「近代の高校野球最強校は？」　

大阪桐蔭

間違いなく全員がそう答えるだろう。

大阪桐蔭最強時代だ。

しかし、新しい時代はもう来ている。

どこの時代だ？

圧倒的王者・大阪桐蔭
２０１０年以降で7回の優勝
１２年春夏連覇、１４年夏、１７年春、１８年春夏連覇、２２年春　　

去年の選抜は攻守の要、松尾君（DeNA ベイスターズ）を中心に圧勝した。

一回戦　鳴門　３−１
二回戦　広島商　不戦勝
準々決勝　市立和歌山　１７−０
準決勝　國學院久我山　１３−４
決勝　近江　１８−１

多くの人が夏も大阪桐蔭だと思った。

結果は夏の甲子園準々決勝敗退。　　

下関国際５ー４大阪桐蔭

９回に逆転負けを喫した。
絶対的エース前田君が打たれた。

その後、下関国際は準決勝で近江を８ー２で破る。

春の王者、Ｎｏ．２を連続撃破した。

本州最南端の大侍、
坂原監督が熱を込めて育て上げてきた選手達が甲子園で躍動した。

真紅の優勝旗を取るのは下関国際。
そんな流れだった。

しかし、その真紅の優勝旗は
杜の都、仙台へと渡った。

近年の猛暑、球数対策として
複数投手の完成形とも言える戦術で
仙台育英が初優勝した。

仙台育英の須江監督がマイクを握り叫んだ

「青春は密」　　

名言と共に名将が誕生した。そんな気がした。

２年生を中心に制覇した仙台育英は
今年の春の優勝候補だった。

しかし、準々決勝で報徳学園に４−５のサヨナラ負け。

報徳学園は準決勝で大阪桐蔭を相手に
８回に逆転して７ー５で決勝進出を決めた。

昨年の春夏優勝校、
それも２年生主体だった仙台育英と
昨年からの絶対的エース前田君がいる大阪桐蔭

この二校を破っての２１年ぶりの決勝。

三人の好投手、3番捕手の堀君、和製トラウトの4番石野君。
決勝までに打率７割を超えていた恐怖の7番林君。

今年はいつも以上に兵庫の桜が満開になる。
そう思った。

しかし

山梨学院７ー３報徳学園

山梨学院初優勝、そして山梨県勢初優勝。

佐世保から来た侍、吉田監督が
自身2度目の全国制覇。

WBCで日本が優勝した年は吉田監督もセンバツ決勝に行く。
２００６清峰準優勝（横浜）、０９清峰優勝（花巻東）
そんなジンクスも紹介された。

この時代にエース林君と心中の采配。
林投手（全試合先発６試合球数６９６防御率１.５７）歴代７位、球数制限導入後最多。

全国の猛者達の狙いは打倒山梨学院となった。

しかし、センバツ後の流れはどうだ？

雨の中とはいえ、山梨大会決勝で甲府工がセンバツ王者山梨学院に１６−１５で勝った。

関東大会ではその甲府工が群馬２位の明和県央に３−６で負け
山梨学院は東京１位の帝京に8−9で打ち負けた。
その後、明和県央は茨城１位の常総学院に0−7
帝京は健大高崎に0−2で共に負けた。

勝ちあがった2校はと言うと

健大高崎は準決勝で千葉１位の専大松戸に６−４で勝利
常総は千葉２位の木更津総合に0−3で敗退。

決勝は１０−７で健大高崎が関東大会を制した。

準優勝の報徳学園は？

近畿大会一回戦で市立和歌山に４−７で敗退。

大阪桐蔭は？

大阪大会決勝で金光大阪に１−２の惜敗
近畿大会でも智弁学園に６−８で一回戦敗退。

東日本の猛者、東海大相模は？

神奈川大会で準決勝で相洋に１−２

横浜も順々決勝で相洋に３ー４で負けている。

ここでみんなの言いたい事はわかります。

「いや、こんなの語っても意味ねえよ！！調整もあるし、投げてないピッチャーもいるだろ！」

わかる。

僕が言いたいのは、いや勝手に感じてるのは

大阪桐蔭最強時代から

大戦国高校野球時代

に突入したって事だ。

２０１０年以降の最強は間違いなく大阪桐蔭だ。

その大阪桐蔭が甲子園で築き上げてきた歴史を　
小学生の時にまざまざと見てきたのが
今の高校生達だ。

絶対王者大阪桐蔭によって
高校野球界全体の、アマチュア野球界全体のレベルが上がった。
今全ての都道府県が下剋上の
可能性に満ちている。

春季の新潟はどこだ？
日本文理？中越？
いや、帝京長岡だ。

福井はどこだ？
敦賀気比？福井工大福井？北陸？
いや、丹生だ。

宮城は？福岡は？北海道は？

各都道府県に君臨する強豪校
OBを中心に復活に力を入れる古豪
合併校として生まれ変わる公立校
グループ経営の新鋭校　
平成の名将、令和の新将、未来の怪物達。

全選手がこれまで以上に
高いレベルで高校野球をしている。
部員１０人だろうが、投手が１３０キロだろうが
全体の総合力、レベルが上がった今どこにでもチャンスはある。

ワクワクが止まらない。

大戦国高校野球時代の始まりだ

僕はそう思った。

P.S
ご愛読ありがとうございました。
ただの野球好きの男の思いです。
興味あったらまた見てください。