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私が好きなのは英国紅茶

紅茶が好きと言いながら、なかなか多くの方の前では紅茶の話をするのが難しいなと思っていた理由。
それは「私が好きなのは英国紅茶」だから。

紅茶が好きだと話すと、茶葉をいただくことがよくあります。
その時の中身は十中八九「フレーバーティー」なんですよね。
缶を開けた時に茶葉の中に花びらが見えると華やかな印象があり、香りもするので、恐らく見映えの良さもギフト向きだからだと思います。

フレーバー・ティーとは



フレーバー・ティーには着香茶とセンティッド・ティーというのがあって、


着香茶・・・茶葉に香料を噴霧したりして香りをつけたもの
センティッド・ティー・・・茶葉の中に花や果実、スパイスを入れて香りを茶葉に移したもの

といった感じです。
着香茶の有名なものはアールグレイティー、柑橘類であるベルガモットの香りをつけています。


フォションのアップルティーも有名ですよね。


他にもピーチ、ミントなどの香りをつけたものなどたくさんあります。
燻した香りをつけたラプサンスーチョンもフレーバーティーの一種。


センティッド・ティーは茶葉がにおいを吸収しやすい性質を生かして、あえてよい香りを茶葉に移したもの。
フランスのマリアージュ・フレールやシンガポールのTWG、日本ではルピシアなど、イメージ的にもおしゃれなんですよね。

これらのフレーバーティーは茶葉本来の味というよりも、香りを楽しむお茶。
というわけで、ミルクを入れるというよりもストレートで飲むことが多いお茶です。
もちろん例外もあって、アールグレイはミルクティーもおいしかったりするんですけどね。

このような事情でイギリスではフレーバーティーはブラックティー(紅茶の茶葉だけの味)とは別物と考えられているんです。

ブラックティーとは

ブラックティーとは無着香の紅茶のことを指します。カメリアシネンシスの葉を発酵させたところ、水色が黒くなったことからこう呼ばれています。
紅茶の茶葉本来の味を楽しめる
ダージリン、アッサム、ニルギリ、ウバ、ディンブラ、ヌワラエリア、セイロン、ケニア、キームン、ルフナなど、これだけでも味や香りの特徴が異なり、さらには農園によっても味のレベルが変わってきます。
農産物なので、もちろん天候にも左右され、シングルオリジンの紅茶はどんな味になっているのか楽しめるのも、紅茶好きにとって毎年の楽しみでもあります。

私が好きな紅茶

私が好きなのはダージリン、ヌワラエリア、ニルギリ。
香りと爽やかな口当たりを楽しみたいので、ストレートで飲むのが好きです。
それぞれの茶葉の特徴や味の違いを知ると、今日の気分に合わせて飲みたいものが変わってきます。

こちらはご褒美として飲むダージリンセカンドフラッシュ


ミルクティーで飲みたいときは
アッサムやウバ

煮出し用にはCTC



よく見かける「おすすめの紅茶〇選」といった記事


今並行して書いているnoteの一つに「フレーバーティーと紅茶の違い」っていうのがあるんですが、これがなかなか進まない。
決してフレーバーティーが悪いというわけではないし、イギリスの紅茶文化とは異なり、フランスやドイツの歴史的背景を汲んで発展してきたもの。
伝え方に齟齬があってフレーバーティー好みの方の気分を害してはいけないと思うと、なかなか文章化できないんです。

そして、よく見かける「おすすめの紅茶〇選」といった記事には、なぜかフレーバーティーやルイボスティーといったものまで含まれていることが多くて、これも紅茶と混乱してしまう一因だと思うのです。

紅茶とは
学名をカメリア・シネンシス(Camellia sinensis (L.) O. Kuntze)というツバキ科の常緑樹の葉を酸化発酵させたもの

美味しい紅茶を味わってほしい

ブラックティーたちにもそれぞれに味や香り、水色といった個性があります。なんといっても優秀なのは、和菓子に合う紅茶もあるということ。
スイーツやフルーツと一緒に楽しめる紅茶、甘くしたらそれだけでデザートにもなれる紅茶。
あまり派手さはないかもしれないけれど、ティーフードとの組み合わせやアレンジ次第で変幻自在に楽しめるブラックティーたちにも、ぜひ注目してほしいと思っています。



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