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看護師をやすむきっかけは。



実はわたし、看護師の資格を持っています。
ですが今、全く関係のない仕事をしています。

看護師の資格があるのに、
なぜ看護師をしていないか。なんでやめたのか。
よく聞かれることがあるのですが、
これには、ひとつの大きなきっかけが。
(少し長めです。興味のある方のみ読んでください。)

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地元の高校を卒業して、看護学校に4年間通い
そのまま9年間、
看護師として働いていました。

昨年5月、前職場で上司との間に大きなトラブルが発生し、
そのせいもあってか、そのトラブル後すぐに体調を崩し、
そこから時間が経って、昨年末にやっとの思いで退職。

その間は、メンタルが落ちていて、職場で人と話したくなくて。

訪問看護をしていたので、職場に滞在する時間は少なく、
それがせめてもの救いでした。

訪問看護の仕事自体は好きで、高齢の方々と接するのも好きで、
利用者さんである高齢者の方々の前では素で話せ、
その存在に本当に助けられて、癒されていましたが、
どんどん疲弊していく心とからだ。


半年間、ほぼ毎日 血便が続き、生理が止まり、
これはやばい、と思うものの、今回が初めての症状ではなかったので、
退職できたら落ち着くだろう という気持ちと、
もしも 悪いことだったら、と怖くて病院にいけない気持ちが交差して。

5月に辞めたいと上司に伝えましたが、
12月まで辞めれず、最後まで良い終わり方ではなかった。
それでも もう関わらなくていいから、と思って。

12月にやっと病院に行き、
これで身体も落ち着くであろうと思っていたものの、
次の月になっても血便は続き、体調不良もスッキリせず、
意を決して検査をすることに。


すると、

『潰瘍性大腸炎』

という診断が。

【潰瘍性大腸炎とは】
 潰瘍性大腸炎は主に粘膜と粘膜下層を侵し、びらんや潰瘍を形成する大腸の炎症性の病気です。直腸は必ず炎症を起こします。原因は不明ですが、ストレス、免疫異常が関係していると考えられています。30歳以下の成人に多く、長期にわたり大腸に炎症をおこすと、次第に悪化する傾向があります。持続的に下痢と血便が繰り返しおこる大腸の病気ですが、免疫機構に関与していると考えられており、原因も含めて全身性の疾患と考えられています。


看護師なので、多少の知識はあり、
仲良くしてくれた先輩にも同じ病気の方がいて、割と身近にあった病。

しかし、
原因不明の難病で、時が経つにつれ、癌リスクも普通の人より高くなる。
今はまだ、現在の医療では完治はできず、症状への対症療法のみ。

きわめつけは、医療受給者証も交付できるよ、と言われ
なんだか、あー本当に病気なんだ、と とっても哀しくなって。

数ある難病の中では決して少なくなく、比較的患者さんも多いこの病気。
私の今の状態もそこまでひどくなく、
炎症止めの座薬を毎日使うのみの治療。


『もっとひどい人もいるんだから、、』
と思わなきゃと考えたけれど、

やっぱり、そうじゃないならそれが一番!
哀しいものはやっぱり哀しいです。


ただ、
決して良かったとは言えないけれど、
冒頭で話した看護師を休むきっかけになったのが この病気。


看護師をやってきた9年間、
HSPを知った今なら思う。

HSP気質のこともあって悩むことも多く、
原因不明の熱発や、目眩、生理不順など身体の不調が増えていき
9年間いつもそばにいてくれた相棒さんに心配をかけることも多々ありました。

今回の病気は きっとSOSに気づかなかった、
今まで見て見ぬ振りをしていた私にむけた
からだからのレッドカード。

「看護師だから、仕事をしなくちゃいけない!
お金も安定しているし、
せっかく自分の力でとった
自分じゃない誰かのためになる仕事!」

と、仕事をしていたので、
はなから看護師をしない日が来るだなんて思いもしてなくて。


しかし、たとえ職場を変えても
これ以上、同じ考えで、同じように仕事を続けたら、
病気は悪化して、きっともっと後悔する。
この病気と診断されて、はじめてそう思いました。


この出来事が、
(看護師の資格を)とったからには
やらなきゃいけない!
という固定観念で、
辛くてもやめる という選択肢が見えなかった私の考えを
変えてくれる大きなきっかけに。


この病気で仕事をしている人も多いし、
甘えた考えだ!と思う方もいるかもしれません。

だけれど、わたしは今までおんなじことで悩んで、つまづいて、
しっかり自分と向き合うことから逃げていました。
自分を見つめ直すことが怖かったんです。


こうなった今だからこそ、
何が大切か、自分がどうしたいのか、
しっかり考えたくて、
思い切って 看護師の仕事をやすむことを決断。


決断してすぐ、縁あって今のお仕事の話が舞い込んできてくれて。
今、月に半分 契約社員として
看護師ではない仕事をしています。

もちろんお給料は減りました。
その面で我慢することも増えました。
だけど、前ほど身体の不調も
苦しかった気持ちの焦りもないんです。

まずは身体とこころに余裕が持てるようにと
自分で選んだこのワークバランス。

看護師しかできない、と思ってもいたので
そんなわたしに訪れた今のお仕事はとてもありがたいことで。
本当にわたしは恵まれていたなと感じています。

「自分が健康なら、なんとでもなる!」
退職時にとても慕ってくれていた癌の患者さんから
言われた言葉が今もなお 私の胸に刺さっています。


こころもからだも健康に。
心から笑えるように。

看護の現場からは離れてしまい
本当にこれで良いのか、人の役に立てる資格なのにしなくていいのか
と思う心もまだまだあるけれど、
少しお休みして、
いろんなことに向き合って、からだの声にしっかり耳を傾けたいと考えています。


また戻りたい!看護師の仕事がしたい!
そう思った時に
戻っていいよ。と言ってあげれるように。

最後に。


自分のことを話すのが苦手というのもありますが、
この話は実際の知人にもほとんどしていません。

じゃあなぜここに書いたか。

今回のこの話は、
決して心配してもらいたくて書いたんじゃなくて、

看護師でも仕事してない人もいるんだよ、それはきっと悪いことなんかじゃない。
人を大事にする前に、自分のからだに耳を傾けないといけない。

ということを 今、悩んでいる方に届けたくて、
そして、
私のような存在がいることを伝えたい、

そんな気持ちで綴りました。



HSPにしろ、UC(潰瘍性大腸炎)にしろ、

身を持って私が経験したことを、
そしてこれから経験していくことをここに残していきたいなと思っています。



2019年に発覚した潰瘍性大腸炎とゆるく付き合っている、見た目はちきん・メンタルありんこHSP気質の元看護師です☺︎今は元より好きだった【言葉と写真】で活動してます。私の発信が誰かの励みになれば嬉しいです。みなさまのサポートは、今後の発信や活動に使わせていただきます。