ゲームライターマガジン4月のフリーテーマは、2月下旬に購入して以来、ディアブロライクなハクスラRPGとしてこのジャンルにドハマリしていた『WOLCEN: Lords of Mayhem』についてです！（本記事は無料で読めます！）

以前にもゲームライターマガジン内で『WOLCEN: Lords of Mayhem』についての簡単なレビューを書かせていただきましたが、その後メインストーリーをしっかりクリアいたしました！ 続きが気になっていたメインストーリーのシナリオ自体は正直な話を言わせてもらうと消化不良感が強く、「えっ、ここで終わり!?」と友人とCo-opをしながらも叫んでしまったほど。とあるキャラクターの立場が二転三転するのは別にいいのですが（実際驚かされたので）、それでもあの場面で終わりはさすがにええ……？となりました…… そして、クリア後追加モードとして遊べるようになったChampion of StormfallではACT3で起きたできごとがなかったかのように拠点Stormfallへ戻り、さらには主人公がいつのまにかStormfallの王様のような位置に属しているではありませんか！ 就任間際に街のお偉いさん方といろいろお話していたのですが、この辺りはいつか日本語化が来れば、もう一度読んでみたいところ。これで空白の期間についての言及がなかったら悲しすぎる……

さて、ここまではストーリーに対する不満を述べてしまいましたが、『WOLCEN: Lords of Mayhem』の終わりはまだまだ見えず（多分終わりはないのかも）、途中経過ではありますが、本作のクリア後のモードについて思ったことをいろいろお話していきます。

ここから先、本文が長くなるのでその前にここで唐突に宣伝タイム！
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拠点の復興を支援したい王様は、ポケットマネーをはたいてダンジョンへ潜る

メインストーリーを終えたあとに追加されるChampion of Stormfallは、ハクスラRPGによく存在している、クリア後の無限ダンジョンに関連する内容になっています。関連すると書いたのには理由があり、延々とダンジョンへ潜る部分はよくある内容なのですが、今作らしい要素として街の復興要素があります。僕自身、ハクスラRPGをやった作品の数自体はそこまで多くないので、もしかすると他の作品ではすでに存在しているかもしれませんが、このモードをプレイしたときすごく新鮮に映ったのと同時に、無限ダンジョンへのモチベーションがしっかり高まるのは素直に良いと感じました。

街の復興には、どうしても資金と時間が必要です。そこで王様となったプレイヤーは今までの旅路で集めたポケットマネーをはたいて、さまざまなところへ投資をしていくことになります。農家であったり銀行であったり、港や魔術研究所、お城の一部施設であったりと投資先はとても多く、その投資内容も研究費や施設増築、畑や水路を増やしたりと非常に豊富です。これら投資先を決定したうえでダンジョンへ潜ることでゲーム内の時間が進み、工事や研究を終わらせることができます。

ダンジョンは入場する際自動生成で作られ、敵のレベルは自身のレベルに合わせた、もしくはある程度上のレベルまで設定できます。このとき、ゴールドを支払い、ランダムに悪条件を付与することでより難しいダンジョンにすることもできます。敵の移動速度・攻撃速度が上がったり、属性耐性が付いたり、定期的に敵が爆発攻撃をするようになったりと、なかなかにいやらしい悪条件がたくさん用意されています。いまプレイしている時点では一度の入場につきダンジョンは最大3つまで存在しており、最初のダンジョンをクリアすると次へ進むか街に戻るかを選べます。ダンジョン内での目的は統一されており、一定量のザコ敵を倒して、その後に登場するボスを倒す。以上になります。

上記画像の”Base Productivity”を基礎ポイントとし、到達ダンジョン数や倒した敵やボスの数、出発時に付与したダンジョンの属性や難易度など攻略の仕方によってより多くのProductivityポイントと経験値、ゴールドが取得できます。ダンジョン内で力尽きてしまうと、踏破した分の上昇値やダンジョンクリア報酬はゲットできないので、これ以上は厳しいと感じたら途中で戻ることもひとつの道です。

この一連の過程を完了し、投資先に応じて設定されたProductivityポイント分を最大まで貯めることができれば投資完了となります。投資が完了すると、さまざまな特典を得ることができ、先述した基礎ポイントの増加をはじめ、流通量の増加によって武器屋の商品を増やしてもらったり、新たなスキルスロットを開放したりとプレイヤーにとって非常に有益なものばかりです。

