見出し画像

「試食は一人1つまで」〜乞食布教と呼ばれて〜 EP1.出発までのあれこれ

「そうだ布教行こう」

それくらい軽い気持ちでした。

でも8年くらい「布教出たいなー」て思いが変わらなかったから、あまり構えずにいられたのかもしれません。

やるからにはとことん!って気持ちと、

あれくらいならオレにもできそう

って思ってもらえるようにしたいなーって意識もなんとなくありました。


あとは「パンを売らないパン屋はパン屋じゃねぇ!」って心が叫んでました。

執着を捨てるべし!

身一つで出るにあたって避けて通れないのがこれ。

物を施して執着を去れば、心に明るさが生れ、心に明るさが生れると、自ら陽気ぐらしへの道が開ける
(『稿本天理教教祖傳』23頁)

「執着を去る」

どうせ持っていける物には限りがあるので、それまでに持っていた物、腕時計や服、インテリア用品など本来なら手放したくなかった物から友人たちにもらってもらいました。

まぁ出発してからも、必要だから持って行った物を

見返り無く施せるか?

という葛藤は常につきまといます。笑

人間的考えを排除すべし!

・布教するには○○は必要だろう
・○○の方が人に伝わりやすいだろう

といった考えは裏を返せば条件が揃わないとできないって事で、

それは神さまの働きじゃなくて人間の知恵だ!

って思いもあったし、仮に何かがうまくいった時にきっと僕は慢心してしまうと思ったので、あえてその逆をいった方が目に見えない働きがダイレクトに分かるんじゃないかっていうのが僕のスタンスでした。

持てる物に限りがあるっていうのもあったし、僕の感覚としては

・時間があるからおつとめする
・時間があるからひのきしんする
・お金があるからお供えする

みたいな余裕があるから信仰するっていうのは順番が真逆で、「○○があるから布教できる」も同じ事なので
・拍子木 ・手旗 ・正装
とかは除外しました。
(おつとめは神殿でするもの、教会を維持するために〇〇(目的化) も同じ構造ですね)

あ、ハッピと扇は都合よく持っていきました。笑

極論、持ち物も削げるだけ削いだ方がいいんだろうけど、周りの方から頂いた物は持っていくルールで、あとは僕の中のリトル福之助仙人ボイスで折り合いをつけました。

福「道中、音楽とか聞きながら行こうかな〜」
仙「布教師はみかぐらうた口ずさんどけ!
 →イヤホン除外
福「途中パンクするかも、、」
仙「守ってもらえる布教師であれ!
 →修理キット除外
みたいな感じ。

なに乗って布教行く?

車→油代かかるし維持費が高い
原付→油代かかる
徒歩→油代無いが移動速度が遅い=生活費かさむ
自転車→油代無いしそこそこ移動できるし荷物積める

ご覧の通り、自転車コスパ最強!! なので自転車採用です。

もちろん庶民の味方ママチャリで。

なに持って布教行く?

・ハッピ&扇
・寝袋
・レインコート
・ライト付き水筒
・十徳ナイフ
・リュック(40ℓ)
・名刺
・洗濯ロープ
・S字フックなどアウトドア雑貨
・作業ズボン×1
・長ジャージ×1
・半ジャージ×1
・Tシャツ×2
・シルキードライ×2
・ヒートテック上下×1
・パンツ×3
・靴下×3
・フェイスタオル×2
・ジャージ上着×1
・スポーツヤッケ×1
・冬上着×1
・歯ブラシ&歯磨き粉
・髭剃り
・冬用手袋
・ワークキャップ
・お御供(ごく)
・青年会手帳
・100均の携帯用ソーラー充電器
・腕時計
・自転車カバー
・充電器などその他雑貨

ざっとこんな感じで寝袋&冬上着を荷台に括り付け、あとは全部リュックと前カゴinです。
名付けて「オールシーズンいけるセット」です。

このセット用意して改めて、有るのが当たり前のものでも本当に必要なものは少ないって事がよく分かりました。

自転車含めほとんど頂き物だけで荷物用意できたので、文字通り真実を背負ってのスタートです。

スクリーンショット 2020-06-26 19.12.40

↑リュック以外はこんな感じ

路銀はどうする?

出発に際して餞別で頂いたものはそのまま「理立」して、同額を貯金から手持ち金にしました。

「活動で頂いたお金は御供え」ルールで、生活は切り崩しスタイルです。

支出を抑えて生活するといっても、全く無いわけではないし、現代では物理的に離れてても親族なり知り合いなり頼ろうと思えば頼ることができて、本当の意味で困窮ではなかったので、自分の都合で真似事してるだけって気持ちもありました。

そしてこの切り詰める生活のおかげで、食べ物買う時やたら時間かかるようになってしまいました。

どこで?いつまで?どうやって?

・布教地
・期間
・目標
は全て未定で、決まってたのは
僕が
やる
て事だけ。

期間は「思うようにやれるだけやってみたらいい」という会長のとんでもない親心。
いつまで行っててもいいし、すぐ帰ってきてもいいって安心感ハンパない、です。

目標は
・決めて、もし達成したらどこかで慢心に繋がりそう
・どんな目標決めても僕が一日でできる事には限度がある
→その精一杯をコツコツ積み重ねたら自分の力以上の結果出るかも
→そうなったら自分の力を超えたもののおかげがより実感できそう
て感じ。

いざ東北!

布教地が未定だったのは、東日本大震災から二年経つのに一度も行く機会を作れなかったから、まずは自分の目で見てそれから布教地決めたらいいやってのがあって、「なんなら全国にをいがけ行脚も悪くないかも」という謎のお気楽マインドで東北を目指す事にしました。

「東北」って言っても、どこからが被災地か全く分からなかったので
とりあえず東京

海沿い北上して被災地巡り
というシンプルなプラン。

見て回るにも布教にもマストなので自転車に乗ってスタートする事にしました。

出発地は次いつ帰れるか分からないから天理です。


次回は、「EP2.旅立ちといつ野宿するの?」です。
お楽しみに!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?