ChatGPTが生産性を高める最良のパートナーになるとの期待が高まりつつありますが、案外触れられていないのがOpenAI創業者の取り組む仮想通貨WorldCoinの存在です。

網膜スキャンするとデジタル上で匿名性を担保しながらの身分証明と仮想通貨がもらえるこの仕組みは世界最大規模のベーシックインカムの実現とも言われていますが、この価値担保の背景にChat GPTがあります。

実際、Chat GPTを使ってみたら分かるのですが結構でたらめな回答が多いです。すると、AIによる本当か嘘かもわからぬコンテンツがあふれる近い将来には人が作ったことの証明を必要とする頻度が上がり、Worldcoinの価値が高まるというシナリオが見えてきます。現に、World Coin公式Twitterは以下のような発言をしており、AIと人を識別する将来ニーズがコイン創設の背景にあることが分かります。

これは、OpenAI創業者による、誰もが働くことから解放されたユートピアのための多面的なアプローチ（Chat GBTが人の仕事を代替し、必要性が高まる個人認証により価値を維持するコインが生活を支える）のようにも思えます。しかし、時代が必要とする技術に常につきまとう資本主義経済と私腹を肥やそうとする人の性を考えると、Chat GPTによるマッチポンプ（Chat GBTが社会に正誤曖昧な情報を広く流通させ、個人認証基盤の必要性を高めて儲ける）とも思えてきます。

どのシナリオになるかはChat GPTや流通するコンテンツに対する使い手の態度次第であり、僕らは新しい利口なパートナーとの会話を楽しみつつもこの技術が社会を変える力とその先を注意深く観察する必要があるでしょう。