5月7日（土）に開催した“ゆう薬局×京都ハンナリーズ合同インターンシップ”、あまりに色々とありましたので備忘録として残したいと思います。
（注意）
長いです。また、推敲しないつもりですので読みやすくわかりやすい文章になっていないと思います…ご了承下さい💦

【開催概要】
日時：5月7日（土）15：30～
主催：ゆう薬局グループ、京都ハンナリーズ
目的：スポーツファーマシストの活動とその意義を知る
　　　京都企業とコラボレーションした地域活動を体験する

【スポーツファーマシスト活動とハンナリーズ】
「いつかスポーツファーマシストとして、プロ選手のサポートが出来たら良いなぁ…と思っているんですよね」
きっかけは後輩薬剤師との雑談の中での何気ない発言でした。大学まで自身もバスケット部に所属していた彼、スポーツファーマシストの認定を受けたものの活動の場が全く無いなかで、その時はボンヤリとした夢として想いを語ってくれました。学生の時から知っていた後輩でもあり、何とかこの想いを形に出来たら…とハンナリーズさんへ相談し活動がスタートしました。

スポーツファーマシストは2009年から実施されている薬剤師の認定制度で、最新のドーピング防止規則に関する正確な情報・知識を持ち、競技者を含めたスポーツ愛好家などに対し、薬の正しい使い方の指導、薬に関する健康　教育などの普及・啓発を行い、スポーツにおけるドーピングを防止することを主な活動としています。認定者は現在12,000名を超える一方で、競技者や一般の方々への認知度はまだまだ低く、活動のフィールドが少ない印象です。

まずは2019年、選手向けのアンチ・ドーピング講習会を行いました。開始前は選手、コーチ共に（薬局の薬剤師さんに何を聞いたらいいんやろ…）といった印象で事前質問もほぼ無い状況でしたが、当時キャプテンの内海選手を中心に丁寧に講義を聞いて頂き、最後の意見交換ではしっかり質問も出てきたのを覚えています。インターンで関わる村上直さんともこの時が出会いでした。

次年度からは新加入選手を中心にシーズン前に定例化して頂き、これまでに3回実施しています。

講座を通じて選手・コーチと顔が繋がることで、年に数回のレベルですが相談が入るようになってきました。これまでに薬剤（塗り薬や湿布など含む）やサプリメントの摂取についての評価、TUE申請のサポート、備蓄しておく市販薬の選定と使用に関するフォロー等を経験しています。

（TUE申請については、こちらをご参照ください）

年に1度の講座では過去の相談事例などをコーチからも共有頂けるようになってきました。チームの理解とスタッフの方々の尽力により、少しずつ良い循環が醸成されてきたと感じています。

【インターンシップ開催に至るまでの経緯】
元々は2020-2021シーズンに実施したいと2年以上前から協議していました。
　・合同レクチャー（スポーツファーマシスト、京都ハンナリーズ）
　・来場者向けの感染対策啓発活動
　・ゲーム観戦
　・コートでの記念撮影

薬剤師としての専門性＋地域資源との連携と地域活動と大切にしている、ゆう薬局らしい企画になると思っていたところに新型コロナウイルス感染症の流行。2度の延期を余儀なくされるなか、ハンナリーズの方々は親身に粘り強く付き合って頂きました。流行状況が一定落ち着いたタイミングで、再延期の可能性は踏まえつつもシーズン最終節5月7日の実施を決定。18名の薬学生から参加希望を頂き準備を進めてきました。

【5月6日（前日）】
相手チームから新型コロナウイルス感染症の陽性判定が出たことにより、翌日のゲームを含む興行全体が中止になりました。

私たちの元へ一報が入ったのは20時半頃。「また延期…」という言葉が一瞬過りましたが、既に予定を組んで楽しみにしてくれている学生さんの顔が浮かびます。採用担当者・ハンナリーズ担当者と協議し、満場一致で方針立てしました。
「一人でも参加してくれるなら実施しよう」
「すぐに事情を説明し、参加の判断は学生さんにゆだねる」
「“来てもらえると嬉しい”という気持ちは伝える」

チームの公式発表は21時。なるべくそれまでに…という気持ちで担当スタッフは駅のホームから連絡を取り続けてくれました。学生さんも当然残念だったと思いますが、それでも前向きに捉えて頂き、想定より遥かに多い14名の学生さんが参加されることになりました。

メインコンテンツの試合＆来場者向けのブース運営が無くなりましたので、内容も組み換え…(泣)　担当者3人を中心に、この状況で参加者に向けて少しでも出来ることが無いか直前まで考えました。

