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MetaMeコンテストに参加してよかったこと【制作記録】

こんにちは、GACCHIです。

今回MetaMeクリエイティブコンテストの空間プロデュース部門に参加しました。初めてのことだらけだったので、記録も込めて記事を書こうと思います。



自己紹介と参加の経緯


GACCHI : 先日専門学校を卒業した3DCGが大好きな人間です🍅
現在は都内アニメスタジオでリガ―をやっています
とにかくmayaとUE5が好きです


しばふ:本コンテストで初めてUE5を触りました。
これを機に3DCGを頑張ってみようと思います

最初にこのコンテスト(及びMetaMe)について認知したのは、6月に開催されたUnreal Fest 2023でした。展示スペースでビラをもらって、UEを使ったメタバースの企画があるんだと驚いた記憶があります。

自分ひとりでアバター部門でなにか出すか~とか色々考えたいたところに、就職で離れたしばふと3DCGについて勉強しようと話していたことを思い出しました。

誘ってみたところ、お互い仕事の合間で勉強してみて、経験がてら参加してみようかとなったという流れです。


使用するツールの決定

まずは使用するツールを決めました。

連絡ツール : Discord
お互い住んでる場所が遠く、こまめに連絡が取れる必要があったので通話系の機能が充実しているDiscordを選びました。

情報管理ツール : Notion
リファレンス共有をお互いの空き時間でできるように、情報を見やすくまとめられるNotionを選びました。

データ管理ツール : GitHub
変更した内容なども共有できるので便利です。

製図ツール : jwcad
フリーソフトかつしばふの操作練習を兼ねて選びました。

DCCツール : Maya (一部blender)
期限が迫っていたので、手早く作れるように自分が得意としているツールを選びました。また、しばふに教習用で一部モデルのみblenderを使用しています。

ゲームエンジン : UnrealEngine5
これに関してはコンテスト指定なので当たり前ですが、UE5を使用しています。

映像編集 : Premiere Pro
これも自分が一番早く編集できるソフトだったので選びました。


情報管理

Notionはデフォルトのチームスペースを流用して活用しました。
お互い職種の違いで活動時間が違うので、それぞれの集めた情報を確認できるようにコメント等で補足を付けたりしてまとめました。

メンバーで自由に追加していき、各々時間があるときに確認します
タスク一覧もいちいちスプレッドシートで整理しなくていいのが便利です



設計 - しばふ


大まかな平面上の配置図をjwcadを用いて作成。

平面配置図

細かいスケール感を互いに共有しつつ、図面データをもとにモデリングを行っていきました。


配置図からモデリングへ


受け取った配置図を基にMayaでモデリングしました

モデリングをしたらUE5に実装してGitで共有、を繰り返して完成に近づけていきました。

テクスチャなしで影に情報量が出るようになるまで試行錯誤しました
実際のフィードバックの様子


また、フィードバックが帰ってくるまでの間の時間を使って、オーラとアバターの実装をしました。

モデリングとmGearでリギングをしました
オーラに関しても、空間に注目が行くよう控えめな演出になりました
(左 : 初期 右 : 変更後)

普段映像しか作らないので、今回ブループリントの勉強ができたのはいい経験になったと思います。


マテリアルと植栽に関してはMegaScansを使用しました。いろんなサイトを跨いで集める時間はなかったのですごく助かりました。

使用したマテリアルアセットです


アニメーションからシーケンサまで

元のサードパーソンに備わっているアニメーションを流用するためにIKリターゲットを使って複製しました

IKリターゲットで参照して、
書き出したら必要なものだけFBXで書き出して、
アニメーションFBXをリグに流して必要な部分を修正したりします

ベルトを揺れモノにしていたり、オーラアクセサリの追従感を出すためにはアニメーションを付ける必要があったので、一度Mayaを通しています。

アニメーションBPを作ったら
ThirdPersonのBPに追加します

BP初心者で変数使う処理の始動判定全部キャラクター側にまとめちゃったんですけどこういうところの業界標準的な組み方があれば知りたいですね。

オーラによって色が変わる仕組みができたので画面キャプチャで録画して次に行きます

レベルシーケンサでカメラつけて書き出していきます
FB待ちにおまけのアニメーションも作りました

ちゃんと見せたいところなのでLumenの設定を上げまくってレンダリングしました

提出一日前に動画編集を始めて、何とか1次選考の提出日に間に合いました。

一次選考通過、最終発表会登壇

ありがたいことに一次選考を通過したので、最終発表会に向けてデータの整理とプレゼン資料の制作に入りました。

しかし、他の一次選考を通過したものはどれもレベルが高く、ルックでの勝負は難しいだろうと考えてコンセプト重視でプレゼンすることに決めました。

会場の様子

そして最終発表会当日、自分たちは2番手でした。高校時代は人前で話す機会が多かったので慣れで特に緊張はなかったのですが、如何せん練習期間がなかったのでカンペガン見になってしまったのが悔やまれます…

アクシデントはありながらもなんとか発表しきることができました。
他の方の発表も聞いて、興味深いアイデアに感心したり楽しく過ごしました。

審査員による審査の後、ヒストリアの佐々木さんとIndie-us Gamesの中村さんのトークセッションがあり、UEの歴史とコミュニティの遷移についての話を楽しく聞かせていただきました。

そして結果発表のとき…
結果は 入賞ならず と残念な結果となりました。


結果発表が終わった後には懇親会がありました。UnrealEngineが好きな方が集まっているだけあって、どの方と話してもすごく楽しかったです。

特に、自分がUnrealEngineで映像制作を始めるきっかけになった方と直接お話しできたことが一番うれしかったですね。

参加してよかったこと

結果こそ残念なものになりましたが、参加したことはとてもいい経験になったと思います。

個人的には、初めての環境アセット制作だったので、何とか形になってよかったなという気持ちと、知人にUE5で3DCG作品を作る楽しさを伝えられたのが一番嬉しかったです。

また、アバターと空間の、ゲーム以外の部門を設けられていたこのコンテストは素晴らしいと思いました。自分はUEでのCG制作が大好きなのですが、ゲーム制作にはあまり時間を使えないので、そんな自分でも参加できるコンテストだったことがすごくうれしかったです。

しばふ : 
結果としては最優秀賞を逃してしまいましたが、3DCGエンジンに触れるよい機会となりました。 広く間口を設けて踏み出すきっかけを与えてくださった関係者の皆様、何より声をかけていただいたGACCHIにこの場を借りてお礼申し上げます。

折角踏み出したチャンスですので、今後積極的にUE5を活用した作品を制作していければなと思います。 まずは独力でプロジェクトを完成させるところから始めてみたいと思います。



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先日専門学校を卒業した際にチームで制作した卒業制作作品です。
全編UE5でレンダリングされた作品なので、是非ご覧ください!

(自分はMayaでのリギング全般と、UE5制作の協力、
データ管理全般等をメインに参加しています)


・2年制の専門学校を卒業したので、その振り返りの記事をnoteにまとめています。未経験から今に至るまでの出来事が書かれているので、
興味のある方は是非お読みください!



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