見出し画像

Ride On Ⅱ

 前にバイクを楽しむには気持ちが大事だと書いた。大型バイクの操作に難儀していたのがきっかけである。小排気量のバイクに乗り始めたころの初心に帰ればいいなどと、ぬるいことを記していた自分を今は反省している。人は安きに流れやすいし、現状を変えることを嫌うことがよくわかる。

 現在の私はどうかというとほぼ不安なく大型バイクを操れている。高度なテクニックはまだ身についていないが、街乗りやツーリングレベルの操作で違和感を覚えることはなくなった。そうなれた理由は別に楽しかったあの頃に戻ったからではない。

 大手バイクメーカーが主催しているライディングスクールに4~6月、集中して通ったことが大きい。小排気量のバイクでスラロームとコースの走りこみを繰り返した。スラロームとは道に工事現場で使うコーン並べ、それをクリアしてく練習のことである。朝から日暮れまでみっちり走り続ける。指導員は優しいが訓練はなかなかハードである。終わるころにはぐったりしてくる。

 技術が多少なりとも前よりも向上したから、プライベートでも大型バイクが怖くなくなった。つまり楽しめている。

 趣味の領域なので、楽しみ方は十人十色である。ただ、つまらなさを少しでも感じるようになったら楽しみのグレードを上げる時である。やめてしまうにはもったいない。ここが趣味人になれるか否かの分水嶺である。より深く趣味を味わう入り口にたったということである。

 今までの当たり前から脱却して新しい局面に挑戦することで、道は開かれる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?