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日本の色 6月(季節を味わう#0011)

「季節を味わう」では、毎月第3水曜日に季節を象徴する日本の色をピックアップ。
6月にもたくさんの色があります。その中から私の好みで選びました。

【浅葱色】

浅葱色は明るい青緑色のこと。平安時代にはその名が見られる古くからの伝統色です。薄い葱の葉にちなんで「浅葱色」。「浅黄色」ではありません。

私が「浅葱色」を知ったのは、中学2年生の時。新撰組副長 土方歳三を主人公とした司馬遼太郎さんの『燃えよ剣』に出会った時です。この小説のおかげですっかり新撰組ファンになった私にとって、新撰組の隊服であるダンダラ模様の羽織の色ということで浅葱色は特別な色となりました。ドラマや映画では必ずと言っていいほど新撰組隊士が着用している浅葱色の羽織ですが、実際は結成から1年ほどで廃止されていたのだそうです。2021年に公開された岡田准一さん主演の映画『燃えよ剣』では史実を反映して、新撰組隊士は黒い羽織姿で池田屋を襲撃していました。史実はそうかもしれないけれど、イメージとして浅葱色の羽織を着ていて欲しかったです。

【茄子紺】

茄子紺とは、夏野菜として親しまれている茄子の実のような紫がかった紺色のことです。この色の名前が使われるようになったのは江戸時代。比較的歴史の浅い色と言えるかもしれません。
私は着物が好きで、この色の名前を知ったのも着物から。
茄子紺色の江戸小紋などが着こなせる粋な女性に憧れます。

色見本については、Webサイト「伝統色のいろは」様より引用させていただきました。https://irocore.com

(2023年6月21日)


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