見出し画像

みんなの好きが船橋屋の未来を創る~広報室室長インタビュー~

こんにちは。note 編集チームの田中です。今回は船橋屋の広報室 室長 月岡紋萌さんにインタビューをしました。

月岡さんの広報視点の船橋屋やくず餅について、そしてフナバシスト(※船橋屋ファンの愛称)に対する想いなど、たっぷりお話を伺いました。

くず餅を知らなかった学生時代

────今回は宜しくお願い致します。早速ですが、月岡さんの経歴を教えてください。

 2019年4月に入社し、2020年1月まで亀戸天神前本店で販売の仕事をしていました。2020年1月に企画本部へ異動となり、広報兼新卒採用担当として仕事をはじめ、2022年6月からは戦略企画部 広報室の室長になりました。今年で入社5年目です。

────販売から広報へ、入社してから濃い5年間ですね。そんな月岡さんが船橋屋を知ったのはいつ頃でしたか。

大学3年生の夏でした。正直、当時は船橋屋もくず餅の存在も知りませんでした。

────意外です…!(笑)

 ちょうど就活の時期で、食べるのが好きだったので就活情報サイトでなんとなく「食品」と調べて、スマートフォンの画面をスクロールしていたら、バナー画像が賑やかな会社を見つけました。パッと見たとき直感的に「よし、まずはこの会社の人たちと会ってみよう!」と感じてインターンシップに参加したのが船橋屋との出会いです。ちょっと運命的(笑)。
 当時、全く知らないのに「まずは行ってみよう!」と思わせるエネルギーを船橋屋から感じました。インターンシップではマーケティングや就活に関する新発見がたくさんあって、社会人に対する価値観が大きく変わり、何よりワクワクしました。そこから自分も”船橋屋を広める人になりたい”と強く思い、選考を受ける前に25店舗(※当時)全部行ってレポートを書いたりと、熱量をアピールしたおかげもあってか(笑)、内定をいただきました。
振り返ると大きなターニングポイントだったなと…!

販売スタッフ時代

お客様の声を大切にした広報の醍醐味

────インターンシップをきっかけに入社、販売を経て、広報に異動になったときの印象はどのようなものだったのでしょうか。

 いざ、広報を任された時は、「船橋屋の”広報”ってまず何を目指してやるんだろう」と考えながら仕事をしていました。そもそも広報の仕事をわかっていない部分もあったので、とにかく学んで考えて実践して・・・の繰り返しでしたね。メディアを通して伝える“広報”という基本の上に、自分なりのアプローチ方法を乗せながら仕事をしてきたつもりです。

────具体的にはどのようなものでしょうか。

 普段からお客さんと毎日顔を合わせる販売職ではないからこそ、お客様の声を大切にした広報の形です。ちょうど広報を任せていただいた数ヶ月後に緊急事態宣言が発令され、広報の形を迷っていた時期でした。そんな時に”自らの発信でお客様に情報を届けたい”と思い、SNSを任せてほしいと当時の上司にお願いをしました。そこからコミュニケーションベースでSNS発信や交流をしていたときにお客様の声を聴くことの大切さをより実感しました。

────お客様の声を大切にした広報…!その醍醐味はなんでしょうか。

 醍醐味としては二つあります。一つは「お客様の生活にくず餅を見つけた時」 です。船橋屋の想いが、まだ船橋屋を知らない人へ届き、購入して頂いた時、”生活の豊かさに少しでも貢献できたかな”と思える瞬間は、本当に嬉しいです。

 ありがたいことに船橋屋が様々なメディアに出させていただいているからこそ、その醍醐味を感じることができています。企画内容などの大切さはもちろんのこと、まずは多くの入り口から知っていただくこと、「知らない方に知ってもらうこと」は大事だなと思っています。
 メディア対応の仕事をする先には、必ず過去、今、未来のお客様がいます。そのお客様の生活がどうなるのか、というのが最終的に“船橋屋が届けたもの“になります。なので、お客様からお伺いした感想と自分の仕事の結びつきを感じると、モチベーションにもなります。

 もう一つの醍醐味は「我々を再認識していただいくこと」。既に船橋屋をご存じの方や、くず餅が好きという方に、船橋屋やくず餅をより好きになりました、と仰っていただけることです。
 ご来店時のお声やSNSを通じて、購入後のお話やくず餅への想い、食べた時のお気持ち等、お客様お一人お一人のストーリーを垣間見させていただいた瞬間がなによりも嬉しいです。
 SNS上での一方的な発信ではなく、共に創りあげるような、広報とフナバシストの“相互関係”が築けていることは、SNSを担当してきた喜びでもあります。

────月岡さんの仕事によって、船橋屋への想いを伝える場が活発化しているように感じます。広報になって、ご自身の生活にも変化がありましたか。

 そうですね。実生活でも消費者として「この商品のここがいいな」とか「この会社好きだな」と思ったら、周りの人や企業の方に伝えるようになりましたね。というのも、私が広報としてやりがいを感じるのは、お客様から「くず餅を周りの大切な人にも勧めました!」というお声を聴いたとき。好きなものを通して輪が広がるって、幸せそのものなのかなと思っているので、そこに貢献できた喜びが大きいですね。そこから、人に勧めることの影響力やいいところを企業の方に伝える重要さ感じ、実生活でも実践するようにしています。

くず餅の可能性、船橋屋の心の届け方

────では、月岡さんが感じる「くず餅」の魅力は何でしょうか。

 なによりも魅力は“口に入れた時のおいしいと感じるあのひと時”です。私たちは刹那の口福と呼んでいますが、やはりあそこに尽きるかなと…!

