2020-21 徳島ヴォルティスを卒業する選手たち

決まった選手について色々書いていこうと思います。備忘録的な。忘備録でもいいらしいですね。最近知りました。
以降に発表された選手については気が向けば書きます。

#11 MF 島屋 八徳 → レノファ山口
俺たちのヤツ。17年にレノファ山口より完全移籍で加入。怪我なのか開幕からは出遅れたが、徐々に出場機会を増やすと豊富な運動量と狭いスペースでも生きられるテクニック・クイックネスを武器に渡・山﨑に次ぐ3本目の矢として存在感を放った。渡が移籍した18年は攻撃陣の中心となり、苦しいチームを支えた。副キャプテンだった大崎が移籍したことによりシーズン途中で副キャプテンに就任。その1ヶ月後にサガン鳥栖へ移籍。正直笑った。
19年夏に岩尾にいじられながら期限付き移籍で徳島へ復帰。ただ怪我の影響か試合感の問題か、以前の輝きを取り戻すことはできなかった。
20年は1年半ぶりに副キャプテンに就任。新体制発表会にて発表された際には「僕の役目は夏に移籍する選手を止めること」と抱負を語りこの日一番の爆笑をかっさらった。有言実行でシーズン中の流出を許さず、今回は任期を全うし昇格の影の立役者となった。ただしピッチ上でのプレーは依然として低調なままだった。岡山戦の開始早々に訪れた決定機を仕留めていればまた違った未来があったかもしれない。
今オフ惜しまれながらも契約満了。復帰後はピッチ上で目立った活躍はできなかったが、前回在籍時の活躍とチームを明るくするキャラクターで人気は高かった。復帰に伴い、津田・野村らがつけた11番を与えられたことにも、文句を言う人はいなかった。しばらく去就が決まらず心配されたが古巣のレノファ山口への加入が決定。アタッカー陣の競争は激しそうだが、良いアクセントになるであろう。試合勘を取り戻して再びピッチで躍動するヤツが見えることを徳島から期待している。

#13 MF 清武 功暉 → FC琉球
日本代表の兄を持つアタッカー。19年にジェフ千葉より完全移籍で加入。ホーム開幕となった岐阜戦で後半ATにアクロバティックなボレーシュートで決勝点を上げ、前年終盤を絶不調で終えた徳島に半年ぶりの勝ちをもたらした。とにかくシュート技術が高く、「せっかくそのポジションに入ったのに外すんか~い!」みたいなのがなかった。またFKやロングスローといった武器もあり、普段のプレーとあわせて飛び道具感がハンパなかった。山形戦で二度に渡って前半ATに退場となるなど、あらゆる場面で我々の予想を裏切ってくれたファンタスティックプレイヤー。二度目の退場の出場機会が明けた福岡戦での決勝点は、メンタルの強さと技術の高さを感じさせてくれた。
21年よりFC琉球へ完全移籍。よくわからないけど合うんじゃないだろうか。阿部拓馬、風間宏矢などが活躍しているところを見ても、清武のようなタイプを活かすのは苦労しなさそうである。兄弟対決が見えなくなってしまうのは寂しいが、エースとして扱われればそれに答えてくれるポテンシャルはある。琉球の皆さん、期待していてください。
お兄ちゃんと違ってヤカラ感がすごいが、熊本地震への寄付や新型コロナウイルスで最前線にいる医療従事者への寄付をするなど、ピッチを離れるとグッドガイである。ピッチ内の態度は普通に悪い。

#17 MF 表原 玄太 → 松本山雅
徳島の男・玄太。4人の主力が抜け崩壊気味だった18年夏に湘南ベルマーレより期限付き移籍。加入後初スタメンの大分戦では盟友の(杉本)太郎、同じく徳島県出身の小西とのコンビネーションで決勝点に絡むなど活躍を見せ、大本の移籍や陸斗の怪我によって人がいなくなったWBのポジションをがっちり掴んだ。湘南サポーターより「守備が課題」という情報を仕入れていたが、陸斗負傷後の徳島に在籍する他のどのWBより守備ができた。また岐阜戦では後半ATに逆サイドの(杉本)竜士からのクロスに飛び込んで決勝ゴール。イエロー覚悟のゴールセレブレーション(ユニを脱ぎ捨てて阿波おどり)とあわせてこの年のハイライトになった。オフに完全移籍に移行。19年の開幕戦ではWGとしてスタメン出場するなど期待されたが、渡井の台頭やシステム変更の煽りを受け徐々に出場機会が減少。20年には西谷・杉森・浜下などが加入し、ついにはベンチ入りを果たすこともできずにシーズンが終わってしまった。
21年より松本山雅へ完全移籍。WBとして期待されていると思われる。左右問わない上に攻守ともにまあまあできてサボらない。突出した武器はないが、あらゆるオーダーにそれなりの回答を返してくれる選手である。今年の悔しさをバネに、徳島の男としてのプライドを胸に、アルウィンを熱く盛り上げてほしい。友よ、熱く戦え!

#26 DF 秋山 拓也 → AC長野パルセイロ
19年にヴァンフォーレ甲府より完全移籍で加入。あまり実績のない選手の獲得だったが、前評判からは大崎玲央の後釜を託されたと思われる。新体制発表会時点では負傷しており、自分のコンディションについて「バツですね」と苦笑いで語っていたが、結局この出遅れが解消されることはなかった。
スポットライトを浴びたのは19年のホーム町田戦。この日いきなりスタメンに抜擢されると、評判通りの高さとキックの精度を見せつけDAZN週間ベストプレイヤーにも選ばれた。しかしバイスや石井といった選手の牙城を崩すには至らず。天皇杯のHondaFC戦では後に川崎・福岡に在籍する遠野大弥や大町将吾にズタボロに切り裂かれてしまった。それ以降、ポカリスエットスタジアムのピッチに秋山が戻ることはなかった。
総じて見ると長所・短所がはっきりしたタイプの選手であった。21年からはJ3のAC長野パルセイロへ加入。スピード型のアタッカーへの対応が改善されればJ2どころかJ1でやっていけるだけのポテンシャルはある。J3の、野心旺盛なアタッカーが跋扈する環境で成長してほしい。そしてまた、ポカリスエットスタジアムのピッチで相まみえたいものである。

#32 DF 奥田 雄大 → いわきFC
徳島出身、徳島JYから徳島市立高校という純徳島産DF。20年に鹿屋体育大学より加入した。一年を通して出場機会はなかったが、実は高校時代にプレーを見たことがあり、個人的には思い入れのある選手である。天皇杯県予選で社会人チームを相手に堂々とした戦いぶりで圧倒した試合を見て、当時センターバックでコンビを組んでいた辻拓也ともども将来は徳島に来てくれないかと思ったものだ。
あまりプレーは見えていないが、知人いわく「ヘディングは強い」らしい。21年はいわきFCへ期限付き移籍。フィジカルに磨きをかけ、来年以降徳島の城壁となってほしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?