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第9回べあー杯に出場しました

2024年4月6日に開催された第9回べあー杯に出場してきました。

この記事は、2年ぶりのIIDXの大会に出場するにあたってどんなことをしたか書き記したものです。

なんで突然大会出たの?

最近のべあー杯はDAY 1/2の2日制で、1日目が「BPLプロ選手を目指す層が参加する」、2日目が「やりたい放題≒トッププロが暴れ放題」という状況になっています。
4年前に最初に大会に出場し、べあー杯も選手としては第1回以来、2年ほど出場しておらず、その頃から比べたらかなり上達したのもあるので果たして自分がどこまで通用するのか試したくなった、という思いです。
真面目に書くと長ったらしいですが、要は「闘いたくなった」からです。単純。

なぜべあー杯?

端的に言うと、「一番バチバチしてそうだから」です。
べあー杯は前述の通り「BPLプロ選手を目指す層が参加する」大会であり、大会コンセプトとしてもプロ選手の輩出を目指す大会である、という話がされています。
他にも大小さまざまな大会がいくつかありますが、正直自分の求めるタイプの大会ではない、という風に感じています。
戦闘民族が故、そういう雰囲気に敏感な自覚はあります。DDRでもそういう類の大会苦手でしたし。

一方で、べあー杯は参加登録時に「BPLプロを目指しているか否か」を質問される所もあり、立場上プロ選手を目指すことのできない自分が出場するのはいかがなものか、というご意見もあるかと思いますが(自分が一番思ってる)、そこは恥を偲んでエントリーをさせていただきました。
自分の実力的にも少しずつ上ってきて、過去のDAY1の数字とかを見ているとまぁ、なんとか、自分でも戦えるかな、くらいだったのでエントリーに踏み切ったというのもあります。勝ち目0%すぎん?みたいなことにはならないかなという肌感です。
ちなみに第1回は応募コメントにも「もし人数足りなかったら入れてください」といった旨のコメントを入れてエントリーさせていただいてました。そのノリで行って優勝してるのマジでアレ。

ドラフトエントリー者発表とその時の思い

3/10、ドラフト候補者発表。
誰が居るのかなー、自分はまぁチームドラフトギリギリくらいに入れたらいいかなー、なんて思いながら候補者一覧を見るわけですよ。そして各選手のSNSとか見て実力分析するわけですよ。

…???????????
これ自分実力ほぼ下限じゃないか???????

SNSの自己ベストってだいたい複数回やって詰めたスコアが多いんですけど、それにしても持ち点が自分と違いすぎる人が多すぎる…!
感覚的には、ドラフト候補者24名、18~20人くらいは自分より明確に格上、残りはLv12だけで見ると自分と同格くらいだけど武器を持っている人達、という感じです。
ちなみにドラフトは6チーム3名ずつ、計18名の選出。

ドラフト候補者24名、18~20人くらいは自分より明確に格上
ドラフトは6チーム3名ずつ、計18名の選出

さっき自分で言ったよね

選ばれるわけなかろうが!!!!!!!!!!!!!!!!!
ていうか前回よりも応募者レベル上がりすぎだろ!!!!!!!!!!!!!!!!
という心の叫びを一発放ちながらドラフト候補者一覧を眺めてました。

まあ、でも望みがクソ薄いからって何もしないのもドラフト候補者に選ばれた身としてダサいよなー、という気持ちもあり、せめてもの「最後のお願い」をすることにしました。

「最後のお願い」という名の悪あがき

「明確な格下」である自分が拾ってもらうためにできること。
それは「やる気を見せること」と「可能性を見せること」。
このタイミングで自分の武器を磨いたって無駄なんですよ。どうせみんな知ってるしたかが知れてる。
それよりも、「選んだらなにか番狂わせを起こしてくれるんじゃないか」みたいな期待感をもたせる、「成長枠」であることをアピールことが大事である、というのが自分の戦略でした。

特段べあー杯に合わせて更新できる曲を溜めてた、とかはないんですけど、直近ちゃんとやっている、伸びていることを示すために単曲のスコアじゃなくて敢えてBPI推移の画像を貼りました。
まぁリーダーの人達に届いているかどうかもわかりませんし、果たしてこの画像にどの程度の訴求力があるのかは甚だ疑問ですが、「やらないよりまし」、という感じですね。

ドラフト会議当日

正直まぁ、選ばれないでしょう、他にどの大会出られるかな、次の大会までにどのくらい地力上げないといけないのかな、そもそもそこまでモチベーション持つのかな、ここでだめならそのままフェードアウトしそうだな、なんていうことを思いながらドラフト会議を見てました。

