青春のエスペランサ。
規則正しい男である。
このところ「せめてこの日だけは休もう」と思って無理くりねじ込む休日に、ほとんど必ずといっていいほど体調を崩す。ベンザエースとかのパッケージ裏に記されている「かぜの諸症状」、つまりは発熱やら頭痛やら、鼻水やら喉の痛みやら、そのへんの複合技に悩まされる。そしてちっとも休めなかった感を引きずりながら、月曜日を迎えている。たぶん明日には全快するだろう。
きのう、柳澤健さんの『1984年のUWF』を読んだ。
暴露本的な内容を期待する読者にとっては、やや肩すかしな一冊だろう。いまさら暴露するべきような「衝撃の事実」は存在しないし、誰かを礼賛したり、糾弾するような本でもない。
ただ、読んでいて、当時の自分を思い出しながら、猛烈に恥ずかしくなってくる。本の中でしばしば、UWFは「左派」や「極左」にたとえられる。そして「青春」ということばでくくられる。
生まれた時代のせいもあって、政治的な左翼思想に足を踏み入れたことはなかったけど、たしかにUWFに熱狂して既存のプロレスに唾を吐いて、試合よりも活字に酔っていたあのころの自分は、典型的な「左派」だったのだし、いろいろはた迷惑な「青春」を生きていたんだなあ、と思う。
青春って、よくもわるくも便利なことばだよなー。