それぞれへのアドバイス
孔子の有名なエピソード。
ある弟子、
「新しい知識を学んだら、すぐに実行するべきか?」と孔子に質問。
孔子は、
「あなたには父や兄がいるだろう。彼らに何の相談もなく、聞いたことをすぐ実行してはいけない」と答えた。
でも別の弟子が質問した時は、
「聞いたことはすぐに実行しなさい」と答えた。
2人の弟子は正反対の性格をしていた。
性格や成長に応じて導き方を変えていたそうです。
同じように伝達して、同じ物差しで人を見てしまう。
相手の特性に応じて対応を変えるためにも、相手を知らないといけない。
どういう性格、どういう価値観、どういう生活環境。
相手を知らずして、指導しようとする。
指導までいかなくても、”伝える”という部分ではおなじこと。
これまでの教育、指導の形は統一が基本だった。
強引にでも、同じように人を揃える、ようになってしまった。
でもここ最近は、”その人に合わせた教育、学習”というのが主流になっている。
もともと、孔子の時代からそうだった。
その時代の頭のいい人たちは、人それぞれに合った形で教えていくことが大事だとわかっていたんだな。
吉田松陰のことを思い出した。
教育方針は”立志”。志さえ立てれば必ず成長できると固く信じていた。
その生徒の考えや思うことを重視し、それぞれの生徒たちの心に火をつけるように接していた。
「世の中には賢い者も愚かな者もいるけれど、才能がない人はいない。だから他人に完璧を求めず、小さな欠点は見逃すべき。そうでなければ、決して大きな才能を見出すことはできない」と考え、常に人の良いところだけを見ようと心掛けた。
伝達する立場である時、だれにでも同じようにまとめて伝えて、
うまく伝わらないと愚痴を言ってないか。
いくら言っても相手が理解してくれないと。
ここでの課題は、相手ではなく”自分”。
相手を知った上で伝えているか。
相手に合った内容で伝えているか。
相手に対してあきらめていないか。
それぞれへのアドバイス、それぞれへの伝え方。
それぞれのいいところを探す、知る。
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