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ストレスフリーのコツ:嫌な上司との付き合い方

私が普段から意識していることのひとつ。それは「ストレスを少なくする」ことです。

ストレスの原因は仕事、人間関係、お金、健康などたくさんあります。では、これらのストレスを減らすにはどうしたらよいでしょう?

例えば仕事のストレス。これを減らす一番効果的な手段を考えた時、「転職」をイメージする人が多いかも知れませんが、実はそうではありません。

ストレスには必ず何か原因がありますが、それをどう感じるかには人によって違う「感じ方のフィルター」が存在します。全く同じ場面・同じ状況だとしても、それをどう感じるかは人によって違いがあるのです。

例えば、ジェットコースターをイメージしてみてください。絶叫系の乗り物が大好きな人にとっては「最高に楽しい!」でしょうが、嫌いな人にとっては「お金を払って乗る人の気が知れない」と思うでしょう。これはちょっと極端ですが、どんなことも、人によって感じ方が違うのです。

仕事のストレスを減らすには、自分の意識を変えること

ストレスはずっと「我慢」していると、いつか必ず爆発します。落語に「堪忍袋」という噺がありますが、この噺のようにストレスを我慢して溜め込んでいると、いつか限界を超えてあふれ出てしまいます。

大切なことは、ストレスを「我慢したり、抑えたり」するのではなく、ストレスそのものを「減らす」ことです。仮にあなたがジェットコースターが嫌いで、それでも理由があってどうしても乗らなければならないとしたら、我慢してのるのではなく、楽しい部分を探しながら少しずつ好きになっていけば、ストレスが減るはずです。

評論家と哲学者のアドバイス

先日、ネットで「"アドラー流"上司に嫌われた時の対処法」という記事を見つけました。

この記事では「上司に嫌われた時、どう対処したら良いか」について、評論家の佐々木常夫氏と哲学者の岸見一郎氏の二人がアドバイスしています。全文は元サイトをご覧いただくとして、私が気になったところをいくつか引用してみます。

評論家:佐々木氏

まず最初に、評論家の佐々木氏のアドバイスの一部をご紹介します。

今の若い世代には「媚びるのは嫌」という人が増えています。上司にゴマをするなんて、みっともないし品もないと思っているようです。でも私はそうは思いません。そういう人は、何のために仕事をしているのか考え直してみるといい。
究極的には自分のため、自分が幸せになるために汗水流して働いているはずです。そうだとすれば、仕事をうまく進めるために上司のご機嫌取りひとつもできない人は、要は自分の幸せを追求していないのだといえます。

「自分が幸せになるために汗水流して働いている」というのは全くその通り、同感です。但し、「ご機嫌取りひとつもできない人は、自分の幸せを追求していない」という点は同意できません。

なぜなら、私自身、常に自分の幸せを追求していますが、これまでに上司のご機嫌取りは一度もしたことがないからです。

このアドバイスは大きな勘違いをしていると思います。それは「出世をすれば幸せになれる」という前提に立っていることです。今、どうして若い世代が「媚びるのは嫌」と考えているのかというと、それは、きっと彼らが「幸せとは出世することではない」と分かっているからです。

ある程度の立場まで出世するためには、それ相応の年月が必要です。仮にそれを10年としましょう。10年後の出世のために、それまでの期間ずっと「媚びて」仕事をすることが、果たして「幸せの追求」と言えるでしょうか?

人の欲求には限りがありません。仮に出世して課長になったとしたら、次には部長、そして取締役。出世の欲求は終わることがありません。ということは、会社を退職するまか、トップである社長になるまで、ずっと誰かに「媚びて」仕事をしなければならないということです。

勘違いしないで欲しいのですが、なにも「上司に喧嘩を売れ」と言っているわけではありません。出世するために我慢するより、自分が楽しく、幸せを感じられる毎日を過ごすことの方が大切だということです。もしも、「自分はどんなことをしても出世がしたい」というのであれば、ゴマをすること、媚びることをストレスに感じないようになる・・・という手段はありますが、幸せを追求するならちょっと違うように思いませんか?

哲学者:岸見氏

次に、哲学者の岸見氏です。彼のアドバイスは佐々木氏とは違ったアプローチです。

大切なのは、感情的にならないこと。嫌われていることで落ち込むとか、逆に自分も腹を立てるとか、そうした負の感情に呑まれてはいけません。「この人は上司の仕事の何たるかがわかってないんだな」と少し突き放して見るぐらいがちょうどいい。

これは全く同感です。どんな場合で、感情的になってプラスになることはありません。犯罪を犯してしまう理由のひとつに「カッとなって・・・」というケースがありますが、ここからもわかるように、感情的になると正常な判断が出来なくなってしまうのです。

そもそも、上司として上に立つ人は、部下を「嫌う」という行為をするべきではありません。管理職の仕事は組織をマネージして目標を達成させることなので、感情にまかせて「好き・嫌い」で仕事をしているとしたら、その人は「仕事の何たるかがわかっていない」のです。上司とは「自分よりも役職が上の人」というだけで、人間的に優れているわけではない、ということを忘れないようにしましょう。

