幻灯片1

TikTokを退職します。

こうみくです!

この度、マーケティングマネージャーとして勤めていたバイトダンス社@北京本社を退職することになりました。正式には現在は春節休暇中でありまだ在籍しておりますが、近いうちに正式な退職となります。

2018年末にTikTokに出会ってすぐにどハマりし、2019年にはそんな大好きなTikTokにマーケターとして北京本社にジョイン。10月末には、TikTokに関する本を出版させてもらう(入社前にまとめた見解)など、ここ2年間は本当にTikTok一色だったと言っても過言ではありません。

↑2019年10月に出版した初著書。通称TikTok本。

思えば、2018年6月に三井物産を休職し、上海へMBA留学。2019年8月に卒業するとともに退職、バイトダンスにジョインと非常に慌ただしく過ごしてきました。

「そもそも、こうみくさんって、どんな仕事をしていたの?」

「総合商社とベンチャー、どう違った?」

「中国の最先端ITベンチャーのバイトダンスってどんな会社?」

と、いつも聞かれるこれらの質問に対して、この機に、答えてみたいと思います!

1.こうみくの総合商社でのお仕事

そもそも総合商社である三井物産に2012年に入社して、コーヒーの輸出輸入のお仕事を2年半、そのあとに経理を1年、投資管理を2年半携わっていました。前半2年は、アフリカ・中南米・インドネシアのお客さんと日々対峙しながら、船社と交渉し貿易実務をさばくといった世界を股にかけるいかにも商社マンらしいお仕事をしていました。

そんな悪戦苦闘の末、つたなかった英語は、喧嘩できるレベルまで上達。一人で2週間、インドネシアの奥地で手掴みでご飯を食べられるまで度胸と肝が据わるようになりました。

画像1

↑インドネシア出張時のコーヒー倉庫での一枚

当時、「日本に流通しているコーヒー豆の3粒に1粒はうちの会社が世界中から買ってるんやで」と誇らしく語る室長の言葉通り、とんでもないボリューム・規模感のあるビジネスを展開していたことは、わたしの誇りと自慢でもありました。

フロントの営業から異動したあとは、経理、財務、投資管理といった日々表舞台に立つ営業部隊を支えるバックオフィス業務に合計4年間携わっていました。一時期財務諸表を愛しすぎて、日常の全ての事象を財務におきかえて考える癖がつくくらい、財務分析にどハマりしました。ディズニーランドに行く下調べとして、必ずAnual Reportをチェックしてドン引きされるようになったのもここら辺からですね…。

そんな総合商社の仕事を一言で言えば、「最強の黒子として、商売を動かす」ということ。演者として、直接的に自分の名前を出すわけではないけれども、プロの舞台裏として、照明、大道具、演出をいちから設計して大きな舞台を作る。その舞台は、国家級、世界級、ときには歴史に残るような規模感となることもあります。そんなレベルのダイナミックな仕事を仕掛けられることは、商社マン醍醐味に尽きるでしょう。

そんな環境で、6年間働けたことは、わたしの人生の中で大きな財産となりました。


2.バイトダンスでのお仕事

「どうしてわざわざ総合商社をやめて、バイトダンスに転職したの?」という質問はよく聞かれるのですが、6年間伝統的な日系企業で働いた身としては、一度GAFAのような、真逆の文化を持つ若い外資系企業で働いてみたいという思いが日々高まっていました。

画像2

↑北京の仲良しの同僚たち。

実際に、在籍していたバイトダンスの北京本社は非常に動きが早く、実力主義で査定も超シビア。日夜様々な実験を繰り返しては猛スピードでPDCAが回せれていくといったある種期待以上の環境でした。最近、中国テックがすごい!アプリがすごい!と少しずつ注目され始めましたが、その中でも、実は、真のグローバル化に成功したアプリってTikTokがはじめてなんですよね。

中国のIT企業といえば、アリババやテンセントが有名ですが、彼らのサービスは中国をはじめとする世界中の華僑に使われているという意味で、他国展開はできていますが、「世界中のあらゆる地域・民族・人種の人々がまんべんなく使うサービスを展開できた中国初のアプリ」はTikTokがはじめてなのです。

