「まいばすけっと」の真の意味

まいばすけっととは、都内にを中心に広がる激安スーパーのことである。
とんでもなく安い。塩おにぎり2個と海鮮おにぎり、あんぱんと、4品買っても300円台。コンビニなら600円を超えるような品目でも半分くらいの値段で昼飯が買える。すごい。

爆発的な安さで俺たちの食卓を支えるまいばすけっとだが、違和感を感じることがある。
それは店舗数だ。

とんでもなく多い。目を瞑って歩いたら気づいたらまいばすけっとの中にいる。そんな具合だ。
多分都内のネズミの数よりも多い。この店舗の広がり方というのははっきり言って異常である。

ある日、淡路島の塩分を感じながら塩おにぎりを食べている時、ひとつの仮説を思いついた。
いや、真実に気が付いたと言っても過言ではない。

君たちは「まいばすけっと」の言葉の意味に着目したことはあるだろうか?
平仮名で誤魔化してはいるが、本来はマイバスケットと表記し、文節を分けるなら「マイ/バスケット」となる。日本語に訳すと「私の籠」という意味だ。

この籠は誰のものなのだろうか?普通に考えたら客である俺たちの籠である。しかしこれはブラフだ。主語をはっきりとさせた場合、籠の所有者はまいばすけっと本人、ひいては胴元であるイオンホールディングスであろう。

イオンにとっての籠。籠は物を入れるためのものだ。では何を入れるのか?イオンは籠に何を入れたがっているのか?勘のいい人なら気づいたと思う。

人である。
まるで包囲網のように都内に張り巡らされたまいばすけっとは、俺たちのような倹約家を巧みな金額で誘き出し、その他の店で物を買うことに躊躇いを持たせ、籠の中から出られないようにしているのだ。

塩おにぎりを食べて淡路島に想いを馳せているつもりではあったが、俺たちは所詮イオンに囚われた哀れな小鳥なのである。
二度と出ることのできない、イオンの籠に囚われながら、朦朧とした思考の中で今日も淡路の塩おにぎりを食べる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?