2巡目終了時点

ジャンケンのくだりなりなんなり見ながら2巡目終了、この時点でまだ圧倒的格上選手も残ってるし、なんなら先に同水準武器持ちが先に選ばれたりしていて、ますます落選濃厚に。
いやもう無理でしょみたいな状態で更に期待値が下がっていきます。

3巡目、ハズレ再指名終了時点

3巡目はSEKIさん集まるだろうなー、って思ってたし、ハズレ再指名は前に大活躍だったS.MOCKさんだよなー、って読めてたのである意味ここまで自分からすると順当というかなんというか。
ここで残ってた7人の名前を眺めるわけです。

運命に抗うことは強くなるために大事。でも、それと同時に「抗えず、抗わなくても死なないのであれば運命を一度受け入れることも大事」。

このタイミングでは、もう完全に受け入れモードですよね。
次頑張ろう、くらいの。

最終指名結果

家で「は!?」って大きい声出たよね。ピックアップでもないSSRを一本釣りするような確率を引いたような気分。やっべぇギア戻さなきゃ。
とはいえ選ばれたら死ぬ気で闘う、という覚悟はとうに出来ていたので、選ばれて困ることはなかったです。素直に嬉しかったし、頑張ろうと。

テーマ抽選とその後

そのまま配信内でテーマ抽選が行われました。
まぁ、べあーさんだし偏るでしょ…偏ったほうが自分は嬉しいし…なんて思ってたら、

知ってた

見事に偏りましたね。右上のチャージ率よ。
自分としては「得意譜面:SCRATCH?」って書いたんですが、最近うまくなった関係で結構色んなジャンルできるようになってて、実はそんなに他ジャンルに苦手意識もなくなってきてたんですよね。特にCHORDやCHARGEは最近得意感があるのでまぁ来ても、という感じでした。PEAKだけはまだダメ。

その後チームメンバー集まって挨拶して、とりあえずどこのポジション狙おうか?っていう所からスタートしました。

戦略立案とオーダー確定までの練習

参加者中圧倒的な実力不足の中で、少しでも自分の勝ち貢献をせねば、というところで積極的に戦略面でのたたき台を出していくことを心がけてました。

第一弾の検討材料
なるべく抽象化して、肝の部分以外は思考ロックしないように注意

「リーダーのコストが40で、大将戦に出られない」という時点で、リーダーのコスト最適化を図ると自然とパターン①(中堅2連戦)になるんですよね。
で、そこに対してどのくら自チーム/他チームが外してくるのか、自チームのメンバ可換性はどの程度あるのか、でまずポジションの希望順を検討していきました。

ちなみに、ポジション確定前の段階である程度自チームのオーダー検討も済ませておいて、この課題曲群くらいは全部触らなくても意識くらいはしておいたほうが良いな、という状態にしておきました。
これをやっておくだけでオーダー確定までの数日分ではありますが準備期間を多少なりとも伸ばすことが出来ます。特に自分は10以下の経験値が薄いので、重点的に覚えていない8-10の譜面が無いか、自分が担当しうる譜面のリストを確認していました。
ここまでの検討段階で、自分の担当する可能性のある譜面は300譜面くらいまで減っていたと思います。全課題曲が1200弱なので、1/4くらいですかね。
300譜面くらいだったら、今の自分だと2~3日くらいで触り切れる感じですね。特に今は自宅でINFINITASでもしっかり指動かして確認できるので、AC/CS兼用しながら譜面の確認を進めていきました。

オーダー確定後の心境

数日してオーダーが発表されました。

第2試合 3rd Stage LEVEL11 SOF-LAN vs I6VV
第3試合 2nd Stage LEVEL10 SOF-LAN vs TAKWAN

プロ2連戦!!!!!
相手の最高戦力をこちらの最低戦力で潰す最高のムーブ!!!!!!!

