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だますわたし。だまされるわたし。

先週の金曜日から台湾出張だったのだけど、じつは体調が最悪だった。

朝から高熱を出し、ホテルで一度倒れ込み、道中ずっとフラフラで、向こうの空港ではサーモグラフィーの検疫に引っかかり、登壇イベントでも頭がぼーとしている、けっこうなピンチだった。当日の朝、あと一歩で「ちょっと今回は無理っぽいのでぼくを置いて行ってください」と申し出るところだった。たぶん、国内イベントであればお休みをいただいたであろう。

そして帰国から2日経ったいまも、まだ調子が悪い。微妙な頭痛、ほんのりとした微熱、ふしぶしの痛み。散漫たる集中力。いろんなところの調子が悪い。


スポーツ選手のインタビューを読むと、誰もがみんな持病を抱えている。膝や腰を痛め、だましだましで競技を続けている。痛いところがないなんてありえない。という文法的にも面倒くさい状態を生きている。

けれどもそれは、だます人間もわたしなら、だまされる人間もわたしなのだ。タコが自分の足を食うように、わたしをだましたつもりになってほくそえんでいるわたしがいるのだ。だまされてやっていることも知らずに。

ぼくもだましだまし仕事していくべきなのかなあ。それとも早めに帰ってしっかり休みを取るべきなのかなあ。万全の自分をつくって、たまった仕事に立ち向かうべきなのかなあ。万全の自分なんて、できっこないのかなあ。

今週中には復活します。