FXノート「インディケーターの併用について」
過去の会員レポートでは、スキャルピングではエントリーの精度が命であり、
エントリーする精度を上げる方法として、以下の3つを例に挙げました。
①使用するインディケーターのエントリー基準を厳しくする
②各種フィルターでエントリーをふるいにかける
③シグナル発生後に、すぐにエントリーしないで、引き付けてからエントリーする
そして結論として、インディケーターが発生させる売買シグナルに単純に従っているだけでは、長期的に勝ち続けることはほとんど不可能であると述べました。
・今回の会員レポートでは、上記①のインディケーターについて話を一歩進めて、複数のインディケーターを併用することによる、エントリー精度向上の効果について考えます。
例えば私は超スキャ手法ではエンベロープを、爆スキャ手法ではボリンジャーバンドを使っていますが、これらを単独で使うと、ダマシにかかりやすく、勝率や利益率が不安定です。
そこで上記インディケーターに加えて、他のインディケーターも併用しています。
・インディケーターの併用のメリット
それは、エントリー精度が格段に向上することが挙げられますが、その一方でデメリットとしては、エントリーチャンスが激減する可能性があります。
また、インディケーターを併用する際の注意点として、インディケーターの数を増やし過ぎないことが重要です。
併用するインディケーターの数を増やせば増やすほど、エントリー精度が上がるようなイメージがありますが、実際には効果は極めて限定的です。
むしろ、売買シグナルが揃う(同時に発生する)機会が少なく、トレードチャンスが激減して、かえって逆効果になりかねません。
例えば下の画像では、「オシレーター系」に分類される3つのインディケーターを、チャートに表示しました。
上から順に、RSI、ストキャスティクス、デマーカーと呼ばれるもので、個人的によく使用しているインディケーターです。
これらの3つのインディケーターのパラメーターを、デフォルトのまま使用して、売買シグナルポイントにラインを入れてみました。
黄色ラインが売りシグナルで、ピンクラインが買いシグナルです。
それぞれのインディケーターの性質(感応度)により、トレード発生頻度が異なりますが、同じオシレーター系ということもあり、ほぼ同じようなポイントで、同じ売買シグナルが発生していることがわかります。
つまり、同じオシレーター系のインディケーターであれば、3つのどれを使用したとしても、ほぼ同じような売買シグナルを発生させるので、これらを併用しても、エントリー精度を向上させる効果が薄いということです。
また、オシレーター系のインディケーター全般に言えることですが、トレンド発生時にダマシ(悪い売買シグナル)を連続します。
その意味で、インディケーターを併用する際には、オシレーター系のインディケーターを2つ利用するのではなく、オシレーター系とトレンド系のインディケーターを組み合わせて使用するのがポイントです。
・具体的にどのようなインディケーターを併用するのが良いかは、それぞれのインディケーターの相性を考慮する必要がありますが、次回の会員レポートで、さらに取り上げていきたいと思います。
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