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最近の5冊と感想まとめ

最近、活字の本が読める。年末からゆるやかに読書量が増えてきたので、Twitterに投稿した感想をまとめようと思う。

『世界は贈与でできている――資本主義の「すきま」を埋める倫理学 』/近内悠太

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岸田奈美さんが書いていたnoteを読んで、気になった一冊。読み進めるたびに頭の中で火花が散るような激しい気付きの連続。でも、それを自分の中に落とし込めなくて、この本について語りたいのに言葉が出てこない。時間を空けて読み返そう。
(読了日:2020年12月31日)

『場づくりの教科書』/長田英史

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おすすめしてもらった長田英史さんの『場づくりの教科書』読了。求めてたこととちょっと違ったけど、大切なことがぎゅっと詰まってて、最後まで読み進めてしまった。勉強になることも多く、また普段私がもやもやしていたことも言語化されてた。読めて良かった一冊。

◎提案の修正こそが会議の意義
「会議は、みんなで考えて、みんなで決める場です。「だれかのアイデアを採用する/しないを決める」場ではありません。提案が修正されたということは、改良されたということです。」『場づくりの教科書』(長田英史/芸術新聞社)|第4章 会議のやり方|p142
「場づくりをしていると、このような期待にさらされることがあります。常人以上の健全さ、万能性、知恵と力、精神力を期待されるのです。こんな期待にいちいち応えていると、すぐに消耗してしまいます。」『場づくりの教科書』(長田英史/芸術新聞社)|第6章 場づくりはいつも自分の内側から|p234

読んでてなるほどと思ったとこたくさんあるけど、上2つは、引用したいくらい心に残った。特に「会議は〜」は、タイムリーすぎた。そして「期待に〜」も、普段思ってること。自戒を込めて、呟く。他人の期待に応えない。(読了日:2021年2月11日)

『10代から知っておきたい あなたを閉じ込める「ずるい言葉」』/森山至貴

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言われたことも、言ってしまったこともある言葉たちに触れ、自分の心を点検できた本。でも時々「それはどうなの…?」と思うところやずるい言葉を言う人のイラストがちょっと意地悪なタッチに感じた。(読了日:2021年2月12)

『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』稲葉麻由美/高橋ライチ/舟之川聖子

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本屋未満で注文していた『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』(三恵社)が入荷しましたよと連絡が来たので受け取ってきた。気になるテーマだけを拾い読みして良いとあったのでさっそくぱらぱら読んでみたところの感想をば。
まずパッと開いてあっとなったのが『怒りのトリセツ』今の私に必要なやつだ…!と思いながら読み進める。ニーズという考えは知らなかったので目から鱗。怒る/怒らないという選択肢ではなく、怒りと上手に付き合っていきたいと思っていたのでこれを読めただけでもすごく良かった。
次に気になって読んだのは『人間関係のトリセツ』副題に「わたしとあなたの境界線」とあって、これは…!となった。私も人(特に母親)との境界線が曖昧で苦しんだ。他者との境界線が曖昧になりやすく、そのことでしんどくなりがちだと自覚してるので境界線をどう引くかを知れてよかった。
そして一番読めてよかったと思ったテーマは『シチズンシップのトリセツ』今、自分がやってることに対して背中を押してもらえたような気持ちになった。同時に大人として子どもの声にちゃんと耳を傾けられる人間でありたいと襟を正した。政治について学び、考える機会を大人から手渡してもらえなかった、でももう大人になってしまった者として、ちゃんと向き合っていこう。手渡してもらえなかったことを嘆くのではなく、不恰好でも学び、考え、そして手渡せるようになろうと思いました。最初から最後まで読むというより、折に触れパラパラと必要なものを読むという心の処方箋的な読み方をしたい一冊。そして私がお金持ちだったら市内の学校の図書館に寄贈したい本でした!(読了日:2021年2月15日)

『自分ごとの政治学』/中島岳志

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『自分ごとの政治学』(中島岳志/NHK出版)帯に「2時間で読める!」とあって、まさかぁ…と思ったけど、ほんとに2時間くらいで読み終えた。今まで良くわからなかった言葉が、どんな考えのもとに成り立ってるのか、わかりやすく、すらすら読める文体で書かれてた。歴史や概念、仕組みを押さえつつ、こういう考えもあるよと提示してておもしろかった。右/左について、よくわかんないなと思ってたけど、わかりにくいと感じた理由もなんとなくわかったような気がする。あと第4章の「死者と日常の政治学」は、そういう考えもあるのか…と、目から鱗がぼろぼろだった。(読了日:2021年2月24日)

「政治とは、『簡単には分かり合えない多様な他者とともに、何とか社会を続けていく方法の模索』であると考えています。」『自分ごとの政治学』 p4|はじめに

本は良い。活字の本がすらすら読めるのは調子が良い証拠だ。でも、本が読めると映画が観れなくなるので、ほどほどに読書、ほどほどに映画というバランスが取れるようになりたい。

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