…というのは20%くらいの冗談なのですが、実際このオーダーを見た時点で割と自分の仕事はできたな、と感じていました。この時点で自分は2連敗して当然、自選を持って帰ってこれれば大金星大誤算万々歳、なわけです。
これだけ見るとあまりにもネガティブ思考に見えるかもしれませんが、これには2つのメリットがあります。

  • 自分が勝ったときのインパクトがでかい(頑張るモチベーション)

  • 自チームの勝ちパターンを明確にできる(他メンバリソースの集中)

大会まで時間が無い中ではリソースの集中が勝ち確率を上げる一番の手法です。そして「勝って当然」よりも「勝ったら凄い」の方が当然やる気は出るわけです。
プロ選手の方々には、存分の自分のことをなめて頂きましょう。その隙を突けるかどうか、それが自分の仕事です。

オーダー確定後の練習

さて、ここからは自分の話です。担当するのはLV10 SOF-LANとLV11 SOF-LANの2つ。

LV10 SOF-LAN 課題曲数:6
LV11 SOF-LAN 課題曲数:10

全選手中最も少ない課題曲数です。しかし一方で相手はプロ選手、そうそう全曲ガードするなんてのは出来ません。自分が最も求められている仕事、それは自選を持って返ってくること。
ということで、課題曲数が少なく全曲カバー出来そうな雰囲気がありますが、そうはせず一通り軽めに触れるに留めて自選曲の強化に勤しむことにしました。

基本的な練習戦略

とりあえずサブカードを作りました。どうせ相手は自分のことなんて欠片も意識していないと思いますが、自分にやれることはすべてやる。そのマインドでサブカードを作って、以下のように練習を進めました。

  • メインカードは全課題曲をまんべんなく触って、ゲームセンターに行った日は1曲くらい更新しておく(やってますよ、でもやってもこんなもんですよアピール)

  • サブカードでガチ練習、特に自選曲を中心にやる(刀をこっそり磨く)

このようにして「やっべー、試験前なのに勉強しててねーわー、つれぇわー」作戦を敢行しました。
これは通用する・しないの問題ではないです。「自分にやれることをすべてやる」。これに尽きます。情報戦は卑怯?勝ちに貪欲ならルール・モラルに違反しない範囲でやれることは全部やって然るべきでしょう?
ちなみに、ラストを捨てて自己ベストを更新しない、という方法もありますがそちらは今回採用しませんでした。練習段階でそれやると、本番でも癖が出てSLOWになりやすい(一瞬のためらいが生まれる)ので。

またINFINITASの活用についてですが、自分は積極的に活用していきました。というのも自分の場合INFINITASでやってからACをやってもスコア影響がないタイプだからです。
先日のアップデートでINFINITASでもプレイオプションが残るようになりましたが、IDももう公開していないのでそこまで見られないだろうし見られたとしてもダメージがそんなに無いのであまり影響はなかったっです。
(RAITOさんだけライバル登録してるので見られる可能性はありましたが、直接対決もなさそうなので…)

LV10 SOF-LAN

ここからは各試験範囲の曲についてです。

★ 自選曲 op.31 叙情
実は割と消極的理由でこれに決まりました。
ただ、練習開始時点では1520くらいしか出ていなかったんですが徹底的な練習の甲斐あって1600まで引き上げることが出来ました。
練習でも1570~1590くらいで安定していたので、相手の調子が多少悪ければチャンスはあるかな、という感じでした。
本当は1600↑で安定させたかったのですが、いかんせん自分の地力不足で真ん中の24分が光らせられず…
ちなみに練習方法ですが、

  • BPM変化をYouTubeで確認する

  • ハンドクラップ・BPM変化ポイントを確認できる動画を作成し何度も見返す

  • ギアチェンの回数を最小限にする

  • 固定オプションにしてスコア・ギアチェンの安定感を上げる

ということをしてました。2個目の内容がちょっと特殊かもですね。

★ 次点 罪過の聖堂
傾向としては叙情に近いんですが、

  • 譜面が叙情より難しく、非常に高い地力を要求されるため相手有利

  • BPM変化に理不尽な箇所が多く、記憶間違いが発生しやすい

という2点から自選曲にはせず「投げられても困らない」程度の練習に留めることにしました。

★ 被弾候補 GRADIUS -FULL SPEED-
最初の高密度で全部決まるやつ。地力格下相手だったらこれ投げればまあ勝てますよね。
というところでグラフルが飛んでくるんじゃないかなと思ってました。ギアチェン自体はそこまで難しくないのですが、最後の最後までCORIVER式かPEACE式かで迷ってました。

★ 被弾次点 fun
やってないとぶっ刺さるやつ。しかもリズム難しいし何と言ってもINFINITASで練習できないんですよ。これがきつい。
とはいえスコア狙いであれば1箇所捨ててしまえばほぼ皿チョンで行けるので苦手ではないです。ですがスコア力的に足りないので飛んできたら厳しいかな…という感じでした。

