高見

前歯7本を折るケガから復帰。シュライカー大阪・高見 政顕。『名古屋と大阪の違い』など

シーズン始め、練習試合で、鼻骨3箇所、前歯上下7本を折る大ケガ

今季、名古屋オーシャンズからシュライカー大阪に移籍。

その"初"の練習試合となるY.S.C.C.横浜戦で、サイドの裏に出たボールのカバーに飛び出したところで、相手選手と激突。"膝"が、顔面に入った。

鼻骨3箇所、前歯上下7本を折る大ケガで、負傷退場。開始5分足らずの出来事だった。

「ミナミ(加藤 未渚実)らが、折れた歯を拾ってくれていて、(前歯の内の)1本はハメれたんですけど、冷たいものが沁みるんです・・・。ストローで飲んでます」

「リハビリ時、透明のフェイスガードをつけたこともありますが、クリアに見えず・・・。俺って、こんなに取れなかったっけ?というような状況だったので、『当たってもいいや』と思って、外しました」

「いまでも月1回は、顔にボールが直撃しますけどね」

フットサルのゴレイロ。改めて、すごいポジションだ。

それでも、高見のサッカー(キーパー)からフットサル(ゴレイロ)へ転向した話を聞くと、フットサルのゴレイロは"華型"というと古臭い言い回しになるが・・・、非常に"面白味のある"ポジションだと感じることもできる―。

ベルギーのクラブチームでサッカーを始める

父親の仕事の関係で、幼少期から、大阪、ベルギー(ブリュッセル)、愛知、山梨、愛知と引っ越しを繰り返した。

サッカーを始めたのは、ベルギーに居る時で、まだ幼稚園の時。小学3年生の時、日韓ワールドカップ(2002年)の影響で、「オリバー・カーンやブッフォンに憧れて」「自分から『キーパーをしたい』と言いに行った」と言う。

「オリバー・カーンに憧れてキーパーを始めた」というエピソードは、シュライカー大阪で同僚の檜山 昇吾と同じだ。

「この年代(のキーパー)は、だいたい、みんなそうですよ」と言う。改めて、偉大なゴールキーパーなんだな、と思うと同時に、『ヒーロー』『スター』の存在の大きさを痛感させられる。

身長でキーパー(サッカー)をあきらめ、フットサルの道へ

勉強は「全然だった」と言うが、スポーツ推薦で、山梨の韮崎高校へ。

大学でもサッカーを続ける気持ちで居たが、「172cmの身長では無理だ」と断言され、あきらめた。

引退しようとしたところ、母らに勧められたのが「フットサル」だった。Fリーグ、名古屋オーシャンズの試合を観戦したとき、同じぐらいの身長の篠田 龍馬が活躍していたことも、『やってみよう』と思ったキッカケだったという。

「どうせやるなら、一番高いレベルでやってみたらいい」という兄の勧めもあり、愛知に戻って名古屋オーシャンズ(U-21)に入団した。

デウソン神戸の練習参加で、フットサルの魅力に憑りつかれる

高3の夏と冬、名古屋オーシャンズのセレクションに向けて、デウソン神戸の練習に参加した。

当時の監督、小川 亮が「名古屋のセレクションのため」と知りつつも、練習参加を認めてくれた。

午前・トップの練習を見学し、午後・アスピランチの練習に参加。「めちゃくちゃ楽しかったんですよ。フットサル」と振り返る。

平行して行っていたサッカーの部活は俄然つまらなくなり、疲れも重なって「紅白戦中、立ちながら寝ていた」こともあったと言う。「オレ、絶対、フットサルしよう!」高3の夏に、高見の気持ちは強く固まっていた。

最初に戸惑ったのは『1対1』『セグンド対応』『スロー』

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