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DXガッチャートルネードを喰(は)む。【#27】


トルネードアロー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(時候の挨拶)


お久しぶりです。
朱上言(すがみ げん)です。



お前ら、ガッチャートルネードのこと
ちゃんと意識して生きてっか?

してなかっただろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

おい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


ビビっちゃったね、
SNSでDXガッチャートルネードの話をしてる人があまりにもいなさすぎて。



本編では3話という速さでアッパレスケボーと共に玩具の発売に先んじて登場し、
発売日近辺ではホークニードルのメイン武器としても再度活躍の場が与えられていたガッチャートルネード。

なんだかんだで2フォームもメインで取り扱ってくれる形態がある上に、その登場時期の関係から「9月中旬にお披露目され発売が10月末」というそこそこの焦らしを行った上で満を辞してリリースされたにも関わらず、

マジで全然買っている人を見かけない。


かくいう朱上も諸般の事情で発売日には買えておらず、今回やっとこさ手に取ることができた。

DXガッチャートルネード
2023/10/21発売
税込定価4400円


「カードの回転に合わせて絵柄が変化する」という独特すぎるギミックに惹かれ、
個人的に発売前からかなり期待を寄せていた玩具だったのだが、どうやら一癖も二癖もある玩具らしく……

その辺りの真相も含めてこの目で確かめていきたいというのが今回の記事の趣旨だ。


さて、手っ取り早く中身を確認していきたいところではあるのだが、
このガッチャートルネード、実はパッケージの時点で既にそこそこ無視できないレベルのツッコミどころが存在している。



というのも、
付属するカードはメカニッカニなので、
別売のゴルドダッシュと組み合わせたゴルドメカニッカーへの変身遊びがベルト関係のメインギミックとなっているのだが、


パッケージにデカデカと掲載されている派生形態はホークニードルである。

なんで??????????



箱絵に関しては実はさらに込み入った事情を抱えており……
仮面ライダーガッチャードのDX玩具に共通する特徴として「そのセット内のみではガッチャンコケミーが揃わない」ということが挙げられる(※今回のメカニッカニとガッチャンコするゴルドダッシュもDXガッチャージガンに収録されている)のだが、
その関係でガッチャード周りの玩具のパッケージにはフォームチェンジ後の姿が全く掲載されていない。

※ガッチャージガンとケミーライザーに至っては写真すら使い回されている。

DXガッチャードライバーのホルダーセット版を除けばほぼ全ての箱絵がスチームホッパーのみで埋め尽くされているという変な現象が起こっているのだ。

そういった特殊な状況の影響で、DXガッチャートルネードは「初めて単品玩具の箱絵に派生形態が載っている」という変なトロフィーをガッチャ‼️してしまっているのだが、

よりによってその立ち位置の玩具でこの変な“ズラし”をかましてきているのが本当に謎なのである。

マジでなんで??????


(※『ゴルドメカニッカーは固有装備がゴツすぎて武器を持てないからかな?』と思っていたのだが、予告映像でバリバリにガッチャートルネードを使っているシーンが映っており本当に迷宮入りしてしまった。)




これは余談なのだが、今回の収録カードで完成するゴルドメカニッカーはバンマニレビューにて紹介された箱裏画像にてその姿が初解禁となっていた。

突然知らんフォームが出てきてビビり散らかした。

放送開始直後にテレマガネットの画像で突然解禁されたヴェノムマリナーや、最近だと予告で当たり前のように出てきたヒーケスローズなんかが記憶に新しいが、
ライドケミートレカの発売スケジュールが変則的すぎるせいで、劇中に登場するフォームの解禁情報がどこから飛んでくるかマジでわからないのが仮面ライダーガッチャードという作品の醍醐味でもある。


めちゃくちゃ話がズレてしまったが、早速中身を確認していく。


ガッチャートルネード本体はダンボールの内箱にセロテープでぐるぐる巻きになって貼り付けられている。

なんやこの梱包、やめてくれや。

不可逆な梱包は困るぜ!



