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心理パターン

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FXや投資に役立つ心理パターンの厳選50
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心理的リアクタンス

他人の説得は 決して不自由じゃない選択の自由が脅かされると、自由を回復したいと考え反発する事です。 誰でも自由に選びたいので、人の説得で自由が無くなると考えてしまうのは勿体無いですよね。 客観性も重要心理的リアクタンスを投資に取り組むことは、相場を読み解くことが必要になります。 例えば、根拠もなくエントリーを繰り返すことは、客観性の乏しい自分本位の売り買いとなってしまうケースがあります。 ですからFXなどの投資において心理リアクタンスを活用するためには、売る買うの意思

返報性

善意で返したい受けた好意に報いたい 他人から受けた好意は、お返ししたくなる傾向が強いという事です。 受けた好意は返したくなりますが、本当の好意に対してだけでなく、詐欺に使われるような悪意にも返したいという気持ちが働くため、善意の気持ちに善意で報える関係で人に喜ばれたいですね。 倫理的な問題返報性は過剰な場合、倫理的に問題が生じることがあります。「あの時、あれだけしてあげたんだから、見返りをよこせ」などの要求は完全に脅迫であり、犯罪です。 また、何かしらの体験利用などで

損失回避

成功より損失の方を 大きく捉えてしまう利益と損失が同額の場合、利益で受ける嬉しさより、損失から受ける苦しみのほうが大きく感じる事があります。 失敗のまま終わらさないで、原因を改善してある程度の結果を残すと、トラウマを回避できるようですね。 損失回避のパターン損失回避のパターンは大変わかりやすいのでぜひ覚えておきましょう。 利益を逃すこと=損失と考える 確実に利益が得られる場合に、利益を逃すことを損失と考えてしまいます。 たとえば、下記のように2つの選択肢があったとし

保有効果

公平な価値って 客観性が大切所有者のエゴ? 自分の所有するものには、とりわけ高い価値を感じる事です。 客観的に価値を評価し、手放すかを判断するようにしましょう。 人は、自分が所有する物は、思い出などが生まれてお金に代え難いと思う傾向があります。 他者にとっては価値がないものでも、自分が所有している物に対しては高い価値があるとする現象を「保有効果」、または「授かり効果」といいます。 なぜ起こるの?手放したくなくなる理由の一つとして、その物が最初から交換目的ではなく、使用

バーナム効果

リスクを考慮 当てはまるなら自分も?自分=みんな? 誰にでもあてはまることを、自分にだけあてはまると錯覚する事です。 リスクを考慮せず希望的観測で判断した場合、大きな損失を被ることになりがちです。 アメリカ合衆国のポール・ミール(心理学者)が、興行師 P・T・バーナムの "we've got something for everyone"(誰にでも当てはまる要点というものがある)という言葉に因んで1956年に名付けました。 アメリカのバートラム・フォア(心理学者)の名

単純接触効果

愛着の元? 繰り返すと好きになる積み重ねが影響 何度も見たり聞いたりを繰り返すとその人物や物への好感度や印象が高まる事です。 身近な人を好きになるのは自然の成り行きで素敵な事ですよね。 アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが論文『Zajonc』 (1968) を発表し、知られるようになりました。 ザイアンスの法則、ザイアンス効果とも呼ばれ、対人関係については熟知性の原則と呼ばれます。 なぜ起こるのか?見たり聞いたりすることで生まれる潜在記憶が、印象評価に誤って帰属

後知恵バイアス

後出し的? 後でなら何とでも。。。分かってた気に 物事の結果を知ってから、予測が可能であったと考える傾向がある事です。 終わってからなら、何とでも言えるので結果までの過程(思考や判断基準)を評価するようにしたいですね 後知恵バイアスは、政治、スポーツ、事件など様々な状況で散見されます。 心理学の実験では、事象の予測が当たった場合に被験者は発生前よりも予測が強かったと記憶する傾向があることが分かっています。 なぜ起こるのか?大きな原因の1つに記憶の問題があります。人の

