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【やってみた】オーブン陶土と普通の陶芸の違い(3)着色と二度目の「焼き」完成編、注意点も

オープン陶土での陶芸にチャレンジ。形を作るところまではこちら。一度目の「焼き」作業はこちら

あとは、着色と二度目の焼き作業で完成です。着色が普通の陶芸との違いが一番大きい気がしました。

一般的な土の陶芸は、専用の絵の具を使いますが、オーブン陶土では、アクリル絵の具をはじめとした様々な画材が使えます。今回はボタリーペインティング(陶絵付け)専用の絵の具と、アクリル絵の具の比較になります。

絵付け専用の絵の具は、焼く前の色と焼いた後の色がかなり違います。
メーカーや色にもよりそうですが、だいたい、焼く前は淡い色で、焼いたら鮮やかになるものが多いです。
アクリル絵の具を焼いたことはないですが、焼いた後で色が変わる性質ではないはずです。
さっそく塗ってみましょう。

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クッキー風をイメージして明るめのクリーム色に。丸い皿は白を塗りました。

一般的な素焼きの陶器は、とても水を吸いやすく、絵の具もすぐに染み込みます。オープン陶土は素焼きでも、樹脂が入っている為か、あまり染み込まず表面に絵の具が乗るような印象。厳密に言えば、コーティング剤を塗らないと水が染み込むはずですが、通常の素焼きよりは吸わない感じです。

最初、淡い色にしようと、水を多めにして溶いたら、絵の具をはじく位でした。水で淡くするのではなく白を入れて、普通に絵を描く程度の濃さにしたら塗りやすくなりました。

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2回目は、やや濃い目のベージュを重ね塗りします。これは、フェイクスイーツのような質感を出す為の作業で、本来は1回の塗りで大丈夫です。

「ポタリーペインティング」という陶芸の絵付けでは、同じ色を3回ほど塗り重ねることで、鮮やかな発色が得られます。

アクリル絵の具は、同じ色を重ね塗りする必要はないので、作業が早いです。

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最後に焦げ茶でシマを描きます。シマ模様で一気にリスらしく。

これで色付けは終了しましたが、コート剤を塗る必要があるので、いったん乾かします。

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↑こちらはコート剤を塗った状態。ややツヤが出ます。

コート剤をたっぷりつけ過ぎると、絵の具が少し溶けてきたことが一度だけありました。(左下の豆皿。再度、上から絵の具を塗り、コーティング剤も上から塗ったので、他よりも厚塗りになりましたが、避けた方が良かったようです。)

絵の具はしっかりと乾かし、コート剤は薄塗りが良いようです。(後述)

粘土自体を乾かすのとは違い、絵の具やコート剤は比較的早く乾きました。塗り〜乾かすところまで、全体で5時間以内位でした。

コート剤も乾いたら、2度目の焼き作業に。110°のオーブンで20分というのが、メーカー公式情報なので、その通りに。

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出来ました!色は焼いてもあまり変わらず、ツヤが増す感じました。ツヤの分、少し色が濃く見えるようです。

…パッと見、全部綺麗に焼けているようですが。よく見ると、気泡が入ってしまったのが数個ありました。

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後ろ姿の方が左上、丸皿の方は右上の方に大きめの気泡が入っています。目立つ気泡が入ったのは自宅用になります。

気泡が入るのはおそらく、コート剤を厚塗りしたのが原因な気がしました。厚塗りなものは、だいたい気泡が入ったような。
絵の具が剥がれたので塗り直した物の他にも、薄塗りで2回重ねるつもりが、厚くなってしまった物もあったのです。次からは薄めに塗ろうかと思います。

コート剤は、粘土一袋だと、5分の1〜4分の1位しか減りませんでした。作る物にもよりそうですが、コスパが良さそうで安心しました。

オーブン陶土「Milk」400g 880 円 (メーカー表示価格)
防水・防油コート剤 「Yu~」 50cc  660 円(メーカー表示価格)
コート剤は粘土1袋では使い切らなかったので、材料費だけでいうと、一回千円前後と比較的お財布に優しい!?
量販店や通販サイトの中には、定価よりもお安く売っているところもあります。
(ヒント:ヨドバシカメラ、世界堂、楽天等)

それから、普通の鉛筆も使えるか?の実験も兼ねて絵皿を数枚作ったのでした。
白い絵皿の黒い線が鉛筆で描いた物で、焼く前と同じように見えます。

ポタリーペインティングの場合は、普通の鉛筆は下書きには使えますが、高温で焼成すると鉛筆の線は消える為、線を残すには専用の消えない鉛筆で描画します。
専用の鉛筆は高価なので、オーブン陶土は普通の鉛筆が使える点でもリーズナブルと言えそうです。

色塗りについてまとめると

・アクリル絵の具なので、重ね塗り不要な分、作業が楽。
・コート剤を厚塗りすると気泡が入って、仕上がりが悪くなるので要注意。
・普通の鉛筆も描画に使える、焼いても消えずに、描いたままの焼き上がりになる(コート剤を上から塗る前提です)。

という感じでした。

気泡については、通常の陶芸だと、売り物にならないほど大きな気泡は少なかったように感じます。小さい気泡はあっても目立たない程度だったような。
ぽたかふぇ。の店長さんや、陶芸教室の先生の技術力のおかげかもしれませんが。
陶芸自体、一部、失敗作が出るのは仕方がないとも言えますし。

もう何回か作って、さらに仕上がりのクオリティを上げたいと思っています。



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