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大丈夫、大丈夫。

夏休み最後の日を前に、
「大丈夫、大丈夫。どうってことない。」と自分で自分を慰め励まし、
「自分に出来ることをちゃんと全うしていったら大丈夫。」と自分で自分に言い聞かせ、
「僕なら大丈夫。僕なら何でもなんとかできる。」と自分で自分を鼓舞してやっていくしかないんだよなと、
月曜だというのに、金曜の夜みたいな気持ちになってきて、
坂口安吾の『青春論』のこんな一節を思い出した。

(前略)人性の孤独ということに就て考えるとき、女房のカツレツがどんなに清潔でも、魂の孤独は癒されぬ。世に孤独ほど憎むべき悪魔はないけれども、かくの如く絶対にして、かくの如く厳たる存在も亦すくない。僕は全身全霊をかけて孤独を呪う。全身全霊をかけるが故に、又、孤独ほど僕を救い、僕を慰めてくれるものもないのである。この孤独は、あに独身者のみならんや。魂のあるところ、常に共にあるものは、ただ、孤独のみ。(後略)

彼は30代半ばで、これを記していて、
僕も漸く、ああこれは多分真理だなあという確信を強めつつある。

数学セミナー9月号の西浦博先生の寄稿を読んで、
僕の残りの20代もマスク生活が続くことへの覚悟ができたので、
いよいよ独りで幸せになる覚悟もしないとな。

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