるようなタイプですがその限りではないとのこと)

・リッチ&ウマミ部門
旨味が感じられるもの/コクが感じられるもの/淡麗辛口でないもの。
(純米酒、特別純米酒、生酛造り、山廃造り、貴醸酒、樽酒に、代表されるようなタイプですがその限りではないとのこと)

・エイジド部門(熟成酒)
上槽後3年以上の熟成を経たもの。
(古酒、大古酒、熟成酒、秘蔵酒、貴醸酒、樽熟成酒に、代表されるようなタイプですがその限りではないとのこと)  

・スパークリング部門
酒器に注いだ時に泡が認められるもの/泡の製法、気圧の数値は問わない。
(発泡酒、発泡清酒、活性酒、生酒、しぼりたて、に代表されるようなタイプですがその限りではないとのこと)

・ロウ・アルコール部門
アルコール10%未満の日本酒。

詳しくは、こちらをご覧ください


審査について

審査員は全て女性で、酒類関連資格を保持し(指定されたワイン資格1つ,日本酒資格2つ以上)、十分なテイスティング能力のある方が選ばれました。酒の専門小売店だけでなく、ソムリエ、客室乗務員、女将、シェフなど日本酒と日々密接にかかわる様々な業種の方が、お酒を評価していきます。

わたしは、流通の立場ですが、今までも日本酒の審査をする機会もあり、
今回初の試みのこちらのコンクールでも、経験をさせていただきました。

美酒コンクールの審査は、9月28日(木曜日)に行われ、私は、上記のカテゴリーのなかより、「ライト&ドライ部門」 と 「リッチ&ウマミ部門」を 担当させていただきました。

ブラインドで審査をしていきます
こちらのオリジナルグラスで
テイスティングをしていきました

「ライト&ドライ部門」は、低アルコールまでいかないけれども軽快でドライな日本酒。ビギナーの為だけでなく、たとえば刺身等に合わせてさっぱりとキレ良く飲める食中酒としても大事ですし、
一方、ボリューム感のある「リッチ&ウマミ部門」は、米由来の香味がしっかりあり、アミノ酸などの旨味たっぷりの日本酒らしいお酒として大事なカテゴリーです。と同時にペアリング的には、実は、各国のしっかりした味付けの料理に、幅広く合わせることもできる日本酒が多いんですよ。

両極の二つの分野を担当させていただきました。

今回の審査で注意すべきは、お酒としての評価と同時に、そのカテゴリーの特徴が出ているかどうか、というところ。
例えば、ライト&ドライ部門なのに、爽快でキレがあるというよりも、旨味の多いボリューム感のある日本酒で、余韻の残るタイプだとしたら、、、
酒としての評価としては悪くなくても、そのカテゴリーの評価としては、持ち味がはっきりでていないということになります。

逆に、リッチ&ウマミ部門だと、旨味の余韻を重視するこのカテゴリーの中で、大吟醸等が入ってきた場合、純米酒と比べて、味わいがきれいになりがちです… 
お酒としては評価できても、純米酒のほうが、旨味や余韻の長さ的には、有利になりがちでもありますが、そこをどうとらえるか… 全体のバランスと考慮していきました。

ブラインドで試飲をしていき、最後に何の銘柄だったのかの種明かしがあったわけではないので、自分の評価と実際のお酒を照らし合わせることはできません。

カテゴリーに沿うかどうかを点数としてどう反映させるのか…というところが、今までのコンクールの審査とは違うので、若干戸惑う部分でもありましたが…自分なりの指標で点数ならびに、コメントをつけさせていただきました。

「外観、香り、味わい・余韻など」のお酒の評価にプラス、
そのカテゴリーとしてふさわしいかのポイントを
加味していきます

結果発表

317アイテムの中より、各カテゴリーの金賞、銀賞の入賞酒は、既に発表されました。
入賞されたお蔵元の皆様、おめでとうございます。

弊社の取り扱いのお酒の金賞酒は、

・フルーティー部門 金賞
 エキストラ大吟醸 浦霞     (佐浦)
 竹葉 純米大吟醸40%    (数馬酒造)

・ライト&ドライ部門 金賞
 風と猫と大吟醸        (千代の園酒造)
 天上夢幻 蔵出し原酒     (中勇酒造店)

・リッチ&ウマミ部門 金賞
 天狗舞 山廃純米大吟醸    (車多酒造)
 澤姫 山廃純米 真・地酒宣言 (井上清吉商店)

・エイジド部門 金賞
 達磨政宗 5年古酒       (白木恒助商店)

等など、多くの銘柄が受賞されました!

詳しくは、こちらをご覧くださいね。

ぜひ、お気に入りの部門の日本酒を飲んでみてくださいね💕


美味しいものは大好きなのに、普段、日本酒をあまり飲まれないという方も、こちらのカテゴリーの中でしたら、、、どの部門のお酒を飲んでみたいですか?

日本酒の香味は、今、劇的に、より良い方向に変わっていますし、、、
きっと、新しい発見があると思いますよ💕

日ごろ、あわただしく過ごしている皆様、三連休には、秋の味覚と共に日本酒を飲んで、ほっと一息 いれてくださいね。

表彰式は、10月27日

既に発表された各6部門のTOPオブthe Best、栄えある美酒of the year2023は、10月27日(金)の表彰式にて発表されます。それ以外にも「CA賞」「ソムリエ賞」「Z世代賞」等の特別賞や、WEB投票で決まるラベルコンテストの結果等も発表されるそうです。

表彰式並びに、大試飲会は、一般の皆様も(男性も)ご参加いただけますよ。
全てのお酒のトップに、どんなお酒が選ばれるのか? 
楽しみです♪






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