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「はかない人生」 フアン・カルロス・オネッティ

鼓直 訳  集英社版世界文学全集  集英社

読みかけの棚から
読みかけポイント:この版はミゲル・アンヘル・アストリアス「大統領閣下」とセット。「大統領閣下」は読み終わった(何故か記録が無い)。で、以下の記述によると80ページで箱に入れた?(ちなみに、もう一つの「途中放棄」のザミャーチンとブルガーコフは、岩波文庫版でどちらも読了済)

祝生誕100年オネッティ


今日はどちらも途中放棄のままになっているザミャーチンとブルガーコフのセットで行くか、それとも全く初体験のオネッティでいくか迷った結果、ウルグアイのオネッティ「はかない人生」を読み始めた。

文字通り、語り手ブラウセンの「はかない人生」の物語で、妻の乳房切断あり、解雇ありというくらーい話なのだが、そこからの救いを求めてブラウセンが探し出す2つの筋が本筋のくらーい話と絡み合い、もつれ合う。でも、全てなんだかんだ言っても、行き着く所は妻の切り取られた乳房なんだけれど(笑)

オネッティという人は、語り口からしても神経症的な人らしく、アルコール中毒でスペインに半亡命の形で移住し1994年に亡くなった、という。生まれたのは1909年7月1日。なんだ、今年で生誕100年ではないか。果たして、100歳の誕生日前に読み切れるのか?乞うご期待?
オネッティはアイルランド系らしい・・・なんだか「ドーキー古文書」のオブライエン連想させる。読んでいる感覚は違うけれど、人生なんて所詮酒の話のおつまみみたいなもの、みたいな感じは似ている(ほんと?)。そう考えていくと、「はかない人生」なるタイトルは本当は反語的なニュアンスなのかも?
(邦訳には、その他にリョサに激賞された「井戸」や「ハコボと他者」があり、「ラテンアメリカの文学」シリーズで読めるらしい)
(補注:その後「屍集めのフンタ」と「別れ」が訳された…けれど、まだどれも読んでいない…)
(2009 06/20)

「はかない人生」は昨日と同じくらい読んだ。全集本2段組で40ページほど。まだ何か全体的につかんでいない気がしているのだが、とりあえずは先へ進む・・・と。
(2009 06/21)

「はかない人生」は続く?

あー!「はかない人生」が…
引越荷物の中へしまってしまった…
これで続きは7月に入ってからで、オネッティ100才記念?には間に合わないことが確定になってしまった…
(2009 06/28)

(結局、つかめないままこのままなのだが、ウルグアイの「奇人作家」のうち、エルナンデス、レブレーロは読んだので、今なら読めるかも?)

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