トレカも直貼りである。
これが1番折れる心配のない梱包なのかもしれないが、元に戻せないのはかなりめんどくさい。

不可逆な梱包は(ry



本体を取り出すとこんな感じ。

無色透明のクリアパーツがデカデカと正面に据えられていたガッチャードライバーやガッチャージガンと比べると、黒の成形色が占める割合が大きいためシックな雰囲気を感じる。
なんならオレンジのクリアパーツも他のアイテムより色が濃く、透明度が低くなっているので全体的にソリッドな質感に纏まっている。


デザイン面では武器玩具によくある「プロップとのデザインの乖離」がかなり顕著に出てしまっており、

比較するともはや別物レベルで異なっている。

「こんなの話にすらならない!再現度ゴミ!クソ玩具!」と思ってしまう人もいるかもしれないが、実際に手に取って単体で見てみるとこれはこれで“玩具としてまとまりのあるデザイン”になっているので、劇中再現に固執しているわけでないのならそこまで致命的な欠点というわけではないだろう。
少なくとも僕はこのデフォルメ感が好きだ。

逆に、プロップを玩具に寄せすぎると「ワンダーライドブックより明らかに馬鹿でかいサイズのスロットが目立ちまくっていた風双剣翠風」みたいなケースも起こり得るので、どちらがいいかは好みによるとしか言いようがない。



それよりも、どちらかというと多くの人にとって第一印象でネックとなり得るのは単純なサイズかもしれない。

同作品内の剣玩具仲間であるDXヴァルバラッシャーと比べてみるとこんな感じ。

剣玩具として特段大きいわけではないヴァルバラッシャーと比べてこのサイズ感である。

ちゃんと測ったわけではないが、音銃剣錫音や風双剣翠風と同じくらいなので大体40cm前後といったところだろう。

別におかしなサイズというわけではないのだが、なにがマズいかというと比較対象となるであろう前作の武器玩具がまあまあデカめに作ってあったということだ。

※リデコではないぞ!!!!!

よく似ていると言われるニンジャデュアラーと並べてみるとこんな感じ。
こちらはシングルブレードで47cmあるのでサイズの差は歴然といったところか。


ゾンビブレイカーとも比べてみる。

「作品内における(変身機能のない)武器玩具の第2弾」「半自動の動きを伴う特徴的なギミック」という点で微妙に共通点のあるこの2点だが、こちらもサイズにおいてはゾンビブレイカーに軍配が上がる形だ。

僕個人の意見だけで言えば武器玩具の魅力が大きさだけで決定されるとは微塵も思っていないのでこの辺は正直問題ではないのだが、世の意見は思っている以上に「武器玩具に対するサイズ至上主義」で埋め尽くされている。

「小さい、だから買わない、大きくして売れば買ってやらんでもない」

↑大概の人の認識はこんなもんなのである。

武器玩具とは変身アイテムよりも遥かに非常に厳しい目に晒されるものなのだ。
その点では「比較的小さめ」というだけでも相当大きいハンデを背負っていると言えるのかもしれない。

その比較対象が仮面ライダーギーツともなれば尚更だろう。





(そもそも武器玩具のサイズにケチつけて買わない人ってDX玩具の範疇でどれだけデカく作っても『劇中と違うし〜』と一蹴してしまうようなわがままボーイばかりなので、そんな非現実的な要望に沿う必要があるのかと言われると甚だ疑問ではある。
なまじ最近はメモリアルやCSM、CSG等でプロップに近いサイズ感の武器玩具がたくさん出ているので、その手の欲求を持つ人が甘やかされまくった結果生まれた『数万するようなハイエイジ向けアイテムの基準を実売3000〜4000円台のボーイズトイに持ち込んで評価してしまうようなオタク』を相手に商売をしなければいけないのだから作り手の方は非常に気の毒だ。)






少し愚痴が漏れてしまった気がするが、紹介に戻ろう。

本体の背面。
正面よりも特徴的な意匠が目を引く。

これ見よがしの集中線。
皆さんもご存知の通り「回転による絵柄変化ギミック」のキモとなる部分だ。


それでは、ここいらでギミックの方も見ていこう。

使用する電池はLR44だが、ここ最近の武器玩具らしくしっかりと電源スイッチがついている。

ギーツあたりから徹底してくれていて本当にありがたい。


まずは起動から通常攻撃まで。


やはり武器関係の起動音は良い。
ただのオンオフではなく「召喚音」として遊べるのがポイントだ。

通常攻撃音は、
・剣戟音
・弓攻撃音
・弓連射音
の3種類が用意されている。

剣戟はよくあるトリガー操作、弓攻撃はレバーを引く長さで通常攻撃と連射を使い分けることができる。

弓攻撃の方は操作に少しクセがあり、
レバーを引っ張った時点で回転のための「溜め」が行われてしまうので、ロックを解除した瞬間にカードの装填部分が回転を始めてしまうのだ。

