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コンセプトアルバムというのは3分の短い曲ではもう満足できないリスナー向け。歴史的概念第24段落目


こんにちは。風です。写真はブライアンウィルソン。

皆は一枚のアルバムを通して聴くことがあるだろうか?途中で他のを聴きたくなってしまって途中で他のアルバム聴きはじめてしまたりするんではないだろうか?なんかアルバムっていうのは通して聴かなきゃいけないような強迫観念を感じてしまう人いないかな?だけどもともとアルバムは通して聴くべきものではなかったんだよね実は。アルバム一枚を通して一つの作品として完結するというスタイルは、60年代のあのバンドの発明だった。

そう今日はpet sounds、あのThe beach boysのね。pet soundsの話だね。

以下引用

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 1996年、ビーチボーイズはそれまで専念していたサーフィンやホットロッドをテーマにした短い曲をやめて、曲の全てが一つにつながるアルバムを作ることに決めた。それが「ペットサウンズ」だった。このアルバムは各曲がつながりをもちつつ、子供と大人の間で揺れる若者の様々な不安をたくみに表現していた。こうしたテーマ・アルバムの流行はその後数年間続き、一つの新たな潮流を生み出し、ロックオペラの創造でその頂点を迎えた。テーマアルバムから曲が選び出されてシングルとしてリリースされたが、熱心なロックファンにとっては、全曲そろってはじめて完結するコンプリートアルバムは3分の録音では表現しがたい、もっとずっと奥深いものを提供するものだった。ロックミュージックは依然として主にラジオを通してはじめて聴き手に届けられた。AM局はふつう各曲3分程度のシングルだけを流すが、長時間の録音やアルバムを丸ごと流すこともできるFM局が人気を得、短くてシンプルな曲に飽き足らずそれ以上のものを求めるロックオーディエンスにアピールした。こうした聴衆が当時急激に増えつつあったのである。

引用元~ロックミュージックの歴史 キャサリン・チャールストン著 佐藤実 訳 発行所 音楽之友社~
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リスナー達の耳がだんだん越えてきて、3分の短い曲で一個のテーマが完結してしまうスタイルではもう物足りなく感じるようになってきたようだね。これは素晴らしいことだ。音楽家とともにリスナーの耳も進化してきたということだね。

ちなみにpet soundsっていうアルバムはまわりのミュージシャンもびっくりするような作品だったらしく、あのビートルズが影響を受けて名盤サージェントペパーズを作ったとも言われているんだよね。しかしそんな影響力を孕んでいたpet soundsって一体どんなコンセプトを感じさせるアルバムだったんだろうか。本文にはあっさりと、「子供と大人の間で揺れる若者の様々な悩みを巧みに表現していた」とあるが、なるほどその通りかもしれないと思う。もっと掘り下げて考えると、このアルバム制作の指揮をとったブライアンウィルソンの、周りの人間関係とかに対する告白のような感じもする。このアルバムではThe beach boysはもうほぼコーラスでの参加のみらしく、ほとんどをブライアン一人で作り上げたらしい。ビートルズのラバーソウルを聴いてね、衝撃を受けた彼は史上最強のアルバムを作ろうと躍起になっていたらしい。

歌詞をみていくと、まず一曲目のwouldn't it be niceでは、もう熱烈な恋愛ソングになってて、ひたすら前向きに運命の人を見つけたことに喜び勇みまくっている様子。もうプロポーズソングといっても過言ではないようなね。2曲目のyou still believe in meでは奥さんに迷惑かけてばかりだけどいつも僕の所に戻ってきてくれてありがとう的な。3曲目はthat's not meでは一人でも大丈夫だと思っていたけど寂しい的な孤独を歌っている。beach boysのツアーに参加せず一人スタジオにこもり制作していく過程で感じていた罪悪感とか孤独感が反映されているのかなもしかしたら。4曲目Don't talkはタイトル通り話さないでただ僕の方に頭を預けてというようなもうこれちょっと歌うのが恥ずかしくなってしまうような恋愛歌詞ですな。5曲目はI'm waiting for the dayですな。この曲は元彼に傷つけられた君の心を癒せるのは僕だけだぜ。そしてだんだんと君の心が僕の方に向いてきたのを感じる。幸せだ!というようなこれもまた恋愛ソング。はいここまできて思ったのだけど、これ全部ブライアンの体験談から歌詞がきているとして、お相手の女性は一人なのかな?8曲目のgod only knowsの冒頭では、いつでも君を愛しているわけではない。だけど君がいなくなってしまったら僕はどうなってしまうのかわからない。とかかなりぶっちゃけた心情を公開してしまっているけど、これ奥さん聴いたらどんな気持ちになるんだろうかとか考えてしまうほどぶっちゃけた心情。でもこれさ、このアルバムやはり恋愛のことを歌っている曲が多いのだけど、ほぼほぼ奥さんとの出会いから、お互い好きになって、結婚して、辛い時は支えてくれて、もう君を愛していないって気分の時もあるけどやはり君は自分にとって必要な気がする。というほとんど全部一人の女性に向けた曲だとしたら、胸熱。それは強いコンセプトだね。しかもそこに若者の大人になっていくまでの道筋を感じさせるわけだからこれ結構すごいねやはり。まあこれは一つの捉え方でしかないけれど。しかしね、このアルバム作った時ブライアンはまだ23歳らしいけどね。精神的に成熟しすぎでしょおいおいってな感じでもあるわけだけども。

まとめ。コンセプトアルバムってのは、歌詞の意味とかサウンドとかいろいろ複雑にガチで作られているだろうから、一回聞いただけではあんまりよくわからなかったりするかも特にこのpet soundsとかね。何回も聴いて楽しめるアルバムということだね。

そういうわけでね、今日はここまで。実は俺らWalkingsは明日大阪へライブしにいくぞー!this is japanというバンドのリリースツアーだ。会場は心斎橋パンゲアという場所。滅多に大阪行かないから有意義な時間を過ごしたいわほんま。

たかだふう


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