★ その他 Agnus Dei、Surf on the Light
君たちはSOF-LANじゃない。ということでもう飛んできたら地力で殴り飛ばされて終了です。
TAKWANさん相手ですよ????勝てるわけなかろうが???????
まあ恥かかない程度にやっときましょう、くらいです。

ということでLV10 SOF-LANについては叙情をメイン練習、罪過、グラフル、funはゲームセンター行ったら1,2回触る、AgnusとSurfはINFで触っとくかー、くらいのウェイトでした。

LV11 SOF-LAN

続けてLV11。より地力が求められるので正直LV10よりもどうしたもんか…感が漂っていました。

★ 自選 SABER WING
自分の運指(基本ベチャ)を考えた時に正規がかなり押しにくかったのでMIRRORで練習。
リズムキープとかはU*TAKAさんのにかなり近いですね。

とはいえもともとMAX-80くらいで安定はしていたので、そこからBPM222を光らせる練習をしていけばこの曲群の中なら、という感じだったのでSABER WINGを自選としました。

★ 次点 Theory
ギアチェンがやたらと忙しいんですが、1,2回抜けたとしてもあまり影響が出ないので実は安定しやすい。
ただ終盤の縦連打が異常に難しいので、飛んできても困らないけど自分から投げるにはちょっと…ということで次点になりました。オプションは縦連打を右手で取るためにMIRRORです。

★ 被弾候補 four pieces of heaven
がおー。
絶対これやん。勝てないやん。
ということで恥かかないように練習だけしとこう…という感じでした。こればっかりは地力上げる以外の選択肢がない。
一応師匠に相談したら「ミラーいいよー」と言われたのでMIRRORで練習。RANDOMで外れるよりはよっぽど良いですね。2300くらいは安定してましたが到底届かず。
しかも最終的にミラーで全く光らなくなって2250すら怪しいくらいまで下がり結局泣く泣くランダムに戻しました…地力が足りない。

★ その他
残り7曲しか無いので一気に紹介。

  • (This Is Not) The Angel … 正直投げても良かったけど30個くらいだと心臓勝負にもならないかな…

  • Ah Hah Yeah … ギアチェンは簡単なんだけどそれ以外の16分が難しすぎる、運指的に固定が使えないので絶望的

  • D … 練習はしてみたものの80個くらいが限界、ちゃんと勉強すれば伸びるかもしれないけど安定はしないので投げたくはない

  • FUTURE is Dead … Ah Hah Yeahと一緒で16分ゲー、固定譜面も難しいので投げたくない

  • Linus … 20~30個くらいにはなる、昔KURIBOさんと張り合ってたからBPM変化は頭に入ってるので投げられても困らないけども…

  • nostos … 意外と正規ありだったけどこの大会の水準には至らず、MAX-表記すら出てないからね…

  • Onyx … これも30個くらい、そこそこ防げるのかな、と思ったら師匠に「まあ10台は出ないと…」って言われてガックシ。まぁ難しい所無いですもんね。最終MIRRORになりました。

前日

今回は本厚木駅付近のホテルを取って前泊しました。
というのも、過去べあー杯の解説を担当させていただいたときは大体車で向かってたんですが、車、目が疲れるんですよね。そうすると、その後のIIDXのパフォーマンスが下がるんですよね。
そうなるのが嫌だったので、今回は会場に歩いていけるくらいの距離にホテルを取りました。

麺や食堂、おいしいよね

ということで自然と夕飯はこうなります。んまい。

夕飯を食べたら駅前のシルクハットで最終調整してました。
直近で「なんかIIDXの判定変わった…?」みたいな話があり、念の為確認しておいたほうが良いな、というのもあって試しましたが、やっておいてよかったです。かなり違和感感じましたね…
結局判定位置を-0.10したくらいで落ち着きました。ARENAのときは更に-0.15。

当日

当日はとにかく身体を温め続ける、というのを意識してました。とはいえ、自分は一度温まるとかなり長持ちするタイプで、今回はブロック戦も前半で比較的早い段階で出番が回ってくるので開会前にDDRやっておけば持つでしょう、という感じでした。

ちなみにこのリザルトも「IIDXなのにDDRのリザルトアップしてんじゃねーよw」というふざけた意味ではなく、もっとちゃんとした意味があります。ざっというと、

  • 1曲目の歌詞を自分の心境に重ねる(まぁ実際問題自信がない でも僕がやらなきゃ見えないよな (お前にできんの?)何度も言われた 今に見てろよ見せてやるぜ)