レバーが伸び切った状態から戻らなくなるわけではなく、動画のように押し込めば見た目上は元に戻るので通常攻撃をやる分には問題ないのだが、
この辺りはどうしても構造上の詰めの甘さみたいなものを感じざるを得ない。(よくある弓玩具のような『引いて離すとバネで戻る』動きにはならないので慣れるまでは違和感がある)

一応、【カードをセット】→【ロックを外す】→【すかさずレバーを操作】というように動かせばそこまで気にならないっちゃならない。


この辺りのガバさを許せるかどうかはかなり人を選ぶだろう。


そしてここからが本領発揮、
ライドケミートレカとの連動ギミックである。

装填部横にあるスリットからトレカをセット。
待機音が発動する。

ちなみにトレカの個別認識は行わない。
装填の有無だけを見分ける仕様だ。

ここまでのガッチャード武器玩具(ガッチャージガン、ヴァルバラッシャー、ケミーライザー)はどれもトレカを個別認識する仕様だったため、ここに来て「読み取りを完全に切り捨てた武器玩具」が初めて登場したことになる。

個別認識の有無をなによりも重要視するタイプの人はかなり多い印象があるので、ここもかなりネックとなるだろうか。
しかし後述のギミックのことを考えると個別認識なんて搭載できるわけがないので仕方がないといえば仕方ない。一芸に全振りしたピーキーさを魅力と捉えて割り切るべき点だ。


トレカ装填部の裏面にはスライドスイッチがあり、ここを操作することによってカードを簡単取り出すことができる。(トレカ装填の有無もこのスイッチがスライドしているか否かで読み取っているようだ。)




しかし、先ほどのレバー周りの詰めの甘さと同じくらいデカい難点がここにもあり……

それが、スライドスイッチのロックがあまりにも緩すぎるという問題だ。

動画を見ていただければわかるように、特定の角度で強めに振ったり振動を与えたりすると勝手にスライドしてしまうのだ。

これがまぁまぁなストレスポイントであり、「剣戟」と「射撃」というメインの通常攻撃遊びがどちらも誤爆を招きうるのでかなり気をつかって取り回すことを余儀なくされる。

こうなっている理由はおそらくロックが固すぎるとトレカを装填した時に傷をつけてしまう可能性があるからということなのだろうが、だとしてももう少し固くても良くない!?というくらいにはゆるい。

ここは流石にもうちょっと何とかならんかったんか…と思わざるを得ないかもしれない。


少し脱線してしまったが、
必殺技シーケンスの説明に戻ろう。


まずはトリガーで剣必殺。

セット→トリガーのシンプルな動作だ。
非常にプレーンだがそれが逆に良い。

ガッチャード専用の剣型武器は現状このガッチャートルネードのみなので、ある意味貴重な遊びでもある。

まぁ11月末にエクスガッチャリバーが出るので剣武器としてのポジションは危ぶまれるのだが……。

なんならガッチャード玩具において“純然たる剣”はこれが初めてである。トルネードくんかわいそう。




そしていよいよメインギミック。
回転部分のロックを外し、レバーを操作することで弓必殺が発動する。

トルネーーーードアローーーーッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!






お、面白ェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!











いやこんなん面白いだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



やれ個別認識がどうだとか、やれ大きさがどうだとか、構想の詰めの甘さがどうだとか、
そういう御託を全て忘れて爆笑できる「絵力」がここにはある。

パワーだ、パワ玩具(ぱわがんぐ)。



ただカードが高速回転しているだけでもめちゃくちゃ派手で面白いのだが、先ほども紹介した背面の集中線がめちゃくちゃいい仕事をしており、


わりとちゃんと「絵柄が重なって見える」というか、どちらかというと「派手にチカチカとして動きを感じる」みたいなニュアンスかもしれない。
どちらにせよあまりにも初見のギミックすぎて脳が追いつかない、自分は今何を見せられたんだ…!?という気分になる。


ギミック発動中の手応えも面白く、ぐわんぐわんと回転するエネルギーみたいなものが持ち手を伝ってダイレクトに感じられる。マジで全ての要素が力技で構成されてるなコイツ。

また、レバーを何回も押し込んで徐々に加速するのなかなか珍しいプレイ感であると言えるだろう。
もちろんレバーを1回引っ張って離すだけでも回転はするのだが、アッパレスケボーが3話でやっていたように何度も何度もぐいぐいと押し込んでチャージするのが一番面白い。
電源切ってブンブン回してるだけでも楽しいぞ!