────船橋屋の命ですね。

 発酵食品だったり伝統だったり、くず餅にはたくさんの魅力があります。そのすべてを含みつつ、口に入れた時にただただ感じる味わいは、あの独特の弾力と黒蜜きな粉のバランスからなる美味しさです。
 勿論、好みもあるのは重々承知していますが、このひとときを多くの方に体験してもらいたいです。 自分もいちファンとして食べた時の幸福感、その一瞬をいつも大切にしています。くず餅の魅力を丁寧に伝えられるような広報を心掛けていきたいです。

────くず餅の美味しさという軸はしっかり持ち、常にくず餅の多面性を引き出しているのですね…!その中で月岡さんが気がついたことはありますか。

 改めて魅力だなと感じることは「消費期限の短さ」つまり”儚さ”です。

────おっ…!人によっては弱みに感じる日持ちについて、月岡さんは強みと捉えているのですね。

 そうです!船橋屋のくず餅の期限の短さは、(貰い物でも自分で買っても)弱みに感じるかもしれません。でも、見方を変えれば、くず餅がお客様に届いてから食べきっていただくまで、ノンストップ。喜びの切れ目がないお菓子なんです。

────購入した時の感情と、食べる時の感情勢いそのままに、船橋屋を感じていただけるのは確かに魅力ですね…!

 そうなんです。船橋屋が大事にしている”手から手へ”お渡しをして、お客様が自宅で召し上がる瞬間と美味しいなと感じていただく一連の流れが、2 日間のストーリーとして繋がる。「記憶に残るお菓子」という点では強みかなと思います。 ”大切な人に〇日に会うからこの日に買って渡そう”と考えるのも個人的には幸せなひとときです。
広報である自分、ファンである自分、どちらから見てもこれは誇りだなと思えることです。 コロナ禍で多くのお客様に支えていただいたときに、改めて感じました。

船橋屋で一番人気のくず餅小箱

みんなで創るブランドの価値

────なるほど…!目の付け所が違いますね!月岡さんがこれから船橋屋でやりたいことはなんですか。

 「もっとフナバシスト(※船橋屋ファンの愛称)の方々の声を聴くこと」がしたいです。「なぜ船橋屋を好きでいてくれるのだろう」、「どのようなストーリーで船橋屋を知っていただけたのだろう」など、お客様のご購入に至った理由の深いところまで知りたいです。

 先日、その第一弾として本店でファンミーティングを行いました。
大変ありがたいことに参加は抽選となってしまいましたが、”ファン”の皆さまにお集まりいただきました。中には地方から飛行機や新幹線でわざわざ来てくださった方もいらっしゃいました。

お話を聴いていると、くず餅との何十年もの思い出がある方がいらっしゃったり、船橋屋との日々の交流が心の支えと言ってくださる方がいらっしゃったり。長い歴史の中でこうして愛してくださっていた方がいるから続けてこれたんだなと改めて実感しました。愛溢れる話を聴いているのが本当に幸せで、何度か泣きそうにもなりました。

 こうしてお客様のリアルなお声を聴くことで、広報としても発信に活きる部分があります。また、多種多様なお菓子の中で船橋屋を愛してくれる方の熱量や想いが周りの方にも伝わる。その影響は大きいと、改めて感じました。

ファンミーティングの様子

────なぜ船橋屋を好きでいてくださるのか。船橋屋の存在意義そのものですね。 

そうですね。なのでフナバシストの方々の声を聴き、くず餅を好きになってくれる方が一人でも増えたら嬉しいです。SNSを通じて、「船橋屋にもっと関わりたい」と仰ってくれる方もいらっしゃいます。そんな皆さまと共に、船橋屋やくず餅の価値を高めていきたいです。

────船橋屋の目指す“みんなで創る企業“へ一歩一歩進みそうですね!

 今年で船橋屋は創業218年。この先も多くの方に愛され続ける企業になりたいと思っています。そのためにも、今のフナバシストの方と一緒に共に創りあげることは大事だと思います!

────会社のビジョンと月岡さんのビジョン、フナバシストの方の熱量が掛け算されていく予感がしますね!ますます楽しみになりました。貴重なお話、ありがとうございました。


【プロフィール】月岡紋萌
2019年 船橋屋に入社。
亀戸天神前本店に配属後、2020年1月より広報兼新卒担当に従事。共創ブランディングやSNSを駆使したファンとのコミュニケーションを続け、2022年6月より戦略企画部 広報室の室長を務めている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?