  • 高BPMをいきなり叩くことになるのでBPM200overでいきなり身体を温めている

  • サクサクPFCが出ているのでBPM200over、いけますよアピール

  • ボス曲をやって自分のテンションを上げる(大会のマインドにスイッチしていく、緩くやらない)

  • 二つ名"死神"にかける(Dance With The "Death")→厳密には違うけどちょうど曲追加されたし

このくらいのことは考えてこの選曲にしたうえでXに投稿してました。

第2試合 3rd match vs I6VV

選曲は予想通り4p vs SABERWING。まあそうなるよね。
実は4p、直近で本当にひどい癖がついて前述の通り2250すらままらない感じになってました。なのでここはもう気持ちを切り替えて4pでアップ、SABER勝負でいこう、という気持ちでした。

【1曲目 four pieces of heaven】
真ん中の時点で100出てる時点でダメダメです。完全に癖ついてる状態の時のアベレージ。
だいたい癖がついてるときって「実力が足りなくて譜面に対してちゃんと認識ができていない」ことが原因の95%くらいなので、正直後半は程々に流しつつ光らせる感覚を忘れないようにしました。
ソフラン抜けてもとのBPMになってからはもうSABERに向けた意識の方が強かったです。

【2曲目 SABER WING】
SABERは何箇所か自分のパフォーマンスを測る箇所があって、そこに意識を持っていきながらプレイをしてました。
まずは最初の16分。ここは前半でずれたとしても後半で持ち直せていれば自分的にはOK。実際前半でガッツリSLOWが出てましたが、その後ちゃんと持ち直して光らせていたので自分的にはOKラインです。
次に1回目の停止。3拍止まって再開の同時押し。ここで全ピカor皿だけSLOWであればしっかりリズムキープが出来ている証拠です。本番は皿だけSLOWだったので合格。プレイ中も頷いてましたね。
2回目は3連停止。ここがFASTに寄るようだとその後のガチ押しまで巻き込んで一気に失点する危険なパターンなのですが、本番ではかなり同時押しでSLOWが出て失点したもののそれ以降に影響を及ぼさない、ギリ下振れしてないくらいのパフォーマンスでした。
この3箇所でもう自分の中ではそこそこの水準、おそらく2780~2800くらいの数字が出るのは見えていたのであとは相手次第、心境になってました。
最後のBPMが戻る所で会場のどよめきがほんの少しですが聞こえてきました。きっとなにかあったのだろう、と。でも相手はプロ選手。圧倒的実力差は1ミスくらいではそうそう覆らないです。
であれば、あとは自分との勝負。

たとえ相手との勝率が1%しかなかったとしても、それを大会本番で引ければ勝ち。

大会練習は、その勝率を上げるための努力。
大会練習は、当日その薄い勝ち目を引くための闘い。
いつの日か、他人に対して言った言葉を自分に重ね、その1%を引くべく、あとは自分にできることを最後までやり抜く。


これが、"神様の殺し方"。

今回、ドラフト以降本当に「今回は0点で帰ってきても全くおかしくない、何も出来なかったらどうしよう」という気持ちが強かったので、この1勝は本当に、本当に嬉しかったです。

第3試合 2nd match vs TAKWAN

選曲は叙情 vs Surf on the Light。そっちきたかー、という感じでした。
TAKWAN選手の精度のエグさは自分も知っているので、正直練習すればするほどグラフルよりSurf飛んできそうだな、という予感はしてました。

【1曲目 op.31 叙情】
BPM変化や判定への適応は正直申し分なかったです。TAKWAN選手も流石でしたね…
敗因はたった1つ。「ハズレ譜面に適応する実力が自分になかった」。

叙情のスコアグラフ

結局真ん中の24分地帯が押せなかった分の点差で負けてしまいました。こればっかりは真ん中のブレイクポイントの自分の点数をみて自分でも苦笑いしちゃいました。
真ん中のポイントで自分はスクラッチ2枚の空打ちを入れるんですが、そのタイミングでの自分のアベレージは900強です。
当日は873でした。泣きたい。
ただ、そこが当たっていて差がつかないような状況、もしくは自分が固定で押せるようになっていれば後半の適応力でそれこそまた「1%」を引ける可能性があった、というのは悔しくも嬉しい事実でした。

