見出し画像

人は失敗を繰り返す生き物

「私は暗髪しか似合わないから!」と誰に向けてかわからない言い訳をしてきた。


首短い、怒り肩、色白でない、の「和服が似合わないお得3点セット」を生まれながらに授かったにも関わらず、結婚式では参列者に「ドレスよりも和装」と言わせてしまう程の和顔の持ち主と自負している。


過去何度か髪を明るくしたがどうにもしっくり来ず、その度に焦げ茶色に染め直した。何度もそんなことを繰り返していくうちに、私の中の"失敗は成功の母マン"が「和顔だからだよ」と私を納得させていた。そのくせ黒髪が似合わないということもそいつが知っている。「顔が薄いからだよ」と同じヤツが教えてくれた。

しかし私は私の顔と30年以上一緒に生きているので、やっぱり飽きが来る。アンパンマンのように顔を変えることもできない。アンパンマンはいつも同じ顔と交換されているけれど。
そういえばここ最近年と共に似合う服の色が変わった気がしていた。もしかして今チャンスなのではないか。
可能性を諦めきれず先月私は心機一転髪を明るくすることを試みた。

意外といけた。いけてしまった。
バタコが私に新しい頭を授けた。しかし久しぶりに明るくしてしばらく経ったある日思い出した。色が長持ちしないんだった。
焦げ茶色の時に比べプリンは分かりやすく、ベストな髪色は一瞬で終わる。そうだった。黒髪だったら染め直さなくていいのになあ。…なるほど黒髪か。
もしかして黒髪も今なら似合うようになっているのではないか?

こういうアイデアが一瞬浮かぶともう私の中の"あいつ"は無力である。思い立ったが吉日、次の瞬間にはカラー剤を持ってマツキヨのレジに並んでいた。「ダークネイビー。」
過去に青みがかった暗髪にした時、一瞬で嘘のように顔色が死んだ。あの経験から私は「青みのヘアカラー全般」とは縁を切ったのだった。いやいや、でも今の私は違うかもしれないのでね。


というnoteを、死んだ顔色で書き綴っているところである。人は失敗をして学ぶと言うが、何度でも同じ失敗を繰り返す生き物だな。少なくとも私はそうだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?