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「またね」が「さよなら」になるのはきっと辛い

先日2/16(日)、VRアイドルえのぐのグループ結成二周年ライブ「enogu 2nd Anniversary Live -Colors-」が行われた。

多分私は、えのぐみと呼ばれるえのぐのファンではないです。
でも、少なからずファンと関わりがあり、お隣さんの様な存在と感じている一人のオタクとして今回思ったことを書いていきます。

私とえのぐ

お隣さんの様な存在。と書いたが、実のところ私はジェムカンことGEMSCOMPANYというアイドルを推しているファンだ。
でもジェムカンを知っている、ジェムカンも応援してくれている方の中に実はえのぐみの方が居たり、同じ会場でライブをしたり、同じくZepp DiverCityに立ったり。どこか似ていて、少しずつお互いを知っていく関係だった。

そんな繋がりからえのぐの握手会に行き、アーカイブを見たりしながら少しずつ知っていった。
知っていく中で、握手会の呼び込みで姿を見ることも握手をすることも出来なかった、らっこちゃんこと栗原桜子ちゃんの人柄と休養中である現状を知った。

まだ会えてないから、いつか。もしかしたら2周年ライブで会えるんじゃないかって思って居た。

「またね」の話

調べていくと桜子ちゃんは昨年の春から「またね」の言葉で休養に入ったことを知った。
ハル姉こと夏目ハルちゃんもその頃に休養に入ったらしい。

1ヶ月、2ヶ月、半年過ぎるかと言った昨年9月にハル姉が復帰
その情報を追いながら、きっとその時「もしかしたら」が良い方の「もしかしたら」に傾いたんじゃないかって、当時のえのぐみの気持ちを想った。

またね」は再会を願う別れの挨拶だ。
きっとまた会える。どれだけ時間が経っても「久しぶり」とか「おかえり」なんて声をかけて、別れたことがまるで昨日の様に会えると思う言葉。

「またね」がお別れの挨拶として使われることもあるけど、きっと桜子ちゃんとの再会を皆願っていたと思う。

言葉のないお別れ

1月。実はこの頃桜子ちゃんのTwitterアカウントのプロフィールが度々変更されて居た。ツイートや発表こそ無いものの、ほんのりとした活動。
復帰が近いのでは?ライブにはもしかして?なんて思った。

しかし、ライブを約二週間後に控えた1/31、突然の引退発表があった。

上手く言葉が出なかった。
会いたかったけど会えないんだなって思うと同時に、桜子ちゃん推しの人の気持ちを想った。

お別れの言葉も聞かせて貰えないのか、本人にお別れを言うことが出来ないのかって思った。声じゃなくて文字だとしても、きっと桜子ちゃんの言葉で聞きたかっただろうって思うし、私もそう思った。
あの日の「またね」が言葉のない「さよなら」になるのは、きっと辛い。

畳み掛けるように一度えのぐの全活動を止め、これからのことをメンバーとスタッフで話し合いたい。そしてそれを2周年ライブでお話したいとえのぐメンバーから伝えられた。

2周年ライブを、私はどんな気持ちで見たら良いんだろう。えのぐみはどんな気持ちで見るんだろう。
何日経っても何も分からなかった。やはり、行くしか答えはなかった。

5人のえのぐと4人のえのぐ

ライブを見て。
冒頭の映像、バラード調で始まった栞piano ver.と語られた決断の言葉と、セットリストとアンコールでメンバーが紡いだ言葉。

辛くても前に進む答え。冒頭とは打って変わって、盛り上げていこうという意思も感じられたセットリスト。
それはあまりにもアイドルだった
純粋にカッコいいと思ったし、4人は強いなって。
でも、私は5人のえのぐには会うことが出来なかった。

少しジェムカンの話に脱線する。12月にジェムカンもライブをやったんだ。そこに、今現在も休止中のメンバーである珠根うたちゃんの姿は無かった。
でも確かに客席のペンライトの色に、ステージの上に彼女の姿を見た
今回のえのぐのライブを見て重ねてしまうのは申し訳ないけれど、それは知っているから見れた幻であって、もっと言うならば戻ってくるから見れた幻だったと痛感した。

戻ってこない幻の姿をステージ上に見てしまうのはきっと、辛い。
5人の曲が4人で、桜子ちゃんを含む3人の曲が2人で歌われる。
それはきっと前に進む意思であると同時に、別れの意思だ。

去年のライブで5人で歌えないなら、と歌わなかった「Colors」をトリに歌ったこと。
アンコールの一曲目で終わりと始まりを思わせる「スタートライン」を歌い、二曲目に「えのぐ」を歌ったこと。
その曲の順番に、私は「ああ、このスタートラインから先は4人のえのぐで進むんだな」と感じた。
5人だったえのぐはここまでで、ここから先は4人になったえのぐなんだって。

結局のところ、ライブ自体はとても楽しかった。
VRライブ等を観て絶対にえのぐのライブは行かなければ。と思った位なので、盛り上げるライブパフォーマンスは本当に凄かった。
5人のパネルを並べた素敵なフラワースタンドが贈られていたり、ペンライトのカラーで虹を見せたい!と有志企画があったり、強く黄色のペンライトが振られていたり。えのぐみの熱量も素敵だった。

推しの引退に寄せて

また少しジェムカンに脱線するけど、先述の休止中のメンバーの話もそうだし、桜子ちゃんの引退が発表される3日前にジェムカンのメンバー2人が3月に卒業することが発表されたばかりだった。
どうしても、重ねてしまった。
次のライブも5月に決まっていて、でもそこに2人の姿は無い。12人じゃなくて10人になる
今でも考えただけで胸に大穴が空いた様な気分になる。

結局まだ心の整理はついていないし、卒業する日が来ても整理出来ないし、5月のライブで彼女達2人の姿がステージの上に見られなくなった時、きっと卒業を実感するのだと今回のライブを通して思った。

たった2週間と少しで、こんなにも直接的に向き合わなきゃいけなくなって、それでも会場に足を運んだえのぐみは本当に凄いと思う。
行かなきゃいけないと自分の中のファン像は叫ぶだろうけど、行ったら辛いって心が悲鳴をあげていただろうし、きっと凄い心情だったと察する。

さいごに

レポートでもなく、度々脱線もするものをライブの感想としても良いのかと思いましたが、今の気持ちを書き残したかったんです。

これから先えのぐも、ジェムカンも、どんな道を歩んでいくかはまだ分からない。また、新しいスタートラインが引かれる日もあると思う。
その度にファンもまた、割り切れなくても向き合って、どう進むかを選んでいくんだろうなって思う。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。

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