某大手保険会社に派遣社員として働いたことがありました。そこは7つの営業所を統括する支社の事務職です。

ちょうど前の仕事を終えたタイミングで派遣会社の担当の方から依頼があり、ここに派遣した人がひと月で辞めて困っているとの事。理由を聞くと上司が嫌で辞めたらしいと正直に話して下さいました。いわくつき？の職場に一年契約と長い期間に一瞬躊躇もありましたがお受けしました。

だだっ広いワンフロアのオフィスにいくつもの部署ごとにまとまっている。配属された先は”新契約”の書類を処理する部署 、短大新卒上がりの若き女性と当時20代後半の私、30代半ばの甘いマスクに関東弁 石黒賢似の上司(既婚者)と3人でした。上司のデスク前にピタリと部下2人のデスクがくっ付いている。息遣いまで感じられそうな距離、手元丸見え、これは窮屈極まりない。届く契約書類も頻繁にある訳ではなく午前中には終わるような量。私達3人は暇を持て余していた。どうしてこの部署に私が必要なのか。。。

「何かすることはないですか？」

「ないなぁ…仕事する振りして適当に手を動かしておけ」
と白紙の紙を渡された。斜め後ろの離れた席から本部長が見ている。高時給の私は仕事しないと気が引ける。
紙に選択式クイズや質問等を書き チェックお願いします、と手渡し互いにフリをした。

「おまえ、面白いよな」「おまえさぁ〜」

私の苗字は おまえじゃないよ。

上司は時間があるのでしょっちゅう(多分)用もないのに営業所まわりに出かける。ある時から「仕事下さい」とうるさく言う私も同行で連れていかれた。一緒が多くなり社内に不倫疑惑の噂がたった。

すると、うちの石黒賢(上司)に好意を寄せていると
これまた噂の他部署の女課長(独身)から ふわりさんをうちの部署に下さい、との申し出が。
「おまえがここに居たいといったら今なら間に合うぞ」と石黒賢に言われたが「飛ばしてください！」とあっさり部署を変わったｗ。するべき仕事がないのは逆に疲れる。私が欲しいと言った本意は分からないが女課長は私の救世主となり一変して毎日が潤った。

そこでの仕事は満期や一時金 生存給付のお支払いを銀行に依頼する。給付金をあてにして何かの支払いにという方もいらっしゃる。間違いなく期日に確実に振込をしなければならない重要なお仕事。やりがいがありました。前部署で忘れかけていた緊張感がよみがえる。
この経験もあり後に銀行でのお仕事もいただきました。

暇すぎるのは勘弁、何でも程々がいい。
最初の上司はきっと私の名前覚えてないでしょうね😆

一年契約満了！お世話になりました🙌

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