【7/100】かぼちゃプリン讃歌
料理ができる人は、
人を幸せにする力を持ってると思う。
(こちらの続き)
相変わらずぎこちなく名前を呼び捨てる。
呼んでみて、心の中で照れるまでがワンセット。
そんな不思議な関係性を築いている。
ひょんなことからプリンの話になった。
ドラマで見たプリンが脳裏をよぎる。
かぼちゃを丸ごと使ったプリン。
いつかこんなプリンを食べてみたい。
そんな話をすると「作れるかも」と返ってきた。
思わず目を丸くする。ぱちぱち。
気が付けばスーパー。卵と牛乳を確保。
なんとピッタリ300円。キリがいい。
キッチンでは、役に立てることがないので仕事をしながらプリンを待つ。しばらくして夕飯。少し早い節分。小さく切られた恵方巻を頬張る。ごちそうさま。
そして、かぼちゃプリンの登場。
小ぶりながらもどっしりとした存在感。
まごうことなきかぼちゃの姿に「(ど、ドラマで見たやつ〜〜〜!!!)」という興奮がダダ漏れてしまった。
ぱかり。
中にはプリンがつまっていた。
ぱくり。
美味しいと幸せがつまっていた。
いつかドラマみたいなプリンを食べてみたい。
そんな些細な願いが、こんなに早く叶うとは。
料理は人を幸せにする。
美味しいと幸せをありがとう。
感謝の気持ちにぎこちない呼び捨てを添える。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?