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[長崎県平戸市]くらしをまもるプロジェクト~国境を越えた地域医療支援事業~

皆さまからの寄附は、第2次平戸市総合計画に掲げた未来像である「夢あふれる未来のまち平戸」を実現するため7つのまちづくりプロジェクトに活用しています。そのうちの一つのプロジェクトに活用した事例を紹介します。

途上国での医療活動を志す医療人をサポートする事業「国境を越えた地域医療支援事業」を長崎大学と連携し実施しました。国際医療協力の経験を持つ多数の医師を受け入れてきた長崎大学病院と、地域医療や総合診療医を目指す医師300人以上を受け入れてきた平戸市民病院が、双方の強みを活かした事業です。当事業の実施は、慢性的な医師不足に加え、医師の高齢化が進んでいる平戸市の医師確保につながっています。

【活動報告】

■平戸市民病院の池田恵理子医師

私は、「世界中の治る病気で亡くなっている子供たちを助けたい」と思いから医師という職業を選び幸運にも、東南アジアやアフリカで医療を行う機会にも恵まれました。独特な文化や慣習の中で、地域に溶け込み、信頼関係を築き、自分が去った後も根付くような何かを残すこと。国際協力や日本のへき地も、そういった柔軟性が必要です。
平戸市民病院は、典型的な「地域の病院」であり、地域の特性を理解して地域全体を診療していくという姿勢と、専門の枠にとらわれない対応が常に求められます。自分に足りない総合診療的能力と地域医療の勉強が必要だと痛感し、この病院を希望しました。
上司や職員の皆さんも非常に温かく、国際協力にも理解を示してくださっていることをとてもありがたく感じています。

■国境を越えた地域医療支援機構の杉本尊史医師

ザンビアの無医村地区で巡回診療を実施しているNPO法人のORMZの活動に参加してきました。ランドクルーザーに必要なものを詰め込んで、首都から5~6時間かかる悪路を経て辿り着いた村には、たくさんの人々が我々の到着を待っていました。この巡回診療が届けるのは、急性疾患に対する診療ばかりでなく、5歳未満児検診、妊婦検診、家族計画、予防接種のような予防医療サービスを含みます。
この予防と治療が一体となったサービスが、住民保健ボランティアたちと協働して実施されています。医療リソースが非常に限られた中での活動は大きなチャレンジを伴いますが、その分、地域にある既存のリソースを活用すべく、住民たちとの対話が大切であると感じています。
引き続きこの活動をサポートしていきたいと思います。