そうした努力をしてもなお、上司が高圧的な態度をやめない場合、いま一度、仕事の目的を思い出すといいでしょう。最優先すべきなのは上司に好かれることでしょうか。違うはずです。

これもその通り。あなたにとって最も優先するべきことは、「幸せな人生を送ること」です。そして、あなたを雇ってくれている会社に貢献することです。本来、マネージャーという立場の人は、会社の業績をあげるためにどうやって組織をマネージするかを考えるべきです。部下のことを好き・嫌いで判断しているということは、会社よりも自分のことを優先しているわけで、そんな上司に好かれることを優先すべきではありません。

「オレだってその気になれば、こんな部署でくすぶってる人間じゃないんだ。でも上司があれじゃ、やる気も出ないよな」などとうそぶいている人が職場に1人や2人いるのでは。こういう人は、たとえ上司が代わっても、決して頭角を現したりしません。本当にやる気があるなら、つべこべいわずに今出しなさい、という話です。

何かをするときに理想的な環境であることは、長い人生においてほとんどないでしょう。「良い上司に恵まれたら」とか「もっとやりがいのある仕事を与えてくれたら」とか言っていても何もできません。成功したり夢を叶えたりしている人は、どんな環境であっても、常に自分のできることに100%の力を注いでいるのです。

“fukuzo流” 上司に嫌われた時の対処法

私はこれまで、いくつもの会社に勤務した経験がありますが、全て理想的だったかというと、もちろんそんなことはありません。どの会社にも「この人さえいなければなぁ」と思ってしまうような上司が常にいました。

若い頃はそれをストレスに感じていた時もありましたが、考え方について深く学ぶことで、それが次第にストレスではなくなり、今では仕事関係だけではなくプライベートでも、人間関係に関してはほぼストレスフリーで過ごせるようになりました。何か参考になればと思うので、ここで私流の「上司に嫌われた時の対処法」をお伝えしましょう。

1. 何が原因かを明確にする

まず最初に、嫌われた原因を明確にしましょう。あなた自身に原因があったとしたら、それは素直に改善しなければなりません。仮にそれが嫌な上司からの指摘であったとしても、そこは区別して考える必要があります。
嫌いな相手から何か言われると、どうしてもそれだけで嫌な感情がわき上がってきてしまいがちです。そうなると相手の悪いところばかりにフォーカスしてしまい、もしも自分に落ち度があっても見落としてしまうのです。常に冷静に、客観的に観察するクセをつけましょう。

2. 仕事の目的を再認識する

仕事は何のためにしているのでしょう。それは、あなた自身が幸せな人生を送るためであり、会社の利益に貢献するためであり、決して上司に気に入られるためではありません。
どんな時にも、「仕事をする目的は人生を豊かにするためである」ということを忘れないようにしましょう。

3. 会社での地位と人間性は別だと考える

自分の上司だからといって、必ずしも人間的に優れているという訳ではありません。また、会社組織の中では必ずしも「マネージメント力がある人がマネージャーになる」という訳ではありません。個人としての能力が高く、それを評価されて出世したけれど、マネージメントの力はないというケースもあります。
もしかしたら、人間性という点ではあなたの方が遙かに成長しているかもしれません。そう思って上司を温かく見守ってあげましょう。

4. 全ては「試されている」と捉える

人生において大切なことのひとつは、自分自身が成長することです。そのためには様々な問題や試練を経験する必要があります。「いやだなぁ」と思う事は、それに対してあなたがどう反応するかを試されるために起きています。
あなたが成長すればするほど、受け入れることができるキャパが大きくなるので、最初は気になっていたことも気にならなくなります。いつも「試されている」と考えて、問題を前向きに捉えましょう。それを超えた先には、きっと別の世界が広がっています。

5. 「今」を大切に生きる

「将来のために今を我慢する」という考えはあまりおすすめしません。なぜなら、人生は「今」の連続であり、「今」がつまらないと、その連続である人生もつまらないものになってしまうからです。
大切なのは、どんな環境に置かれていたとしても、それをネガティブなこととして捉えないことです。
どんなことにも、必ずポジティブな面があるものです。まず最初は受け入れること、そして次にポジティブな面を見つけてプラスに受け止められるようになること。考え方を少し変えて、常に今を楽しみながら過ごしましょう。

成功者の思考になる

多くの成功者に共通していること。それは、何をするべきかという目的がハッキリしていて、それを達成するための明確な目標を持っていることです。

それがハッキリしているからこそ、日々起こる様々な問題にも翻弄されず、常に進むべき道を進めるのです。彼らが成功できるのは、決して運が良かったり、物事がスムーズに進むからではありません。どんなことが起こっても、それを受け入れて乗り越えることができるからです。

会社という組織の中にいると、日々の業務が忙しく、それをこなすだけで手一杯になってしまうかもしれません。でも、そんな時でも「何のために仕事をしているのか」を忘れずに、そして「全ては自分自身の成長のため」と考えるようにすると、確実にストレスを減らすことができるはずです。

考え方が変われば環境が変わり、そして、人生が変わります。ぜひ、素敵な人生のための一歩を踏み出してください。

読んでいただいてありがとうございます。何かを感じてもらえたら嬉しいです。これまでの経験について本にしようと考えています。よろしければポチッと・・・。