20年ぶりに校歌を歌ったら涙が止まらなくなった話。
高校の地方支部の会に初めて参加した。
恥ずかしながら、同期会ですら参加したことがないので、高校の集まりはもう20年ぶりだ。
最年長は95歳、最年少は私。
お医者さんや先生、会社経営されている方など、様々な経歴の方のお話を聞くだけでも刺激的だった。
ひととおり自己紹介をして歓談した後、ラジカセが鳴った。
校歌斉唱するという。
20年も歌ってないのだから歌えるわけがないと思った。
前奏がはじまった瞬間、全てを思い出した。
ちゃんと高音パートも歌えた。
気がついたら涙が出ていた。
なんだろう。
今まで溜め込んでいたものが噴き出すかのように、止まらなくなってしまった。
初めてあった人ばかりの席で。
ひとりじゃないんだよ、と帰りがけに先輩が声をかけてくれた。
十勝は大好きだけれど、知り合いのいない土地で新たに道を切り拓くのは簡単なことではなかった。
校歌に郷里を感じ、張り詰めていたものが溢れ出してしまったのだ。
先輩たちは、皆温かく優しかった。
先生になって母校に戻り野球部の監督をしている同級生の話を聞いた。
彼が私を覚えているかどうかは知らないけれど、私は野球少年だった彼の日焼けした顔をよく覚えている。
夢を叶えた仲間の話を聞くと、心から嬉しかった。
頑張ってるのは私だけじゃない。
頑張ってる背中を押してくれる先輩がこんなにいる。
やっぱり私はひとりじゃないと思えた。
それがわかって、ほっとして出た涙だった気もする。
また機会があれば顔を出してみよう。
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