【2曲目 Surf on the Light】
こればっかりは見事にわからされた感じでしたね。ちょっとずつ差が開いていく感じ。
最後のBPM変化は失敗しなかったのでちょっと安心してます。
ちなみにこの後データは出すんですが、本番の2262点はサブカ含めたAC自己ベストでした。しっかりパフォーマンス発揮できてえらい。

ということで自分はプロ二人相手に1勝3敗、自分としては内容・結果共に今の自分にとって十分な成績を残せた感覚があります。
チームは残念ながら2連敗でブロック戦敗退とはなりましたが、対戦した両チームが優勝・準優勝チームであり、また本当に少しのかみ合わせで勝利を逃した感じがあったので、今回は「相手チームがより持っていた」のかな、と思います。
大会って、実力以上に"その日持ってるか"が大事だと自分は思っているので。まぁそういう日もあるよね、くらいの気持ちです。

大会前後でのスコア変化

安定力、学習力、防御力に自信があります。普段のプレイでも自己ベストから大きくスコアが下がることはほぼありません。またプレイに対して常にロジックを伴いながら効率よく研究を行うのでプレイに対する学習・成長がかなり速いと自負しています。

PR文章より

自分が掲げたのは成長力。3週間で自分がどこまで化けられるか、それを示すことが己に課した使命。では実際どうだったのか。

こちらが大会参加前のスコアと当日時点とメインカードとサブカード、そしてINFINITASのスコアです。自分の想定としてはメインカードにそれっぽい穴(グレーで塗った箇所、伸びてはいるけどイマイチなスコア、もしくはAgnusのように精度系だしまあ行けるやろ、ってナメてると痛い目見るやつ)を作り、その上でフェイクの自選曲(左側黄色箇所)を作ってそこが目立つようにし、真の自選曲(右側黄色箇所)を隠すようにしました。
特にfunとAh Hah Yeahは少しだけ伸ばしてそれっぽく見せて、かつINFにもないので「あぁ、これがこいつの実力の限界か」と思わせるように点数をキープしました。
逆にメインカードでもその他の楽曲を少しずつ伸ばし、「ちゃんとメインカードで練習しているんだな」という雰囲気を出すことでスコアを見られた時に「サブカの存在を消す」ようにしました。
この状態で最終的な自己ベストを出されたら、「2週間で、というか当日化けた」と思われるような動きには出来ているんじゃないかな、と思います。

安定感についてもかなり意識していましたが、自分自身もともと安定するタイプなのでそんなにこれと行った練習はしてなかったです。強いて言えばアップしたあとに必ず課題曲全部触るとか?
でも大体サブカの自己ベストくらいは常に出ていたのでまあそこは自己申告どおりだな、という感じでした。

防御力については、ほんと自分の地力の足りなさ故で申し訳ないのですが、穴を潰しきることは出来ませんでした…
特にSurf on the Light、four pieces、nostosは絶望的でしたね…ズレ系や単純に難しい譜面が本当に正確に押せない…こればかりは自分の大きな課題ですね。

サブカのレーダー
尖りすぎ

さいごに

ということで色々自分の思考から大会の経験を文章に書き起こしてみました。もうこの時点で1万文字超えてるんだけど自分語り好きすぎるだろ自分。ここまで読んでくださった皆様本当にありがとうございます。
2年ぶりのIIDX大会出場、ということでしたが自分のこの2年の成長を皆様にお見せすることは出来たでしょうか。
自分はプロリーグに出られませんが、プロリーグで戦っている皆様、そしてこれからプロリーグを目指そうとしている皆様とあの場に居られたことをとても嬉しく思っています。
そしてべあーさんはじめ運営スタッフ及び関係者の皆様、本当にお疲れさまでした。
加えて、練習期間中に練習に付き合ってくれたり個人的に相談に乗ってくれた某お二方にも感謝を。本当にありがとうございました。
そして同じチームとして戦ってくれたU76NER選手、PICO選手、NO4XTK選手、一緒に戦えて楽しかったです。ありがとうございました。

一旦戦闘欲が満たされたので当分IIDXの大会に出ることはない気がしますが、もし気が向いてまた出てきた際には手合わせ願います。
少なくとも当面は今回の課題として上がった「地力不足」をどうにかするためにまた修行することになると思います。

おまけ

キャッチコピーの「辰年之神殺」。
これは3つの意味があります。

勝手に背負って勝手に名前をつけたわけです。
でも、それが自分の闘い方なので。やるならとことん、ね。

あと、実力面でいうと2年前(第1回べあー杯出場時)はBPI40ないくらいでした。この年齢でもまだまだ上手くなれるよ。

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