すべてを復興させるには、おそらくとんでもない金額と時間が必要

ただ、この街をすべて復興させるには途方もなく多くのゴールドとプレイ時間が必要になります。このモードを開始した当初は基礎ポイントが10～20ほどしかなく、ダンジョンを一周分攻略してもそこまで投資ができません。序盤の山を抜ければ、少しずつアクティビティも増えてより難しいダンジョンへ入場できますし、スキルが重複した際に取得できる魔法オーブをゴールドに変換したり（またはその逆も可能に）できるようになります。

しかし、その変換でさえも即座に行えず、その都度決まった金額を投資して再度ダンジョンへ潜ることになります。また、クリア後のプレイヤーとしてはまっさきに欲しくなるであろう新たなスキルスロットの開放は、必要な金額が200000ゴールド、魔法オーブが6000という先行投資に加えて、ダンジョンへ潜るのにも多くの回数を要求されます。根気よくプレイしていけば基礎ポイントも増えて、投資自体も簡単になるのかもしれませんが、まだまだその兆しは見えず……その結果前ほどの熱量はなくなってしまい、いまはのんびりお仕事の合間や寝る前などにダンジョン1,2周くらいを遊ぶようになりました。どこまでやれるかが気になりますし、どの程度まで頑張ればよりスムーズになるのかも気にはなっているので……！はやく新要素をいっぱい楽しみたい……！

新たな装備品のデザインはせめて新しいものにしてほしかった……

さて、ここまでは街の復興についての所感をお話してきましたが、個人的に本作で一番残念と感じたことについてもお話しなければなりません。僕はこうしたクリア後のダンジョン潜りで一番好きなのはトレジャーハントです。いまのものよりも強く、それでいて格好良いデザインの装備品を手に入れるためにダンジョンへ潜っていました。

しかし、その途中で気付かされてしまいます、本作では武器防具のデザインがある一定のレベル以上からループしてしまっていることに……。これは本当に残念な点で、クリア後にはどんな装備品が待っているのだろうとワクワクしていた矢先に「これ見たことあるやつだ……」という失意が襲ってくるのです。もしかすると、本当に細かな部分をよく見てみると変わっているのかもしれませんが、いまのところ（45LV～56LV辺りまで）の装備品は過去に手に入れたことのある装備シリーズとデザインが一緒です。しかも、本作には装備品の能力はそのままに見た目を変える機能があるのですが、そのループ先の装備デザインも新たに登録されるのです。これには僕も思わず「はあ？」とぐちをこぼしてしまう始末……希望的観測として考えられるとすれば、今後のアップデートで装備品のデザインを変更するために、あえて枠を作っているのかな……と。いや、むしろそうであってほしい……。

幸い最上位レアリティであるユニーク武器・防具はデザインが変わっているようですが、その入手率は極めて低いので、トレジャーハントのワクワク感を保つのにはほぼ役に立っていません…… このあたりはぜひ今後のアップデートで装備品のテクスチャやデザインをちゃんと増やしていってほしいですね……。

残念な部分がいくつか目立つものの、トレハン以外のモチベーションを増やしてくれたのは素直にうれしい

クリア後モードの紹介をするとともに、本作の残念な部分を挙げてしまいましたが、それでも僕はこのゲームが好きです。スキルを重複して持てるようになったことでより幅広い戦略が取れるようになり、デザインこそ残念なれども、能力の高い装備品を集めることに関しての面白さはクリア後になってもちゃんと残っています。それに加え、街の復興という要素によって、自身の活躍によって街が直っていき、自身のキャラクターや街が成長してより遊べることが増えていくという、トレジャーハント以外の理由をつけることで無限ダンジョン挑戦のモチベーションを高めようとしたのはとてもうれしいです。

欲を言ってしまえば、街の復興に際して必要なポイントや時間のハードルをいくらか下げてもらえれば……本作はアーリーアクセスからはじまり、2月頃に正式リリースとなりましたが、光る部分がちゃんとあるからこそ、影の部分もより明確に見えてしまうという、悲しいことになっているような気がします。久々にハマれたハクスラRPGなので、これからのアップデートで今回挙げた部分がどう変わっていくか、はたしてメインストーリーに追加があるのか、今後に期待しながら空いた時間に街の復興を進めていこうと思います。ポケットマネーをたっぷり集めて、早く新しいスキルスロットを開けたいよー！