【5月7日当日】
内容を決定しスタッフへ伝達出来たのは、開始30分前でした。
　1． スポーツファーマシスト活動の紹介
　2．対談（村上直アンバサダー×ゆう薬局スポーツファーマシスト）
　3．会場を使って30分の撮影・交流時間
　4．内海選手からのビデオメッセージ
　5．ゆう薬局の取り組み紹介

1． スポーツファーマシスト活動の紹介

前述の内容をメインに活動紹介とその中での想いを紹介してもらいました。中高生に向けた教育活動の重要性、“自分から積極的に動くことで関りしろが増えていく”といったメッセージが印象的でした。

2． 対談（村上直アンバサダー×ゆう薬局スポーツファーマシスト）

元々はメッセージを頂くだけの予定でしたが、急遽対談形式に（感謝感謝です…）。村上さんからはプロ選手にとってドーピングがどれだけシビアなものか、選手としてスポーツファーマシストに対する期待やゆう薬局との関わりについてお話頂きました。
禁止薬物を投与する必要が発生しTUE申請を行った事例、実は村上さんの怪我の際のことでした。現役最後のシーズン、ドライブする中で外国人選手と激しく接触。肘が喉に当たり声帯を激しく損傷しステロイド投与が必要になりました。その際にコーチ経由で弊社スポーツファーマシストに連絡が入り、TUE申請をフォローした経緯があります。「この時に迅速にフォローしてもらった事、それが安心感にも繋がり現役最後のシーズンを走りきることが出来ました」「大げさではなく恩人」「今も感謝していますし、これからもずっと感謝していると思います」といった言葉をかけてもらいました。
2人は同年代で学生時代にプレイしていた時期も重なり、高校生の時から洛南高校のエースPGだった村上さんは雲の上の人だったそうです。普段はコーチ経由で＋メールを介してのやり取りが前提で選手から直接感謝されることも少ない活動ですので、本当に感動的なやり取りでした。
学生さんへもメッセージをいただき、質疑応答にもたくさん応じて下さいました。

3．試合会場を使って30分の撮影・交流時間　

村上さんに案内して頂き試合会場へ。
興業が中止になったからこその贅沢な時間…
フロントスタッフの方が親身に考えて頂いたからこそ…
本当にありがとうございます！　

4．内海選手からのビデオメッセージ

翌日に現役引退を発表されていた内海選手から、薬学生さんへ向けて急遽ビデオメッセージを頂きました。（引退試合前にも関わらず…有難いです…）

内海選手とは新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2020年3月、厚生労働省の当時の推奨内容をベースに咳エチケット＋手洗い啓発動画を作成したご縁もあります。

「今回は本当に残念でしたが、ハンナリーズはこれからもここにあります」「また、皆さんと試合会場でお会いできるのを楽しみにしています」

ビデオメッセージでこの言葉を聞いた時はもちろん解りませんでしたが、シーズン終了後に内海選手はユースのコーチングスタッフに就任される発表がありました。これからもハンナリーズとの関りが続く事を嬉しく思います。

5．ゆう薬局の取り組み紹介

ゆう薬局の企業概要＋地域活動を中心にした取り組み紹介を行った後に、先輩社員を交えたグループワークで対話と意見交換を行いました。当日に急遽決めたにも関わらず、先輩社員3名とってもいいこと言ってくれていたみたいです(*^_^*)
学生さんからの質問も多く、各テーブル盛り上がっていました。

【所感】
「試合中止になってしまったことは残念でしたが、それも忘れてしまうくらい楽しいインターンシップでした。」

　頂いた感想の中にこんな言葉がありました。関わる全ての人達のおかげで楽しくも意義のある企画に出来たように感じています。来てもらった14名の薬学生さんは学年も2～6回生で大学もバラバラでしたが、総じて意欲的で前向きに吸収しようとする姿勢が感じられる素敵な方ばかりでした。人間的にも魅力のある学生さんが14名参加してくれたことが、成立する大きな要因だった事は間違いありません。（採用担当者には怒られますが…笑）今後どのような進路に進むとしても、将来何らかの場面で力になれることがあれば惜しみなく協力したいと思います。
　試合が中止になった事は本当に残念ですしキツかったですが、それでも前向きに現状と向き合い、出来る事／すべき事を考える大切さを感じることができました。特に中止が決まってすぐから、来てくれる学生の事を考えて、迅速な連絡もしながら並行して協議し前に進められる弊社のスタッフとハンナリーズ担当者さんは、なかなかイケてたと思います。関わって頂いた全ての方々に、心から感謝しています。本当にありがとうございました。そして来シーズン、また一緒にリベンジ企画＆試合観戦しましょう(∩´∀｀)∩