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郷土芸能のフェスに行ってきた

今日は郷土芸能を見るために一関へ。

一関で100年以上続く染物屋「京屋染物店」さんと、東北の祭りや郷土芸能を次世代へ繋ぐべくさまざまな取り組みを行なっている「縦糸横糸合同会社」さんが共同で開催したイベント。2年連続で祭りが中止になったため舞う機会が激減した郷土芸能団体の皆さんが集い、各々の歴史ある舞を披露した。入場チケットは京屋さんの手ぬぐい。こちらの売り上げで運営を行ったという。一関の観光名所である厳美渓の近くに「骨寺村荘園交流施設」があり、その屋外が会場となった。広い駐車場から車が溢れそうなくらいたくさんの人が来場していた。

これまで遠野に伝わるしし踊りしか見たことがなかったので、県南〜宮城県北部のしし踊りとの違いに驚いた。まず衣装。柄や色が派手なのが印象的だった。帯の絵柄が鮮やかに描かれていて見惚れた。そして、空に向かって長〜く伸びる白い「ささら」を背負い、舞いながら勢いよく上半身を下げて地面に叩きつける舞。遠野は人対ししだけど、今日見た団体はししが8体で舞っていた。遠野で見ていたものより野生的な印象だった。ししが小さく集まって様子を見たり、かと思えばこちらを威嚇したりしているように見えた。まるで森に生きるししの世界を覗かせてもらったようなリアルさがあった。


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格好は似ているのにそれぞれの踊りに個性がある。ご飯を食べながら4団体通してみて、野外フェスに来た気分で芸能を楽しんだ。贅沢!

岩手に来てから郷土芸能を身近に感じるようになったけれど、私の地元である気仙沼はあまりそれを謳っていないような気がした。

「気仙沼 郷土芸能」で調べてみても、なかなか詳しい情報が出てこない。私が小学生の時にやっていた「打ちばやし」も出てこない。う〜ん、なんでだろう。岩手にはこんなにたくさん情報があるのに。

そういえば以前気仙沼の歴史を少しだけ調べていた時に、昔から大きな火事が多かったことを知った。その上チリ地震津波や東日本大震災で大規模な津波の被害を受けている。もしかしたらそこで失われてしまった文化もあるのだろうか……とも考えた。

山の郷土芸能もとっても素敵だけど、海の郷土芸能のことをもっと知りたくなった。論文とかあったら読みたい。


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その昔に生まれた文化を今も見ることができるのは、次の世代へバトンを渡して繋いできた人たちがいたからこそ。その重みをずっしりと感じた日だった。歴史ってすごい。かっこいい。

イベントの郷土芸能体験ワークショップで、子どもたちがダンボールで作ったしし頭と太鼓を装備していた。みんな嬉しそうだった。かわいい。

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