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【俺GOTY2020】「ファイナルファンタジー」シリーズへの熱を再燃させてくれた素晴らしい一作

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2020年は主にストーリーを中心に熱くなれたゲームを多くプレイできました。『ファイナルファンタジーVII リメイク』をはじめ、『龍が如く7 光と闇の行方』や『The Last of Us Part II』、『Deadly Premonition 2』など、心を踊らせる展開をたくさん吸収できた一年でした。

そのなかでも特に熱中したゲーム、そして今後に期待していきたいゲームとして、2020年個人ゲーム・オブ・ザ・イヤーの1位に『ファイナルファンタジーVII リメイク』を挙げました。もともと「ファイナルファンタジー」は大好きなシリーズではあったものの、最近はあまり手が伸びていませんでした。シリーズへの熱をあらためて燃え上がらせてくれたのは、今作のシナリオはもちろん、プレイフィールの気持ちよさと充実具合がきっかけです。

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シナリオの運び方として、ごく一部のチャプターに関しては冗長な部分を多く感じたことはありましたが、それを除けば常に続きをプレイしたくなる展開になっていて、昔プレイしたはずの内容であるはずなのに自然とワクワクし続けていました。というのも、新しくも懐かしい、もしくは懐かしくも新しいという感覚が常に降り注いでくるような気持ちでプレイを続けていたのです。たとえるとしたら、小さい頃に歩いて回った思い出の場所を、大人になってから来ることで同じ景色であるはずなのに、見る高さや視線が変わっただけではなく、建造物などを含めさまざまなものが変わっていったことで風景が少しずつ違っているような感覚に近いですね。聞いたことのある人、街、場所。それらへ訪れる展開はすでにわかっているはずなのに、どこかが違う。その違和感がなぜ起こったのかを知りたいがために先へ先へとプレイし続けました。

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また、RPGとアクションゲームを融合させた戦闘システムとして、これほどまでに最適なものがあったのだろうか、と驚きを覚えています。通常攻撃や攻撃回避をしながらATBゲージをためて敵モンスターを解析し、弱点を付き怯んだところを高火力のアビリティや魔法で追撃していく。この一連の流れがアクションゲームとしての面白さとRPGとしての戦略の奥深さをうまく合わせ持つ戦闘システムを導いていました。難易度によって今作のプレイフィールが大きく変わっていくのも印象的で、ノーマルがアクション&RPGがバランス良く配分されているとすれば、イージー・クラシックモードでは自動的に通常攻撃発動があるためよりRPGに寄っているのに対して、ハードになると1チャプター中はMP回復不可・敵モンスターの能力上昇など戦闘システムにおいて大幅な制限ルールがかかるため、事前にアクションの幅を広げたり、能力を底上げしてくれるマテリアをちゃんと準備した上で、アクションのうまさやとっさの判断力が問われることから、よりアクションゲームに寄ったものになります。

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今作で実装された戦闘システムは、今後もしナンバリング作品が新たな形で再構成されることがあれば、基本の形はFF7Rのものにしつつ、アビリティやジャンクションをはじめそれぞれの作品における特徴を踏まえてプラスしていってくれたらうれしいですね。それくらいには今作のシステムがすごく馴染んだし、非常におもしろく仕上がっていると感じました。難易度を分けることでカジュアル勢もガチ勢のどちらも作品を楽しめるようになっているのもポイント高いです。

そして、シナリオ全編にわたって散りばめられた既視感と新たに追加された謎は、既プレイの人であればあるほど気づくポイントがたくさんあるのも、昔に遊んできた人へ向けたファンサービスという意味と、これから変わっていくんだぞー! という気概を同時に感じてとてもうれしかった点です。タイトルにある「リメイク」という言葉がクリアする前と後では大きく意味が変化していく仕掛けにも、プレイ当時は思わず唸ってしまいました。運命を自分たちの手で切り開いていくという意志が、クラウドたちパーティメンバーからプレイヤーへと伝わってくるクライマックスに、今後の展開を期待せざるを得ません! 残念なのは、次のパートをプレイできるのがいつになってしまうのか…… という不安がどうしても出てきてしまうことでしょうか。今作でゲームシステムの基盤は十分に作ることができたはずなので、ここからどうプラスしていくのか、マイナス部分をどう修正してより遊びやすく熱中しやすくしていくのか。開発期間の長期化により再度発表から5年なんてことがないようにしてほしいと切実に思います。早く続きが遊びたいんですよーーーーー!!! と、心から吠えたい!!! 

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この『ファイナルファンタジーVII リメイク』をプレイしたことで、自分がどれだけ『ファイナルファンタジーVII』を好きかを再確認することができましたし、これをきっかけに、ファイナルファンタジーXIVにも手を出すことができ、DSやSwitchでちまちまプレイにはなるものの、ナンバリングタイトルのリマスターやリメイク作品を遊ぶようになりました。昔の自分にはできなかった、やりこみ要素も回収できるように効率の良いプレイをしてみたくなっています。

本稿で述べた気持ちにさせてくれた今作は、本当に素晴らしい出来になっています。ここからファイナルファンタジーへ触れる人がうらやましく思ってしまうほど! そして過去にファイナルファンタジーVIIを遊んだ人にこそ、今作をプレイしてほしいですね。賛否両論が生まれるのは確かですが、刺さる人もきっといるはず。クラウドたちが紡ぐ旅路をともに追いかけていきましょう!

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