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【趣味の文具箱掲載】かすみ草を万年筆インクで染める方法

こんにちは。

本日は、趣味の文具箱2024年1月号 Vol.68に掲載された「かすみ草の染色」についてご紹介します。

内容

万年筆インクをかすみ草に吸わせることで花びらを染色します。

時間はかかりますが手順はシンプルです。

染色したかすみ草の花はインクの色がそのまま反映されるわけではありません。

赤いインクを使ったのに黄色に染まったり黒いインクを吸わせたのに青色に染まったりと想定外の色に変化することが多いです。更にインクとの相性によっては全く染まらないこともあります。

自分の思い通りに染めることはできませんが、そこがかすみ草の染色のおもしろいポイントです。

「このインクの色に染めよう」と完成品を見据えて染めるのではなく「このインクを使ったらどんな色に花が染まるだろう?」という実験を行うような気持ちで試してみてください。

できあがりまでの時間

1日以上

オススメのインク

≪鮮やかな色のインク≫

鮮やかな色、特に明るい色合いのものは染まりが良いです。

どのような色に染まるのか想像がつかない点は他のインクと変わりません。染色されたお花の色はインクの色そのままだったり淡くなったりと様々です。

しかし全く染まらないという事態が起こりにくくなります。

初めてかすみ草を染色する際にはオススメです。

注意が必要なインク

≪ラメ入りインク≫

ラメが入っていてもかすみ草は染まります。しかしラメが茎の切り口を塞ぎ、かすみ草の染まりが悪くなることがあります。

≪くすみの強いインク≫

くすみの強いインクは染まりが悪い傾向があります。くすみがあっても染まるインクはもちろんありますが、染まらない可能性があることを念頭に置いて試してください。

≪顔料インク≫

数種類しか試していませんが全く染まりませんでした。チャレンジしたい場合は染まらない可能性があることを踏まえたうえで試してください。

≪古典インク≫

こちらも数種類しか試していませんが全く染まりませんでした。試す際には染まらない可能性があることを心に留めておいてください。

準備

必ず必要なもの

①インク

②かすみ草

③インクを入れるグラス

あると便利なもの

①新聞紙などのいらない紙

テーブルや台などの作業スペースを覆うために使います。作業スペースがインクで汚れた際の掃除が省けるので便利です。

②ティッシュやキッチンペーパー

こぼれたインクを拭き取るために使います。

③スポイト

瓶から直接インクを注ぐよりも手や作業スペースが汚れにくくなります。少量ずつしかインクを移せないデメリットはありますが、インクが飛び散りません。

④「インクを入れるグラス」の代わりに「使い捨てできるクリアカップと重みのあるグラス」

インクを直接グラスに注ぎたくない場合は、使い捨てできるクリアカップにインクを入れることをオススメします。

ただしクリアカップ単体だとかすみ草の重さでカップが倒れて大惨事になる可能性が高いです。

インクを入れたクリアカップを重みのあるグラスの中に入れることで倒れることを防ぎます。

事前に必要な準備

①かすみ草を水から引き揚げて2~3時間程放置する

かすみ草から水分を抜きます。こうすることでかすみ草がインクをよく吸うようになります。

②かすみ草を適度な長さにカットする

使用するグラスやカップの高さに合わせてかすみ草をカットします。

グラスやカップの高さとかすみ草の長さのバランスが悪いと、インクで染めている間に花の重さでかすみ草が倒れてしまい上手く染まりません。

私は今回用意したグラスとカップを使用するにあたり下の画像のピンクの点線部分でかすみ草をカットしました。

実践

①グラスもしくはカップにインクを入れる

グラスやカップの底から5mm以上の高さになるようにインクを注ぎます。

花の重みで徐々にインクから茎が出てしまい染まらないこともあるため、使用するインクの残量に余裕があれば1cm程浸る位インクを入れておいた方が安心です。

②かすみ草をグラスもしくはカップに刺してインクを吸わせる

かすみ草の茎がしっかりとインクに浸かるように位置を調整します。手を放してもかすみ草がズレなければ問題ないです。

③24時間以上放置する

丸一日以上かすみ草にインクを吸わせます。24時間経っても色の染まりが悪い場合はさらにもう一日放置しても問題ありません。

④完成

染まったかすみ草はドライフラワーにすると活用の幅が広がります。

乾燥させたかすみ草をインクの空き瓶に詰めても可愛らしいですし、シーリングスタンプのアクセントとして使っても素敵に仕上がると思います。

まとめ

万年筆インクを使用したかすみ草の染色は部屋の温度やかすみ草の個体差によって同じインクを使用しても色が異なることがあります。まさに一期一会の色に染まると言えるでしょう。

完成までに時間は必要ですが綺麗に染まったときの感動はひとしおです。

かすみ草の染色ではインクの大量消費ができるので万年筆インクを早く使い切りたいときにもオススメできます。

機会があれば、ぜひ試してみてください。

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