時計や万年筆に代わるもの。

入学や卒業のお祝いとして贈るもの。

ぼくが生徒や学生だったころ、それはたいてい腕時計か万年筆、または辞書でした。きみもきょうから大人だね、そろそろこれが似合う年齢だね。そんな感じで年長者たちは、なにかの定型文を読むように腕時計や万年筆をプレゼントしていたように思います。

それでいま、入学や卒業のお祝いとしてどんなものを贈るべきなんでしょう。ネクタイとか名刺入れってのは「就職」のお祝いだろうし、むかしのぼくなんかだと、いかにしてネクタイから逃げ、いかにして名刺(に象徴されるもの)から逃げるのか、そればかりを考えていたような気もします。腕時計や万年筆を使わない人は多いし、かといって門出の日に iPad とかを贈るのもなんか違うし、なかなかむずかしい問題ですよね。


なんというか、ここにピシッとはまるプレゼントができる大人は、相当かっこいいだろうなあ、と思うんですよ。なんらかの価値観を押しつけるものではなく、かといって「若者に大人気!」なものでもなく、入学・卒業するひとたちに心地よい背伸びを実感させるもの。

お互いの好みをよく知った家族や恋人ばかりじゃなく、ちょっとだけ距離のあるひとたちへのプレゼントを考える。これって、自分のクリエイティビティを健全に保つコツなのかもしれません。


えー、ひさしぶりにはめた腕時計が壊れ、そんなことを思いました。

出る釘は浮かれる。
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古賀史健

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コメント3件

万年筆はもはや嗜好品ですものね。「良いボールペン」なら誰でも使えるし、喜ばれるかもしれませんね。なんにせよ、「大事にすれば一生つかえる」が良いな、と思います。
本を贈ることを覚えてからは、他のモノで浮かばなかったとき本屋へ行くようになりました(今度は選書で迷いますが)。
それでもやっぱり時計っていいかもです
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