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「ヘーゲル以後の歴史哲学 歴史主義と歴史的理性批判」 ヘルベルト・シュネーデルバッハ

古東哲明 訳  叢書・ウニベルシタス  法政大学出版局

読みかけの棚から
読みかけポイント:序論をぱらぱらと

序論
 第1章 ヘーゲル以後の歴史哲学
1 思弁と科学のあいだの歴史哲学
 第2章 レオポルド・フォン・ランケ
   第3章 ヤーコプ・ブルクハルト
   第4章 フリードリッヒ・ニーチェ
2 歴史的理性批判としての歴史哲学
 第5章 ヨハン・グスターフ・ドロイゼン
 第6章 ヴィルヘルム・ディルタイ
 第7章 ヴィンデルバルトとリッケルト
3 歴史主義の克服?
著者ヘルベルト・シュネーデルバッハは古東氏によるとハーバーマスとアーペルの間を繋ぐ位置にあるという。
(2017 02/19)

へーゲル以後の歴史哲学見取図
序論からざっと。
カントによって示された歴史全体の方向性を示すことの困難さは、へーゲルによって一応の全体的歴史を描くことによって次の段階へ移る。これに対し、歴史の方向性を描くことへの批判が歴史主義で、19世紀はまさに歴史主義の時代といっていいくらいという。

歴史主義にも二つの立場と三つの性格があって、前者(二つの立場)は教条的とされる歴史史料の因果体系を歴史的出来事の体系化に持ち込むものと、批判的とされる体系化しようとすることに懐疑するもの。
後者(三つの性格)は
1、歴史的出来事をただ記述するのみにとどめるもの、
2、歴史の体系化を否定し相対主義を唱える、
3、こうした歴史主義を積極的に主張し、「現代の世界観そのもの」(マンハイム)、
あるいはフランス啓蒙思想を克服したもの(マイネッケ)と考えるもの、
とがある。
(2017 02/20)

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