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マーブル

音の響きはアベンジャーズで有名なマーベル作品のマーベルに似ている。

マーベルはMarvelは驚異を意味し、marvelousで驚異的なという形容詞となる。

一方marbleはラテン語で輝く石を意味し大理石を指す。
あるいはビー玉のことをmarbleともいう。

またマーブル色とは墨流し色とも言われコーヒーにクリープ(ミルク)を垂らしたときに出来る模様を指すこともある。

これは宇宙の星雲でも似たような模様を見ますよね。

甚だ詩的というかいかにも比喩的だが、人の人生やヒトそのものを表しているとも感じる。

禍福は糾える縄の如しという人生観もまさにこの模様であろうし、

人間そのものもたとえば善悪を京都の区画のようにキッチリ区分できず、いわばマーブル模様のように善や悪に限らず様々な構成要素を混沌として墨流し色模様に形作っている。

これに似たものとして巻き貝に代表される螺旋構造も自然科学の基本形式の一つだ。

DNAもまた螺旋構造であり、それはニワトリが先か卵が先論争に似ていることだ。

鳴門海峡のように渦を巻くのが自然では均衡を保った形なのだろう。

とかく人間は前述のような京都の区画あるいは札幌の区画、唐の長安の区画のようにマーブル模様とは対称的な理路整然に持っていこうとし、文明、文化も本来自然では「不自然」な状態を自然として秩序と命名してきた。

人間の構造が螺旋であり、マーブル構造なだけにそのような理路整然とした秩序は実はシックリこない部分も多くストレスになっていることに多くの人間は気付いていない。

理路整然と整理整頓された環境がストレスのない環境と錯覚している。

だから芸術は様々な分野で「崩しの美学」が尊ばれる。
ピカソの絵画が典型的ですし、音楽でもプログレッシブロックなど前衛的なサウンドも混沌としたマーブル模様をモチーフにしている。書道も段位が上がるほど、奇麗な字からどんどん崩した書体へと変化していく。

本来の自然が混沌であり、マーブル模様を描いており、立体では螺旋状を基本としているからそこに帰着するのは当然と言えば当然なことであろう。

中段に述べたとおり、極めて詩的であるが、人生も人間自身も極めてマーブル模様だと思い知ることがこの歳になると増えてくる。

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