名称未設定5

【その他いろいろ編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

訊くことは、つながることの第一歩。

今回、たくさんの質問を受けてみて、自分でもあらためてその対象を言語化しなおしたり、なるほどぼくはそういうふうに映っているのかと気づかされたり、いろんなことを考えさせられました。質問を寄せてくださったみなさん、あらためてありがとうございます。5日間にわたって続けてきたQ&Aも、きょうが最後。この note が更新されるころにはぼくも、帰国している予定です。

本日は「その他いろいろ編」としか分類できなかった質問と、その答えです。これ、たのしかったのでまたいつかやりたいな。


その他にまつわる15の質問。


Q.1 最近読んでおもしろかった本を教えてください!

A. 同様の質問はほかの方からもいただいたので、ここでまとめてお答えしますね。ぼくにとっての「おもしろかった本」は、「身近な誰かにおすすめした本」と同義で、今年でいうと瀬尾まいこさんの『そして、バトンは渡された』がそんな一冊でした。


Q.2 自分自身の悪習慣を断ち切りたいとき、古賀さんならどうしますか?

A. 断ち切ろうとはしないでしょうね。タバコやアルコールなんかもきっとそうだと思うんですけど、やめる努力よりも大切なのは、忘れる努力というか、忘れるための環境づくりではないでしょうか。

あと、ほんとうに大切なのは「それは悪習慣なのか」を見極める目なのだと思います。たとえば「あまいものがほしくなる」みたいな話も、ダイエット的な見地からいえば悪習慣なのでしょうけど、生活のいろどりでもありますよね。自分が好きで続けていることを、なんでもかんでも断ち切って、なんのいろどりもない、ねずみ色の毎日を送るのはもったいないなあ、と思っています。


Q.3 一生のうちにやってみたいことは何ですか?

A. ほんとうのほんとうを言うと、いつか一冊、小説を書いてみたいです。というか、小説を書こうと決意する自分になりたいです。だから浅生鴨さんとか燃え殻さんとか、小説を書けるお友だちへの尊敬は、相当すごいものがあります。


Q.4 いちばん好きなおやじギャグはなんですか?

A. 寒い日につぶやく「寒ぃ〜。デイビス・ジュニア」。その派生形である「寒ぃ〜。ヘイガー」は認めません。


Q.5 朝はごはん派ですか? パン派ですか?

A. 食べない派です。たぶんよくないんでしょうけど、お茶やコーヒーが朝食代わりになっています。おかげで、午前中ずっと「昼はなに食べようかなあ」を考えちゃうんですよね。

休日の朝に食べたくなるのは、パンのほうが多いです。それはパンが食べたいというよりも、コーヒーをおいしく飲みたがっているのだと思います。


Q.6 古賀さんが一番好きなことば、一番好きじゃないことばはなんですか?

A. 好きなことばは別の場所にも書いた「一発逆転」。好きじゃないことばは「嫁」ですかねー。ふつうに「奥さん」とか「妻」とかでいいんじゃないかと思います。もしくは「嫁さん」にするとかね。

あと、ことばの見本としていつもすげーと思っているのは「魔法瓶」です。保温瓶でもなんとかポットでもなく、魔法瓶。そこにある機能を説明するのではなく、むしろ機能のことなんか完全無視した、感嘆符レベルの説明で終わっている。すごいことばだと、毎回ほれぼれするんですよね。


Q.7 古賀さんは、約束を守られないことが続いたらどうしていますか? 待っていた分、ショックが大きいときがありますか?

A. 自分が傷つくというよりも、好きだったその人に「がっかり」することが悲しいんじゃないかなあ。ああ、この人にはがっかりしたくなかったのになあ。おれをがっかりさせないでくれよ。がっかりさせないお前でいてくれよ、と。まさしく『ドント・レット・ミー・ダウン』なんですよ。



Q.8 バトンズは、この先求人募集かけることはありますか? 私はライター経験も何もないのですが、古賀さんの下で働きたいです! ご指導受けたり色々なアドバイスを頂き、バトンズをもっと有名にしたい、自分の著書を出版したりSNS上で活躍したいです。古賀さんのお仕事の仕方に憧れています。

A. ああ、すみません。いまのところ募集をかける予定はございません。早くその余裕を持ちたいのですけど、こればっかりはタイミングもあり。


Q.9 古賀さんは犬好きの方とお見受けしますが、犬のどういうところが好きですか?

A. どんな動物も近くで接するとそうなんだと思うけど、「まっすぐ」なんですよ、犬って。びびって吠えているときも、帰宅した家族を出迎えるときも、ごはんを食べているときも、ボールを追いかけて走っているときも。



Q.10 ぺだるちゃんの一番好きなところはどこですか?(しぐさや表情、癖など、なんでも)

A. 警戒心のかけらもない顔で、仰向けにひっくり返って寝ている姿を見ると、いろいろあってぼくらは出会い、ここでこうしてひとつの家族になれたんだなあ、としみじみします。



Q.11 レモンビーグル代表選手ぺだるくんは、なにがいちばん好きですか?

A. そりゃあ、ごはんですとも! さんぽよりも、おもちゃよりも、もちろんぼくよりも、ごはんが大好きです。



Q.12 ぺだるくんの名前の由来は?

A. えーと、当初は兄弟の犬がほしいなあ、と思っていたんですね。犬同士があそぶ姿を見たくて。それでせっかく兄弟を迎え入れるのだったら、コンビ名っぽい名前がいいなあと思い、いろいろ考えた挙げ句に行きついたのが「さどる・ぺだる」というコンビ名だったんです。オール阪神巨人とか、博多華丸大吉とか、B&Bの洋七・洋八とか、そんな感じの名前として、「古賀さどる・ぺだる」。ところが実際に犬を迎え入れる段になって、やっぱりコンビは厳しいだろう、まずは一頭からだろうということになり、出会った犬がとても「ぺだる顔」をしていたので、ぺだるになりました。



Q.13 ぺだる君を家族に迎えて一番良かったなと思うこと、そして犬を飼って発見したそれまで気づかなかった自分の一面はなんですか?

A. 泊まり仕事を極力避け、毎日家に帰るようになったこと。これはほんと、ぺだるが来るまでは考えられないじぶんでした。



Q.14 これまで何度もサインをされたと思いますが、特に印象深い経験はどんなことでしょうか?

A. 普段ぼくは、ふつうに漢字で「古賀史健」とサインさせていただくのですが、韓国でサイン会をしたとき、漢字じゃ伝わりにくかろうとローマ字でサインすることにしました。すると、ぼくの書いた「Koga」の「K」という文字に対して、お客さんから「これはなんて書いてあるの?」と訊かれました。ああ、おれの悪筆はアルファベットになっても同じなんだなあ、と気づかされた瞬間でした。

今後どれくらいその機会があるのかわかりませんが、きれいに、筆致の安定したサインを書ける男に、ぼくはなりたいです。


Q.15 この世にもうひとりの古賀史健という自分が本当に存在するとしたら、もうひとりの自分は何をしてると思いますか?

A. 職業でいえば、やっぱりライターをしてるんじゃないかな。ほかの仕事をできる気が、どうしてもしないんです。

職業じゃない話だとすれば、なにかしらの「頼まれごと」に奔走してるのでしょうね。南の島でのんびりするような人生は、どんなにたくさんのお金があっても選べない気がします。