最初の動画ではC(コモン)のトレカを使用しているが、他のレアリティを使えばまた見え方が変わってくる。
特にUR等の箔押しがあるものは相性がいい。回転中も箔押しの部分がよく目立つ。

カードにキズが付かないか心配になってしまうところだが安心してほしい。
ぴったりサイズのスリーブであればわりと余裕を持ってセットできるので、多少レアリティの高いカードでも比較的安心して使用できる。
スリーブとの併用が容易なのは読み取りがない故の強みだろう。




ちなみに、ガッチャートルネードにはこの「回転」に伴った興味深い特色が2点存在している。


まず1つは横からであれば360°どこから見ても絵柄変化のギミックを視認できる点だ。

商品写真やバンマニレビューなどでは正面側から見せられることが多いため、無意識のうちにその角度から見てしまいがちだが、
動画のように別角度であっても絵柄変化を視認することができる。
腰に固定するベルトとは違い手元で自由に取り回せる武器だからこそ、このように様々な状況下でもギミックを楽しめるようになっているのはかなり強みとなるのではなかろうか。



もう1つはトレカの装填部上側にある“傘”の存在だ。

横から見ているとあまり目立たないのだが、
正面から見てみると、レバー付近だけでなくカードの装填部上側にも傘のような大きな出っ張りが存在することがわかる。

武器として見ると少し不恰好にすら見えてしまうこのデザイン、実は見た目以上に重要な役割を担っており、

これがあることによって回っている状態で平面に置いても回転部分が接触しないようになっているのだ。

これ、めっちゃグー。

そもそも回転ギミックが正直ちょっとビビるくらいの高速で回るので、その状態で床に接触して「ガガガガガ!!!!!!」みたいなことにはならないようにしっかりと安全対策が行われている。

実際、note用に動画を撮影している時に何も考えず回転しているまま机の上に置いてしまい、
「やっっっば!危ない!!!!!!」と焦って取り上げようとしたら画像のように何事もなく回転が続いていたので、こりゃよくできてるや……!と感心してしまった。

弓攻撃やカードの取り出しレバーなど全体的に詰めの甘さを感じる部分はありまくりなのだが、こと回転ギミックにおいてはめちゃくちゃしっかりできているので本当にピーキーなヤツだな……と思わされる。



このように回転ギミック自体がそもそも面白いのだが、何よりも「カードを入れさえすればギミックが発動する」という特性上、他のカードを自由に使えることがデカい。


朝加圭一郎をブンまわしたっていいんだぜ。

やりたい放題かよ。


回太郎戦隊(まわたろうせんたい)

ぴったりなカードを手元から探し出してぶん回しているだけで時間が溶ける。


ギミック自体がそもそもカオスな上にカードまで自由形でやりたい放題。

こいつ……
一見クソ玩具に見せかけたカルトおもしろ玩具なのでは……?

少なくとも僕はめちゃくちゃ好きだ、どんなに詰めが甘くてもこういう挑戦的でトガっている玩具は愛さざるを得ない。

故に何千文字も喋り散らかしてしまっているわけだ。


しかし、やはり「個別認識なし」「サイズが小さい(縮尺が劇中と違う)」という2要素によって多くの人から全く咀嚼されずに弾き落とされているような印象はある。
雑多に感想を書き連ねた記事ではあるが、読んでもらうことで少しでもこのヘンテコな玩具の魅力を伝えられていたら嬉しい。

最初に「一癖も二癖もあるらしいので真相を確かめる」と言ったが、そう言った意味での総評としては

クセスゴすぎて流石に手放しでお勧めできるほど万人受けするモノではないけどガン無視するのはあまりにも勿体無いぜ!!!!!

みたいな感じ。めちゃすき。


最初に定価4400円と書いたが、現時点ではAmazonで3200円くらいで買えるし、
駿河屋のタイムセール中なら3000円を切るタイミングもある。

ライドケミートレカを用いた他の玩具とは一味違う遊びを体験したい人はぜひ手に取ってみてほしいところだ。



今回の記事はここまで。

ここまで読んでいただいてありがとうございました!
いやマジで、好きな玩具すぎてダラダラと書いたらクソ長くなってしまった。本当にありがとうございます。

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それでは、また。
















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