見出し画像

开发票 / 「レシート下さい」

开发票kāi fā piào / 「レシート下さい」って何度使ったことだろう。買い物で会食でタクシーで。

中国のタクシー、最初は嫌で仕方がなかった。

日本のタクシーだと車はピカピカ、社内は清潔、安全、快適、早い、料金は高いけど絶大なる安心感。

それに比べて中国の「出租车」(または的士=タクシー)は無愛想、言葉は通じない(これはこちらのせい?)、たばこのにおい、なんとなく恐ろしい、遠回りされている気がする、とにかく車がボロい・・・。いずれも1990年当時の話だが。

道路の構造を知らなかったこともあるが、飛行機の滑走路幅が何本分もあろうかという北京の目抜き通りで道の反対側の建物に着きたい場合は難儀した。高速道路のインターチェンジのような道をぐるぐるとてつもなく回るのだ。もちろんその間にもメーターは静かに、しかし着実に上がっていく。料金メーターが上がっていく時のドキドキ感は北京も東京も同じだ(小心者だね)。

「一直走」(まっすぐ行ってください)、「在前边红绿灯往右拐」(前の信号を右に曲がってください)、「到了谢谢」(着きました、ありがとう)。多少ハラハラしても最後にはやはり「谢谢」と言っておこう。世界平和のために。

ちなみに、「不要绕远」(回り道するなよ)なんて言えるようになったのは日本に帰る直前になってからだった。

当時領収書は必ずもらっていた。会社員なら交通費精算に必要だし、旅行者なら日付だけでなく時間、距離も入っているから記録、ちょっとした思い出にもなる。そして万が一忘れ物でもしたらすぐに電話も掛けられる。ちなみに90年頃は、タクシーでも百貨店でもタイトル写真のようにカーボン複写で手書き(達筆)の領収書だった。

でもひょっとして、キャッシュレス化されていて、ひょっとして「レシート下さい」はもう不要?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?