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シソンヌじろうさんと飲み友達になりたい

シソンヌのコントはよく見ていたし、面白くて好きだった。
しかし、コントの中で色んなキャラクターに憑依するじろうさんが
素になる時に、なんだかとんでもない魅力を感じてしまった。

それから、YouTubeでシソンヌが出ている動画は全部見た。
見つくしたから、TickTokもダウンロードして、色んなじろうさんを見た。
じろうさんがストーリーズを更新すると、片思い中の人のストーリーズを見るみたいにドキドキする。
会社のデスクにじろうさんのアクスタを置きたいとも思っている。
パチンコを良いと思ったことは一度もないが、じろうさんとならパチンコ屋にも行きたい。
夢でいいから、「離婚しようよ」みたいな展開になりたい。

さて、ここからが本日の本題。
わたしはじろうさんとお友達になるための練習をしようと思う。
色んなシチュエーションがあると思いますが、まずは飲み友達になる場面を。

毎日溶けるような暑さで、もうこのまま日本は熱帯国になるんじゃないかと思っていた季節は過ぎ、
10月になると、ちゃんと涼しくなってくれた。
夕焼けがとてもきれいで、風も心地よく、ずっと歩いていたくなる。

17時、下北沢。

最近見つけた、L字カウンターの渋い居酒屋。
今日でこのお店に行くのは4回目。
12時から営業しているので、17時だからと言って席が空いているとは限らない。

空いていなかったら、コンビニでお酒とおつまみを買って帰ろうと思いながら暖簾をくぐると、
ちょうど一席空いていた。
しかもL字の下の部分の端っこが空いていた。
端っこは落ち着くし、ちょうどテレビが見やすいのでラッキーだ。

このお店は、お仕事を引退したお父さんたちの憩いの場となっており、常連客が多い。
私はまだ4回目なので、店主の方が覚えてくれているか分からない。
どうやら隣の人も常連客ではなさそうだ。
ピンクとグレーのセントジェームスを着てテレビをじっと見つめていた。
じろうさんの影響でセントジェームスのボーダーのトップスを
メルカリで何着か購入している私には、すぐに隣の人のボーダーがセントジェームスだと分かった。
見たかったテレビ番組ではないはずなのに、テレビ画面をずっと見つめながら
お父さんたちの他愛もない会話に耳を傾け、幸せを感じているような雰囲気。
少し乗り出して、お店の扉の方を覗き込む風を装って隣の方をチラッと見ると、

じろうさんがいた。

同じ時代を生きているからには、なんとしてでも私のことを認識してもらい
お友達になりたいと毎日思い続けていた。やっとその日を引き寄せてたのだ。

こんな絶好なシチュエーションは二度とない。
失敗は絶対に許されない。
ファンであることはもちろん、シソンヌのじろうさんであることも知らないという設定にした。



つづく

ご清読、ありがとうございました。
今は、サウナに行きたくてたまりません。

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