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Al Green『I Can't Stop』 (2003)

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アル・グリーンが名プロデューサー、ウィリー・ミッチェルと久々にガッチリ組んであのHi時代のサウンドを再現!名盤を連発した70年代前半の“あの頃の”Hiサウンドを見事なまでに甦らせてくれました。2003年当時は60s-70sソウルをよく聴いていたので、このアルバムがリアルタイムでリリースされた時は本当に嬉しかったですねぇ。レーベルがBlue Noteというのがまたイイですね(ってノラ・ジョーンズの時も書いたような気がしますが・笑)

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1. I Can't Stop
70年代Hiサウンド時代の彼の作品のファンとしては、ノッケからワクワク感が止まりません。そうそう、これを待ってたんだよ!みたいな(笑)。アルバムのタイトル曲でもあり、シングルカットもされた楽曲。以前にメンフィスのアル・グリーンらの元をトータス松本が訪れるTV番組をたまたま見たことがあって、その時にレコ―ディング・スタジオかどこかで新曲として紹介されいたのがこの「I Can't Stop」でした。トータス松本が「うわぁ~カッチョエエ~~!」と唸っていたシーンが印象的でした。

2. Play To Win
ブルースのエッセンスをふんだんに盛り込んだ、小粋なミディアム・ナンバー。ヒラのバッキング・ギターとかなかなかカッコいいので、注目して聴きたいところですね。グッと盛り上がる感じのサビも好きです。

3. Rainin' In My Heart
マイナー調のバラード。古いブルースに同名の曲がありますが、これはアルとウィリー・ミッチェルの共作によるオリジナル曲。後半徐々に気持ちが高まっていくアルのボーカルがいいですね。

4. I've Been Waitin' On You
これはアル流のファンキー・ソウルとでもいいましょうか。ややアップテンポなリズムにホーンやコーラスが効いた、このアルバムの中ではちょっと個性的で、なかなか攻めてる楽曲だと思います。

5. You
メロディアスなミディアム・バラード。シンプルなリズムで淡々と進んでいくこの感じ。70年代前半の、あの頃の雰囲気が甦りますね。

6. Not Tonight
続いてメロウなスロー・バラード。70年代スウィート・ソウルの王道感のあるナンバー、といった風格です。こういうのもまたアルの得意とするところですよね。

7. Million To One
再びミディアム・ソウル。往年の「Let's Stay Together」に近い、あの雰囲気のサウンドが再現されていて、とても心地よく聴けるナンバーですね。個人的にはタイトル曲「I Can't Stop」と並んでベスト・トラックに挙げたい楽曲です。

8. My Problem Is You
ブルース~R&B風味のバラード。厚めのホーンやストリングスのアレンジ、そして間奏ではブルージーなハモンド・オルガンやギターのソロで曲を盛り上げていきます。

9. I'd Still Choose You
軽くシャッフルするリズムに乗せた、これまたR&Bテイストなミディアム・ナンバー。コーラスとの掛け合いが印象的です。

10. I've Been Thinkin' 'Bout You
グルーヴィーでファンキーなアップテンポ・ナンバー。ブルーズン・ソウルな雰囲気の中、ギター・ソロも入り、アル自身もテンション高めに歌い上げています。

11. I'd Write A Letter
ちょっとメロディアスなミディアム・ソウル・ナンバーで、このアルバムの王道を行く雰囲気。こういう感じの曲をやらせたら彼は間違いないですね。

12. Too Many
このアルバムは後半なかなかご機嫌なナンバーも増えてくる感じですが、ラストを飾るこの楽曲もいいですね。イントロからしてグッドタイム・ミュージック感満載で最高です。このアルバムで終始活躍してきたThe Royal Hornsの面々が最後の最後までいい仕事をしてくれています。

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このアルバムは2003年当時の私のとってまさしく“会心の一撃”でした。Blue Noteからこの後さらに2枚のアルバムをリリースしていて、そちらもなかなか良い作品ですので、70年代前半の諸作とあわせて聴きたいですね。

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