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明治大学地底研究部~地底探検の世界~

 これまでの投稿は関東学生探検連盟の役員が書いてきましたが、今後は役員以外にも色々な大学の探検部員に、各々が行っている活動について書いていただき、投稿していきたいと思っています。今回は学生洞窟探検界において、長年その先頭を走り続けてきた組織である、明治大学地底研究部の洞窟探検についてです。

 こんにちは!今回、連盟さんから私たちの活動を紹介してほしいとの依頼があったので、我らが明治大学地底研究部について書かせて頂きたいと思います。よろしくお願いします!

 私たちのサークルは「地底研究部」という名の通り、洞窟探検を主とした活動をしています。地の底を探検し、測量を行い、洞内の地図を作成することがメインです。また、「山狩り」という新たな洞窟を見つけ出す宝探しのような活動も行なっています。そのほかに採石場を見学したり、ハイキングに出かけたりとライトな活動もあります。最近はコロナのために洞窟に全く潜れていないので、洞窟の記憶も薄まってきてしまいました ・・・。洞窟を探検していると、どうしてこんなところに来てしまったんだと後悔することも少なくないのですが、長く潜らないとやはり洞内の独特の匂いや見事な鍾乳石が恋しくなってきてしまいますね。洞窟には依存症を引き起こすような何かがあるんじゃないかな?とたまに思います。
 
では、具体的な活動として、年末年始に行った測量合宿について書いていきたいなと思います。明治大学は岩手県山根町にある、失せ水洞や新失せ洞の測量を長年行ってきており、この合宿はついに測図が完成するかどうかという合宿でした。そのため、ファンケイビングなどの楽しい活動はなく、ただひたすら寒さに震えながら、地道な測量に次ぐ測量を行いました。メンバーは明大から五人、日大、東京農業大、大阪大さんから一人ずつ参加してもらいました。東北の真冬の洞窟へ、ファンケイビングならいざ知らず、測量を手伝ってもらった他大の方には驚きと感謝しかありません。

記憶が曖昧ですが、この合宿で測量をした場所は洞口、最奧、他脇道やループしたところ等細かい所だったと思います。一番辛かったのはやはり洞口付近ですね。外から凍てつくような風が吹き、体感温度も洞窟の内部とは比べものにならないほど寒いです。しかも入り口からの狭い下り坂には、外の小川から分岐して水がチョロチョロと流れており、天井高が低いので時には腹ばいになって測量をしなければなりません。夏なら嬉しかったでしょうが冬だと地獄ですね。また、冬の洞窟は滑りやすく危険も増すのでその分大変だった記憶があります。

測量というと洞窟内での活動が目立ってしまいますが、地上でも測量活動は続きます。宿舎に帰ってから洞内でスケッチした泥だらけの紙を綺麗に洗い、データを入力し、新しい紙に書き写して清書していきます。この作業は手間がかかって面倒くさいのですが、これを怠ってしまうとせっかく頑張った洞窟内での結晶も散ってしまうので絶対に当日中にやるべきだと先輩から強く教わりました。長年測図が完成しなかった理由もそこにあるかもしれないですね。そういうわけで、年越しの際には私たちは紅白歌合戦を見るのでもなく測図を書きながら新年を迎えました。洞窟で終わって洞窟から始まり、立派な地底人になれたような気がします。

この年末年始の合宿では全ての測量が終わったとは言えないのですが、ほぼ測図を完成させることができました。それぞれの測図をつなぎ合わせて一つの大きな測図を最後に作れた時は大きな感動がありましたが、もう真冬に測量をするのは勘弁してほしいなという思いも大いにありました。また活動が再開できるのはいつになるかはわかりませんが、その時は今年入ってくれた新入生に洞窟の魅力を味わってほしいなと思います。

文責:山﨑茉莉奈(明治大学地底研究部)


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