見出し画像

天龍村大河内のシカオイ神事

信州芸人マナミです!

田楽座が長年お祭りに関わらせていただいている天龍村大河内地区。
冬の湯立て神楽だけでなく、一年を通して本ッ当にたくさんの行事が受け継がれています。ここの禰宜様は生活をしながら一年中、地区内の山中の小さな祠を回って、祭文を唱えたり幣を備えたり掃除をしたり…

日本の神様は八百万の神様、あらゆる自然物にいらっしゃる上に、歴史の中でどんどん増えていくんですよね。不遇の死を遂げた人を祀ったり。お話を聞くと、とにかく地区内にすごい数の神様がいらっしゃる。
「自分の代で絶やしちゃいかん」と代々役目を受け継いでいるのは本当にすごいこと。えらい(大変な)こと。

禰宜様が、「まつりは一人でもできるでな」とおっしゃっていて

お祭り=みんなで力を合わせて作り上げるもの

というイメージからすると「え?そうかな?」と思うんですが、
もっと原初的な、祀りのことを指してるんでしょう。地区全員分の願いを一人で年中こなしているからこそ、の言葉でした。

「オサルさま」に幣を供える

今回田楽座メンバーで参加した「シカオイ神事」は氏子みんなで関わる大きなお祭り。害獣を地区内から追い出して五穀豊穣を祈ります。

冬の祭りと違って女性陣が準備に関わっても問題ないそうなので、いろいろ教えてもらいながら準備を進めました!

稲の藁からシカを作る



杉の丸太から薄い板を作る


生米を搗いて米粉にし、練ってオシロジを作る

ワラをなう、荒縄を両手両足を使って縛る、ナタで細かい細工をする。
祭りの準備には、今の私たちの生活では出てこない道具と身体の使い方がたくさん出てくる。これは祭りのための特別な技術じゃなくて、みんなが当たり前に生活の中で体得していた技術だったと思う。そう思うと継承できてない身体的な人間力ってはるかに多い…!

せめて縄をなうくらいパっとできる人でいたいなあ、と思った、祭りの準備の時間でした。
シカオイ神事本編については「すごく面白い」ので、機会があればぜひ田楽座メンバーに聞いてみてね(マナミ)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?