フレーミング効果

表現の違いで 結果が変わる?説明で変わる 意思決定時に説明などによって印象が変わり、選択の結果が変わってしまう事です。 意味が同じ場合でも、説明の表現の違いによって解釈が異なるので惑わされずに最終的な結果で評価するようにしましょう。 フレーミング効果は、ダニエル・カーネマン(心理学者)とエイモス・トベルスキー(行動経済学者)によって1981年に「サイエンス」誌で発表されました。 アメリカのミネソタ大学においてアレクサンダーロスマン博士が2つのデータを患者に見せて手術の

プロスペクト理論

リスクが好み? 理論を意識 確実性が好み? 利益を得る場面では確実性を好み、損失する場面ではリスクを好む事です。 ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンになることは避けましょう。 プロスペクト理論は、心理学に基づく現実的な理論として、ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって1979年に発表されました。 代表的な例含み益が出ている場合、利益が最小になっても利益確保のために売りに転じたり、含み損が出ている場合、想定外の損失が出ても損切りによって損失

ハロー効果

目立つ特徴のみの判断はNG 少ない材料で判断 価値の判断を、目立つ特徴のみによって決めてしまう事です。 判断材料が少ないと、誤った結果になる可能性が高くなるため、多くの材料から判断したいですね。 ハロー効果は、心理学者エドワード・ソーンダイクが書いた論文「A Constant Error in Psychological Ratings」(1920年)で認識されるようになりました。「ハロー」とは聖人の頭上に描かれる光輪のことです。 代表的な例SNSの宣伝 SNSで

自己奉仕バイアス

結果だけでなく 過程も大切失敗の原因は人のせい? 人は皆、成功の原因は自分と思い、失敗の原因は他者や環境など自分のコントロール下ではないと考える事です。 結果ではなく、それまでの過程をしっかりと評価することを大切にしましょう。 曖昧な情報を都合の良いように解釈しようとする傾向として現れます。 例えば、自動車を運転する人の多くは、自分が平均以上にうまい運転をすると思っている傾向があります。 なぜ起こるの?① 動機から説明するので、自尊心を保つために、自身を心地よくする

代表性バイアス

判断基準は 多くの事例から事例の根拠は? 代表的な事例を基準に、物事を判断する傾向がある事です。 論理的に考えることなく、代表的な事例だけで判断することは避けましょう。 代表的な例投資などにおいて予測が的中することで、それがあたかも正確な理論による結果で新しい発見では?と思い込み、その思い込みから逃れられなくなります。 したがって、テクニカル分析などで理論的に導き出された結果によるなのか、それともただの偶然なのかを見極める必要があります。 代表性バイアスに気づかず、

アポフェニア

それってランダム? 規則性に見えちゃう?規則性を見つけがち 規則性の無いランダムな事柄に規則性や関連性を見つけようとしてしまう事です。 事例の数が少ない場合は特に誤ってしまうので事例の数が多い場合だけに適用しましょう。 無作為あるいは無意味な情報の中から、規則性や関連性を見出す作用のことです。 1958年にドイツ人の心理学者クラウス・コンラッドが、ギリシャ語のapo [離れた場所] + phaenein[英語の:"to show"]を合わせて新語を作り出しました。

サンクコスト

損失回避のために 過去を振り払うべし将来を見誤る 人は、過去の投資の大きさによって、将来の投資を見誤る傾向がある事です。 大小に関わらず、将来の利益や損失回避に繋がる場合は過去の投資を振り払い見誤らないようにしたいですね。 事例サンクコスト効果によって合理的に決定ができなくなっている例は、意外に身の回りであふれています。 事例①: 期待値以下のモノを購入した場合 ネットの情報などをもとに、便利なツールを購入したとします。 ところが、期待していたほどのモノではなかっ