ゴールデンウィークに。

けっこうな確信をもってこれは、ぼくだけじゃないはずだと思っている。

とくにフリーランスやそれに類する勤労スタイルをとっている人のなかには、意外と多いのではないだろうか。ぼくは、休日出勤が好きなのだ。世間のみなさまがお休みしている週末や祝日に、会社や仕事部屋で黙々と作業すること。なんか、この静かな時間の流れが大好きなのだ。

ワーカホリックなのではない。また、それを社員に強要するようなブラック企業でもない。白壁に白い本棚、白いコーヒーメーカー。そして真っ白なままのワープロ画面。株式会社バトンズは、身も心も立派なホワイト企業である。


どうして休日のオフィスには、静かな時間が流れているのだろう。誰もいないから、というのはあんまり答えになっていなくって、これは自分ひとりでやっていた個人事業主時代もそうだった。休日の仕事場は、なんか静かなのだ。

理由をいくつか考えた。

たとえばうちの会社が入っている雑居ビルには、たくさんの会社が入り、たくさんの人びとが働いている。同じフロアには、なぜかぼくがトイレに行くたびに大用を足しているおじさんがいて、最近ではその臭気で健康状態を推察できてしまうくらいだ。休日、おじさんはトイレにいない。ここではないどこかで用を足している。

ここでの「臭気」を、「ストレス」に置き換えて考えてみよう。

この雑居ビルにも、それからビルの位置する渋谷という街にも、平日は働きびとの「臭気」があふれかえっている。勤労のストレスが充満している。そして休日、ようやく街とビルにさわやかな風が吹き抜け、臭気が一掃される。ぼくは心静かに、胸一杯の空気を吸い込みながらお仕事に取り組める。トイレの臭気ほどでないにせよ、人びとのストレスはそれだけ充満し、他者を窒息寸前にまで追い込んでしまうのだ。

あるいはまた、ぼく自身の心のありかたにも違いがあるのかもしれない。

ぼくのようにお気楽な立場の人間であっても、平日の仕事は「義務」に近い。寝坊をしたら慌てるし、病気や怪我などしないかぎり、お休みすることは考えにくい。立場上、休んで誰に怒られるとかでもないのだろうけど、なんとなくそれは許されないことのように思っている。自分の気持ちに関係なく「働かねばならない」と思っている。

一方、休日のお仕事は「働きたければ、働いてもいいよ」に近い。

締切だとか納期だとかの事情はあるにせよ、ここで働かないと物理的に追いつかないにせよ、なんとなく「おれの意志で働いてる」感じがあるのだ。だから寝坊という概念もないし、疲れて昼寝するのもぜんぜんオッケー。平日の自分を時刻表に従って動いている電車だとするなら、休日の自分はカーナビもないままドライブしている自動車に近い。移動する先は、同じだとしても。


というような内容をツイートしようかと思ったんだけど、こりゃ140文字じゃ無理だなと気づき、つらつら書いてみたらこの文量になってしまいました。しかもまだ、言い足りない気がしています。

明日くらい、まるまる犬と遊ぶ日にしたいなあ。

椅子の上にも3円。
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古賀史健