わたしは、ヘッドクオーターの中のグローバルマーケティングチームというところで、日本地域担当としてアメリカ、インド、中東、韓国、東南アジアと全世界様々な地域を担当している同僚と一緒に「どうやったら、TikTokというサービスが日本でもっと広まるのだろう?」をミッションとしたマーケティング戦略を構築するという仕事をしていました。数ヶ月、数週間ベースでユーザー規模や市場が急成長する中で、日本のマーケチームの皆と一緒に走り続けた日々は最高に刺激的で楽しい日々でした。


3.なぜ辞めるのか

TikTokもバイトダンスの会社も間違いなく、これからもっと飛躍する今、なぜ会社を去るのか。これはわたし自身1ヶ月ほど、悩みに悩み抜いて出した決断でした。本音を言えば、こんなに大好きになったプロダクトに出逢えるのは奇跡だと思っており、ある種我が子を見守るように、これから日本国内で、そして世界に飛躍していく姿を見守りたい、そして自分の手で育てていきたいという後ろ髪を引かれる思いは今でも残っています。

一方で、30代になった今、改めて自分自身の専門性、特性を棚卸ししたときに、他にもやるべきことはあると感じました。

2019年末、Xiaomiをはじめとする多くの中国系ブランドが日本市場進出をどんどん発表しはじめています。

また逆も然りで、中国トレンド情報局という中国系のオンラインサロンを立ち上げたところ、半年で300人もの在籍者を超え、「日本から中国に進出したい!」という声がたくさん上がっていることに知り、中国、そして中国市場への関心の高さを肌身をもって感じるようになりました。

こちらのサロンでは、中国に関心がある日本ビジネスマンはもちろん、中国住みの若手起業家も多く在籍しています。まだ模索中ですが、わたしはこのサロンを中国へのエントリーゲートとして、日本の皆さんが得たい情報を得られる場、そして中国の若手起業家が自らのビジネス展開に役立てる場として、より強化していきたいと考えています。

こんな風に、今まで、ビジネスパーソンとして、様々な性質の仕事を行ってきましたが、その中でも自身の発信、サービスを通して「中国が近くなった」、「日本国内だけでは手に入らなかった情報を手に入れることで、自分のビジネスに対して新たなインスピレーションを受けた」と言って貰えることがいちばん大きな喜びを感じると気づきました。

よって、実際に中国生まれ日本育ちであり、日本・中国両方の文化、ビジネス、トレンドに深く刺さっている人間として、わたし自身がTikTokにとどまらず、日本〜中国の橋渡し役としての機能を果たさなきゃいけないなという使命感が徐々に強くなりきました。

屏幕快照 2020-01-30 下午2.59.17


4.次どうするの?

バイトダンスの本退職は2月14日となりますが、その先の進路は、まだ決まっていません。いちばん良いシナリオとしては、日本/中国間のトレンド、テクノロジー、サービスを広めたいという組織で、社長直下で広報責任者およびマーケティングに携われる会社で働けたらと思います。理想としては、「日中間に関連する良いメディア、プロダクト、テクノロジーを持っているけれども、市場に広める力がまだ足りない。これから強化したい…!!」という思いを持つ企業に対して、わたし自身のSNSの知見、インフルエンサーとしての影響力を活かして貢献していけたらと思います。

具体的には、

・自社メディアのグロース

・会社/社長のSNSグロースのサポート

・会社本体の広報

あたりを考えています。

尚、どこかに所属しながら、個人事業としても、エンジェル投資と企業顧問を行っていく予定です。現在3月から継続案件含めすでに数社内定しておりますが、こちらもまだ相談受け付けているので、ご興味がある方はご連絡ください。

しばらくはいろんな方とお話させていただきながら、今後のことを決めていきたいと思っています。ですので、会社訪問とかお茶とかランチとか飲み会とか行かせてもらいたいです!少しでもご興味がある方はご連絡ください。調整して伺わせていただきます。

(TwitterのDM、Facebook、またはmikukou@gmail.comまで)

引き続き、どうぞよろしくおねがいします!


サポートいただけたら、スライディング土下座で、お礼を言いに行きますーーー!!!(涙)